第54号(2012年10月05日発行)  PDFファイル

地域情報ア・ラ・カルト
 支援相談員の現場から −埼玉県加須市での試み−

行政・施策
 厚生労働省から
  介護に携わる関係者の皆さまへ
  中国残留邦人等に支援・相談員や自立支援通訳を派遣する制度をご存じですか

教材・教育資料 
 *宇都宮大学HANDSプロジェクト『教員必携 続・外国につながる子どもの教育』
 *『はじめての日本語とクラスの仲間づくり〜日本語初期指導カリキュラムと指導プラン〜』

とん・とんインフォメーション
 *「中国帰国者生活文化作品展」10月16日より
  「中国帰国者のための健診結果ガイド」ロシア語版完成
 *『置き去りにめげずカザフスタンで生き抜いた同胞たち』HPにアップ
 *「満蒙開拓」に関する資料提供のお願い《満蒙開拓平和記念館》
  『下伊那のなかの満洲 聞き書き報告集10』『下伊那のなかの満洲 別冊記録集』
 *「新しい在留管理制度」情報の外国語翻訳が見られます
  中国語で運転免許の学科試験が受けられる道府県
  2012年度 高校進学進路ガイダンス〈各地の情報〉
 *〈多言語による高校進学進路ガイドブック〉追加
 *中学校卒業程度認定試験(中卒認定)受験案内
  奨学金情報
  〈お知らせ〉高校入試特別措置/大学入試特別枠情報
 *外国語の絵本に関する情報いろいろ
  ニュース記事から 2012.03.01〜2012.08.31
 *〈人事異動〉中国帰国者支援・交流センター
  〈訂正〉

遠隔学習インフォメーション
 「日本語遠隔学習課程(通信教育)」はいつからでも始められます

この紙版『同声・同気』は、随時発行しているweb版『同声・同気』(当センター・ホームページhttp://www.kikokusha-center.or.jp
に掲載)から抜粋したものも含まれています。目次の*は、web版(2012年6月号、8月号)で紹介済の記事です。

地域情報ア・ラ・カルト

「支援・相談員」の現場から〈その3〉
−埼玉県加須市での試み−

 支援相談員は、帰国者が基本的な生活を安心して送れるように働く。日々の暮らしの安定を図ることは、帰国者にとって最も重要なことだろう。一方、生活に一定の安定が得られた帰国者は、日々の生活に満足しているだろうか。高齢で帰国した人、あるいは、3、40代で帰国し、現在は退職して老後生活を送る人、彼らの多くに共通して言えるのは、日本語でのコミュニケーションの難しさであり、地域社会での人間関係の希薄さである。高齢帰国者の多くは、日常的な人間関係の範囲は家族にとどまることが多く、地域社会の一員としての自覚を持つことは難しい。そして、家に引きこもり孤独を感じていたり、QOL(クオリティオブライフ=生活の質)に満足を得られないまま過ごしていることが多い。人生最後のステージにいる帰国者にとって、地域社会の一市民であるという自覚は、日本に定着したことを肯定的にとらえるための一つの鍵となるのではないか。今回は、そのような帰国者のニーズに注目し、支援相談員という立場で帰国者と地域を「繋ぐ」試みをしている事例を紹介したいと思う。


 埼玉県加須市の宇津木昭二さんは平成20年、市の依頼を受けて支援相談員となった。それまで宇津木さんは、地域の外国人と地域住民を繋ぐために「加須にほんごの会」を主催し活動していた。
 支援相談員となった宇津木さんは、4世帯の帰国者を担当し日々のサポートを行う一方、「地域における中国残留邦人等支援ネットワーク事業」という3カ年にわたる事業の計画に着手した。この事業の趣旨は、「中国で高学歴を修め、高度な技術、特殊技能、豊かな経験を有していても日本語の問題や諸法規、年齢などにより、その活躍の場が極めて少なかった」帰国者を対象に、「中国残留邦人の尊厳を守り、地域社会への参加のみならず、貢献をもって、地域社会への融合を目指す。支えられるだけでなく、自分も支えるのだという気概を持ち、社会の一員としての自覚を持ってもらう」ことを目指すというものである。この事業の立ち上げに至るには、いくつかの背景や出会いがあった。
 加須市は3.11の震災・原発事故以来、福島県双葉町からの避難者を受け入れたことでもご存じの方は多いと思うが、人と人、地域と人の絆を大切にしようという絆推進運動を5年近く行っているという土地柄である。宇津木さんによれば、「この地域は地方田園都市ですが、伝統的に海外からの人たちを温かく受け入れる風土があり、協力者を求めることも比較的容易にでき、支援事業に恵まれた場所」ということだ。このような地域の特性を背景として、「地域住民との絆をつくり深める」という本事業の趣旨は受け入れられやすいものだったという。
 また、相談員の仕事を通して宇津木さんが感じていたことがあった。「帰国者の方々はそれぞれ大いに異なる事情の上に今日がある、日々の諸問題はそれぞれの背景・経過等を十分考慮して対応することが大事だ。高齢化の進む帰国一世への支援は、今後更に難しい状況になっていくと思われ、支援事業は、期限のない長期的なものであり、日常の問題処理のほかに、数年にわたる中期的な支援事業を計画してもよいのでは」と考えたという。
 そして、担当家族だったTさんとの出会いがあった。Tさんは、一世配偶者で「中国では教養豊かで尊敬される人でしたが、帰国後日本語を話す機会がほとんど必要のない仕事に従事していたので、日本語が十分ではなく、その上日本人とも話す機会もなかった」が、「地域の人々と絆を持てる機会があれば努力してみたい」という前向きな姿勢があり、本事業の中心人物としてぴったりだった。そして、もう一つは本事業に対する自治体担当者のKさんの理解と協力があったことだ。このような条件がそろい本事業の立ち上げに繋がったという。
 計画の初年度は、Tさんと宇津木さん、地域の日本語支援ボランティアグループから中国の文化歴史に興味がある2名が参加し、4名で中国語と日本語を交えながら、両国の文化、歴史、生活習慣などについての座談会を定期的に催した。
 そして、次年度は教育委員会の後援を得て一般に参加者を募集し、中国語入門講座を中心に、中国の歴史、文化、生活、習慣、日中交流史についても知るという「文化講座」を行った。15名の参加を得て、47回行った。宇津木さんは、支援相談員の仕事として継続して運営に参加し、Tさんと参加者を繋ぐ役割を果たした。最初は、中国残留邦人、中国、中国語について参加者の理解にはかなり差があったが、試行錯誤を重ねながら継続した結果、最後には市民12名によりTさんを支援するグループ「柳絮(りゅうじょ)の会」が結成され、Tさんと参加者の間に継続的な「絆」ができたという。その結果、Tさんは「多くの人に自身の考えや歩んできた人生について語ること、さらには豊かな知識、経験について多くの人に伝えることの楽しさや喜びを実感されたようだ」という。
 そして、現在3年度目の講座を実施中とのこと。現在の参加者は22名に上り、Tさんも中国訪問中を除き休講ゼロでがんばっているそうだ。Tさんにとっても、この講座が生活の張りとなっていることが伺われる。メンバーは、本屋の主人、公務員、主婦、先生、食堂の主人、電子技術者、栄養士等、いろんな立場の人が集まっている。会の参加者もTさんを通して残留邦人への理解を深め、Tさん家族と参加メンバーとの個人的な交流も生まれている。近い将来、Tさんと一緒の中国旅行も計画しているそうだ。


 新たな支援の中で、地域での帰国者の孤立化を防ぐために、交流活動の推進が言われているが、本当に帰国者が地域に根ざした関係を住民との間に築いていくためには、一過性のものではなく地道な関係作りの継続が必要なのだと実感した。また、それには地域住民と帰国者の両者を理解する「繋ぎ役」が必要だということ。支援相談員は、「繋ぎ役」となれる可能性を持っている貴重な存在であると思う。
 また、本事例は様々な条件が整って実現したものと言えるかもしれないが、支援相談員の仕事というのは、帰国者の状況、地域の特性、相談員の持つ条件に応じ様々な範囲や方法があるのではないかということを感じた。

 

行政・施策

厚生労働省から

介護に携わる関係者の皆さまへ
中国残留邦人等に支援・相談員や自立支援通訳を派遣する制度をご存じですか

 中国残留邦人・樺太残留邦人(以下、中国残留邦人等といいます)は、平均年齢が70歳を超え、介護サービスを利用する機会が増えています。介護に携わる皆さまは、中国残留邦人等を支援するとき、日本語がうまく通じないなど困った経験はありませんか?
 厚生労働省では、永住帰国した中国残留邦人等が、地域で安心して生活できるよう、中国語(またはロシア語)が堪能な支援・相談員や自立支援通訳などを各自治体に配置して、生活上の相談にのったり、公共機関のサービスを利用するときなどの日本語通訳を行っています。
 介護の現場に支援・相談員や自立支援通訳などの 派遣をご希望の場合は、お近くの自治体の担当課にご連絡ください。要件を満たした場合、自治体から支援・相談員や自立支援通訳などが派遣されます。

厚生労働省 社会・援護局中国孤児等対策室
http://www.mhlw.go.jp/bunya/engo/seido02/pdf/hakenseido.pdf

 

教材・教育資料

★web版「同声・同気」2012年8月号より

『教員必携 続・外国につながる子どもの教育』
宇都宮大学HANDSプロジェクト 平成24年3月発行 A5判106頁

 『教員必携 外国につながる子どもの教育 Q&A・翻訳資料』(同声同気web版2011年11月2日号で紹介)の続編。第1部では、外国につながる子どもの教育の原点とは何か、現場教員からの声も合わせて、キーワードとなる「安心」「日本語」「学習意欲」「連携」「情報提供」ごとに章立てされ、地域を問わず、外国につながる子どもの教育に携わろうとする教員やボランティアの人に向けてとてもわかりやすく書かれています。

入手方法:ホームページ「宇都宮大学HANDSプロジェクト だいじょうぶnet.」の「お問い合わせ」から申し込み
 http://www.djb.utsunomiya-u.ac.jp/news/352/

 

★web版「同声・同気」2012年8月号より

『はじめての日本語とクラスの仲間づくり
〜日本語初期指導カリキュラムと指導プラン〜』
静岡大学教職大学院 矢崎満夫  静岡県教育委員会 学校教育課/平成24年3月発行

 子ども対象の日本語初期指導カリキュラムが開発され、シラバスと授業プランが静岡県教育委員会学校教育課ホームページで公開されました。在籍学級で「仲間づくり」ができるように、文字や簡単な日本語表現を覚え、それらを使ってクラスメートとのやりとりを進めていくことを目指すカリキュラムです。『日本語学級1』(凡人社)や『ひらがなカード』(くもん出版)等、入手しやすい市販の子ども向け日本語教材を利用した授業プランと、楽しみながら学べるアクティビティやワークシートの例が示されています。また、クラスメートとの交流を深めるために在籍学級担任が行う授業プランも盛り込まれています。

ダウンロードができます。
https://www2.pref.shizuoka.jp/all/file_download2100.nsf/pages/4AB58FE0822F4B1B492579BC00093DD1

 

とん・とんインフォメーション

★web版「同声・同気」2012年8月号より

日中国交正常化40周年及び援護基金創設30周年記念事業
「中国帰国者生活文化作品展」 ご案内 入場無料!

「同声・同気」web版(2012年6月号、8月号)でも作品募集のお知らせをした
記念事業「中国帰国者生活文化作品展」が、いよいよ開催されます。
主催:(公財)中国残留孤児援護基金、東京中国文化センター 共催:墨縁金橋会
会場:東京中国文化センター(東京、虎ノ門)
期間:平成24年10月16日(火)〜19日(金)10:30〜17:00(但し、10月19日は12:00まで)
作品:@書道・水墨画 A写真 B絵画(油絵、水彩画、絵手紙等)C手工芸その他(切り絵、篆刻、刺繍等)

その他展示資料等、中国帰国者等の歴史と現状に関するパネル資料も展示

 全国から集まった423点の作品の中から選ばれた40点を展示。応募作品で最も多かったのが写真、次いで書道・水墨画で、とてもレベルの高い作品が集まった。作品を通して、作者の背景・これまでの人生について、是非思いを巡らせて頂きたい、とのことです。
詳しくはhttp://www.engokikin.or.jp/をご覧ください。

「中国帰国者のための健診結果ガイド」 -健診結果をどう読みとるか-
ロシア語版完成(所沢センター作成)!

 web版(2012年6月号)でご紹介した「中国帰国者のための健診結果ガイド」- 健診結果をどう読みとるか - 編集:中国語医療ネットワークデイサービス故郷、発行:中国帰国者支援・交流センター(首都圏センター)A4判 10頁のロシア語版ができました。
 これは、帰国者二世の医師が、健康診断の検査項目と数値の意味について、簡潔でわかりやすい説明を心がけ作成したものです。PDFファイルで、日本語版、中国語版、ロシア語版があり、ダウンロードできます。 http://www.sien-center.or.jp/

 

★web版「同声・同気」2012年6月号より

〈人事異動〉
中国帰国者支援・交流センター 新所長

紙版前号(4/10発行)に間に合わなかったため、遅くなりましたが今号でお知らせします。

・北海道センター   藤田 裕行 氏
・東北センター    尾形 正行 氏
・東海・北陸センター 米倉 康博 氏
・近畿センター    山下 つねよ氏
・九州センター    井原 庸尋 氏

 

★web版「同声・同気」2012年6月号より

「新しい在留管理制度」情報の外国語翻訳が見られます

 2012年7月9日に新しい在留管理制度が施行されました。外国人登録制度が廃止され、新たに在留カードが交付されること、住居地の自治体で住民票が作成されることなど、これまでの制度が大きく変わりました。
 法務省入国管理局のサイトに「新しい在留管理制度」の翻訳26言語(ほか)と、制度の説明(日・英・・韓・西・ポルトガル語)が掲載されています。
http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact_1/index.html

 

★web版「同声・同気」2012年8月号より

『置き去りにめげずカザフスタンで生き抜いた同胞たち』

著者:小川岟一(おがわ よういち) NPO法人日本サハリン同胞交流協会会長
2010年7月20日発行
冊子は絶版ですが、当センター・ホームページにアップ!

http://www.kikokusha-center.or.jp/
コンテンツガイド 〈 帰国者とは 〉→〈 手記・体験記 〉
 敗戦後、サハリンから連行され、カザフスタンに置き去りにされた残留日本人たちの軌跡を描いた同書、第1章から第4章までをアップしました。
 第1章 十四歳で捕まり、五十六年ぶりに永住の三浦正雄さん
 第2章 子供はドイツに別れ住む運命の伊藤實さん
 第3章 まだ帰れず 日本人墓地守る 阿彦哲郎さん
 第4章 望郷四十七年、死亡宣告の小関吉雄さん

※阿彦哲郎さん、三浦正雄さんのお二人は当センターの修了生です。

 

★web版「同声・同気」2012年8月号より

「満蒙開拓」に関する資料提供のお願い《満蒙開拓平和記念館》

 日中双方に大きな被害と犠牲を出した「満蒙開拓」の史実を語り継ぎ、戦争の悲惨さ、平和の尊さを発信する拠点「満蒙開拓平和記念館」が、来春、長野県南部の阿智村にオープンします。飯田日中友好協会を母体とする「満蒙開拓平和記念館事業準備会」が事業主体で、建設用地は阿智村が村有地を無償貸与。7月までに造成工事を終え、8月から本体工事に着手しました。
 工事と並行して展示の設計を進めており、現在、「満蒙開拓」に関する資料を集めています。現地で撮った写真、手紙、生活用品、衣類、また移民募集のちらしや行政からの文書など送出にかかわるもの、その他戦後開拓団ごとに編集した記念誌や記録集などの書籍も収集しております。もしお心当たりがあり提供してもよいという方は、是非ご一報ください。展示、あるいは研究資料として保管させていただきたき、後世につないでいきたいと存じます。
 人々の中に戦争の傷跡は残っていても、戦争の歴史は風化しつつあります。「負の遺産」に向き合い学び合うことで、未来を創っていく力にしていきたい。「満蒙開拓平和記念館」建設に皆さまのご支援ご協力を心よりお願い申し上げます。

一般社団法人 満蒙開拓平和記念館事業準備会
事務局長 三沢亜紀
〒395-0303 長野県下伊那郡阿智村駒場447-2
電話&FAX 0265-43-5580 メール nihao-iida(a)mis.janis.or.jp
ホームページ http://www.manmoukaitaku.com/

『下伊那のなかの満洲 聞き書き報告集10』

満蒙開拓を語りつぐ会 編 飯田市歴史研究所 発行
2012年7月 354頁 B5判 定価1000円

 本紙28号、49号、web版2011年8月号でご紹介した『下伊那のなかの満洲 聞き書き報告集』の最終号、第10集が発刊されました。

 戦時中、全国で最も多く満洲開拓移民や青少年義勇軍を送り出した長野県飯田・下伊那地方の「満蒙開拓を語りつぐ会」(筒井芳夫代表)は下伊那を中心とする44名で結成されています。満州に渡った開拓団員や青少年義勇軍等関係者から語りつぐ会のメンバーが体験を聞き取り、文字を起こしました。また、自身の体験を今まであまり語りたがらなかった開拓体験者が『報告集』の出版をきっかけに公に語り始めたのだそうです。

 第10集は開拓団と義勇隊の体験者から12名の語りを収録。渡満、
開拓団での暮らし、逃避行、戦後の生活、永住帰国、残留邦人(残留婦人も含む)として帰国するまでの体験等が語られました。残留孤児国家賠償訴訟で原告として中心的な役割を果たした宮島満子さんの語りがいちばん最初に掲載されています。

 本年7月、「語りつぐ会」の活動に対して、信濃毎日新聞社と信毎文化事業団から「第19回信毎賞」が贈られました。「満蒙開拓」を知らない戦後生まれの人にも、ぜひ読んでいただきたい聞き書き集です。

『下伊那のなかの満洲 別冊記録集』

満蒙開拓を語りつぐ会 編 飯田市歴史研究所 発行
2012年7月 195頁 B5判 定価200円

 平成14年4月に発足した「語りつぐ会」は今年度末までの活動となり、これまでのまとめとして『下伊那のなかの満州 別冊記録集』を刊行。10年間の活動記録、85名の語り手の皆さんの一覧、語り手と会員、読者の寄稿文が収録されています。21世紀初頭に下伊那の地で語りつぐ会が活動したことも記録もしておきたいという思いからまとめられたとのことです。

問い合わせ:飯田市歴史研究所 電話 0265-53-4670
FAX 0265-21-1173
Eメール iihr(a)city.iida.nagano.jp

飯田市ホームページ http://www.city.iida.lg.jp/iidasypher/www/info/detail.jsp?id=4591

 

2012年度 高校進学進路ガイダンス〈各地の情報〉追加 2012.9

本年度の進学ガイダンス実施情報をお知らせします。ガイダンスの内容、開始時間、参加申し込み・通訳の予約が必要かどうか等、詳細は事前に連絡先にお問い合わせください。

HPで新情報を随時更新! http://www.kikokusha-center.or.jp/ →新着情報コーナー

【栃木県】
10月28日(日) 宇都宮市 宇都宮大学 峰キャンパス
主催:宇都宮大学HANDSプロジェクト
連絡先:028-649-5196 
URL:http://www.djb.utsunomiya-u.ac.jp/

【千葉県】
10月14日(日) 市川会場:市川市立第七中学校
主催:「日本語を母語としない親と子どものための進路ガイダンス」実行委員会
連絡先:080-3179-9539(白谷秀一)

【東京都】
10月28日(日) 八王子学園都市センター (八王子市) 主催:八王子国際協会 
連絡先:Tel&Fax:042-642-7091 
URL:http://hachiojikokusai.world.coocan.jp/

【神奈川県】
10月14日(日) 厚木市 ヤングコミュニティセンター
主催:神奈川県教育委員会、NPO法人多文化共生教育ネットワークかながわ
連絡先:NPO法人多文化共生教育ネットワークかながわ 050-1512-0783 e-mail: me-net(a)nexyzbb.ne.jp 
URL:http://www15.plala.or.jp/tabunka/

【岐阜県】
10月24日(水)国際教室進路説明会 会場:未定
主催:可児市教育委員会  
連絡先:0574-62-1111(内線2412)

【三重県】
10月13日(土)津市高茶屋市民センター
主催:「学校へ行こう!in津市(進学ガイダンス)実行委員会」
連絡先:津市教育委員会事務局人権教育 059-229-3249 e-mail:E3439(a)city.tsu.lg.jp(メールは母語も可。母語名を明記)

【滋賀県】
10月21日(日)滋賀県立水口高校セミナーハウス
主催:(公財)滋賀県国際協会(光田)
連絡先:Tel:077-526-0931 Fax: 077-510-0601 
e-mail: mitsuda(a)s-i-a.or.jp
URL:http://www.s-i-a.or.jp/

【大阪府】
豊能地区 11月3日(祝)とよなか国際交流センター
三島地区 11月11日(日)山田夢つながり未来館
北河内地区 10月14日(日)交野市立岩船小学校
中河内地区 11月1日(木)八尾市役所大会議室
〃 11月5日(月)八尾市立教育サポートセンター
〃 12月 8日(土)イコーラム(希来里)
南河内地区 10月28日(日)富田林市役所4階会議室
〃 11月11日(日)富田林市役所4階会議室
泉北地区 10月28日(日)堺市立堺高等学校
泉南地区 10月21日(日)府立佐野高等学校
主催:大阪府教育委員会
連絡先:大阪府教育委員会事務局市町村教育室小中学校課進路支援グループ 06-6941-0351(内線3504)
URL:http://www.pref.osaka.jp/shochugakko/

〈お知らせ〉
当センター・ホームページ「同声・同気」トップ − 支援情報
 〈進学進路情報〉コーナー  http://www.kikokusha-center.or.jp/

◆今年も11月上旬に更新予定!
 《 全国中国帰国生徒及び外国籍生徒への高校入試特別措置情報 》
 《 昼間の中学校編入情報 》
  ◎政令指定都市のうち12都市の市立高校調査も◎
◆随時更新!
 《 2013年度(2013年4月入学)中国引揚者等子女特別枠のある大学入試情報 ホームページアドレス一覧 》


★Web版「同声・同気」2012年6月号、8月号より

〈多言語による高校進学進路ガイドブック〉追加

 同声・同気53号で各地の「多言語による高校進学進路ガイドブック」を掲載しましたが、愛知県や栃木県でもガイドブックが発行されました。

『外国につながる子どもたちの進路開拓ガイドブック つなぐ・ひらく・未来』

発行:愛知県 地域振興部 国際課 多文化共生推進室、企画・編集:特定非営利活動法人トルシーダ
日・ポルトガル/日・スペイン/日・フィリピノ語併記、A4判 60ページ 平成24年3月

 外国人の子どもたちと保護者向け(冊子・PDF版)の多言語ガイドブックです。中国語版(簡体字・繁体字)は、冊子はありませんが、PDF版でダウンロードができます。冊子の入手方法、各ガイドブックのダウンロードは http://www.pref.aichi.jp/0000050122.html をご覧ください。

『外国につながる子どもたちの進路応援ガイドブック−地域の支援者の皆様へ−』

発行・企画・編集:特定非営利活動法人トルシーダ、A4判 84ページ 平成24年3月

上記のガイドブックの支援者向け版です。(PDF版のみ)
ダウンロードはこちらhttp://www.pref.aichi.jp/kokusai/escort/shiensha.pdf

●栃木版〈高校進学ガイダンス資料〉宇都宮大学HANDS
  プロジェクト 7カ国語対応 平成23年作成

日、ポルトガル、スペイン、フィリピン、タイ、中、英版がダウンロードできます。
http://www.djb.utsunomiya-u.ac.jp/download/298/


★Web版「同声・同気」2012年8月号より案内

中学校卒業程度認定試験(中卒認定)受験案内

平成24年度の受験案内を中国語版・ロシア語版に翻訳しました。
   当センター ホームページにアップ。ダウンロードもできます!

「同声・同気」− 新着情報コーナー http://www.kikokusha-center.or.jp/

 本年の出願期間は9月4日で既に終了しましたが、来年の準備のために「受験案内:中国語版・ロシア語版」をどうぞお役立てください。

 文部科学省では、病気などのやむを得ない理由で中学校に行けなかった方のために「中学校卒業程度認定試験」を年に一度、行っています。平成11年度からは、日本に住む外国籍の方もこの試験を受けられるようになりました。年齢超過のために日本の中学校に入れなかった方も、この試験に合格すれば、高校入試を受ける資格が与えられます。

 平成23年度より始まった「試験科目の一部免除等」は24年度も実施されます。
 試験科目の免除のための手続きや個人情報の提供にかかわる同意書など、支援者にとっても手続きは簡単とは言えません。どんなことでも、わからない場合は文科省の担当者に直接、確認した方が安心です。

 *問い合わせ先:文科省生涯学習制作局学習推進課認定試験第二課
  Tel:03-5253-4111(内線)2024または2643
  E-mail : k-shiken(a)mext.go.jp

 *受験案内(日本語):http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sotugyo/1322849.htm


奨学金情報

毎年お知らせしていますが、この時期は奨学金の募集期間になります。
必要な方は注意してHPチェックや問い合わせなどしてください。

★「中国帰国子女高等学校等奨学金」
  財団法人 山崎豊子文化財団

 *対象:大阪府内に住み、府内の公立高校・公立高専・公立専修学校に入学を希望する中学3年生
 *募集期間:平成24年11月1日〜11月25日
 *奨学金:月額2万円(返済の義務なし)
 〒592-8345 堺市西区浜寺昭和町3丁391番地2
 Tel 072-266-2522

★「就学資金対象者募集案内」
  公益財団法人 中国残留孤児援護基金

 @大学及び専修学校、日本語等教育機関等への就学
 A鍼灸師養成への就学  に必要な資金が貸与されます。

 締め切り(予定):
 @平成25年1月31日 
 A平成24年12月15日

 詳細はHP:http://www.engokikin.or.jp/
 (10月-11月頃、掲載の予定)

★「坪井一郎・仁子 学生支援プログラム」・「生活支援プログラム」
  社会福祉法人 さぽうと21

 HP:http://www.support21.or.jp/で前年度の詳細が見られます。
 本年度は、11月以降HP参照。詳細は事務局まで直接、お問い合わせください。
 Tel :03-5449-1331 Fax:03-5449-1332
 E-mail:info(a)support21.or.jp


Web版「同声・同気」2012年8月号より

外国語の絵本に関する情報いろいろ

 当センターでも、研修生の中に小さい子どもがいるときは、絵本の読み聞かせをしています。日本語で書かれた絵本はたくさんありますが、子どもたちの母語で書かれた絵本を見つけるのはまだまだ難しいですね。そんなとき、役立ちそうな情報をいくつかまとめてご紹介します。

▼『デジタル絵本サイト』
 世界各地の民話を各国語で読むことができます。対応言語は日本語を入れて12言語。
 http://www.e-hon.jp/index.htm
▼『多言語絵本の会RAINBOW』は「にほんごの会くれよん」の多言語子育て情報のサイトです。こちらのサイトでは、“日本の絵本のうち、多言語になっている絵本のリスト”を見ることができます。 http://www006.upp.so-net.ne.jp/ehon-rainbow/
▼国立国会図書館のリサーチナビには、「外国語に翻訳刊行された日本の児童書情報」というデータベースがあり、キーワードを入れると検索できます。
 http://rnavi.ndl.go.jp/childbook/honyaku.php

 また、「東京都立図書館HP(大人向け)」の〈本や資料を探す〉というコーナーの「外国語資料の検索」のページに、「中国語図書新着リスト」「韓国朝鮮語図書新着リスト」が掲載されており、そこには大人の本とは別に多摩図書館(児童書)のリストが年度ごとにアップされています。
 http://www.library.metro.tokyo.jp/home/tabid/36/Default.aspx
 http://www.library.metro.tokyo.jp/about_us/syusyu_hozon/fl_material/tabid/2092/Default.aspx

 東京以外の地域の図書館も、直接問い合わせると外国語の子供の本がどのくらいあるか、教えてくれます。問い合わせが増えると、図書館も必要性を感じて、外国語の本を増やしてくれるかもしれませんね。


ニュース記事から 2012.03.01〜2012.08.31

2012/04/22 医療通訳サービス開始、医療通訳者募集/愛知 ※1
2012/04/23 名古屋のNPOが外国人向け無料電話相談窓口(8ヶ国語) ※2
2012/04/25 NPO法人「中国帰国者・広島友好会」設立祝賀会開催/広島 ※3
2012/04/28 中国・方正県の日本人公墓立ち入り再開へ 慰霊希望者に朗報
2012/05/08 日本語指導 正式授業化検討へ/文科省 ※4
2012/05/30 全国初 6/1から119番通報5カ国語(英・中・韓・朝・西・ポ)の同時通訳を24時間体制で/さいたま市
2012/06/24 国籍の垣根超え集う 多言語対応高齢者グループホームが開所/神戸 ※5
2012/06/26 大阪中国帰国者センター存続危機 府委託事業今年度末中止で署名活動/大阪 ※6
2012/07/13 平和訴え94歳戦後史 花巻の三田さん自費出版 残留孤児の支援活動も/岩手県花巻市
2012/07/17 夜間中学支援を 義務教育未修了、全国に百数十万人 8月3日、国会で中国帰国者など8生徒訴え ※7
2012/08/16 残留孤児の記録 後世へ 中国の民間団体が常設展実現/黒竜江省ハルビン
2012/08/16 群馬大が多言語問診作成できるアプリ開発

※1〜7については以下に解説があります。

※1「あいち医療通訳システム」サービス開始
 愛知県が、在日外国人の病院受診を手助けする医療通訳者の派遣や電話通訳、翻訳サービスを提供するシステムを始めた。英・中・ポルトガル・スペイン語に対応(タガログ語も追加予定)。また、これらの言語に堪能な者を対象に医療通訳養成講座も開講。
http://www.aichi-iryou-tsuyaku-system.com/

※2 NPO「多文化共生リソースセンター」など全12団体が外国人向け電話相談窓口を開設。
 「社会的包摂サポートセンター」(本部:東京)が、外国語による相談を全国から通話料無料で受け付ける電話相談「よりそいホットライン」を実施。英・中・韓・朝・タガログ・タイ・スペイン・ポルトガル語に対応。相談時間は月〜日の午前10時〜午後10時だが、言語によって曜日と時間が異なる。
電話:0120-279-338 外国語相談をする場合は、日本語によるガイダンスの後で2番を押す。
http://279338.jp/yorisoi/index-f.html

※3 残留孤児一〜三世が中心となって組織され、残留孤児支援のNPO法人として広島県で初めて認可を受けた。

※4 文部科学省は、2012年4月に「日本語指導が必要な児童生徒を対象とした指導の在り方に関する検討会議」を設置し、小中学校における日本語指導を、「特別な教育課程」として位置付ける方向で検討を進めている。全国における実態調査を受けて、指導内容や形態、場所、指導時数等について検討を重ね、2013年にも学校教育校施行規則を改正するとともに「特別の教育課程」に係る告示を制定、周知し、学校における「取り出し指導」や「通級指導」を正式な授業として実施できるようにしていく。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/kaigi/1321199.htm

※5 幅広い国の高齢者がともに暮らす施設「グループホーム ハナ」が完成し6月24日、開所を祝う式典があった。日本人、帰国した中国残留邦人や在日コリアン、難民として逃れて来たベトナム人などの入所を想定し、韓国・朝鮮語や中国語が話せるヘルパーやスタッフが24時間常駐して生活を支える。NPO法人「神戸定住外国人支援センター」(神戸市長田区)が施設を整備。(神戸新聞6/24より抜粋)

※6 府は、中国残留邦人の帰国者を支援する社団法人「大阪中国帰国者センター」(大阪市東淀川区)への委託事業を今年度で中止することを決めた。委託費を失う同センターは25日、存続に向けた署名活動を始めた。府が同センターに委託しているのは、帰国から約3年までの残留邦人帰国者一世に語学指導などをする事業と、一世の交流促進などの事業。今年度で帰国から3年以内の一世がいなくなるため、府が両事業の中止を決めた。竹川英幸理事長は「このままでは支援を続けられない。残留邦人の問題はまだ終わっていない」と話している。
 帰国から約3年までを対象とした事業は、かつて全国20か所(自立研修センター)で行われたが、帰国者の減少に伴い、現在は東京と大阪の2か所だけで、国もこれを見直す方針を示している。一方で、「大阪中国帰国者センター」の事業には二世らも参加しており、現在、延べ147人が利用している。(読売新聞6/26より抜粋)

※7 中国残留孤児など学齢期に就学できなかった人が学ぶ全国の「夜間中学」の生徒ら8人が6月3日、国会内で開かれる超党派の国会議員らの集会で、自らの経験を語り夜間中学への支援を訴える。戦争などで学ぶ機会を奪われた義務教育未修了者は全国に百数十万人いるとされるが、公立の夜間中学は全国8都府県に計35校しかない。生徒らは「意欲があっても学ぶ環境がない地域が多い。一刻も早く法整備を」と話す。(毎日新聞7/17より抜粋)


中国語で運転免許の学科試験が受けられる道府県があります

 現在、日本では多くの外国籍の人たちが運転免許を必要としていて試験を受けています。しかし、学科試験が外国語である日本語ということもあり、標識、交通ルールなどがわかっていても、試験独特の日本語の言い回しが理解できずに合格まで至らなかったというケースもありました。現在ではさまざまな社会的状況を考慮して、全ての都道府県で英語での運転免許の学科試験が行われるようになっていますが、中国語で学科試験が受けられるのは以下の15道府県です。(2012年9月現在)

道府県 試験場名 電話番号
北海道 札幌運転免許試験場 011-683-5770
函館運転免許試験場 0138-46-2007
旭川運転免許試験場 0166-51-2489
釧路運転免許試験場 0154-57-5913
帯広運転免許試験場 0155-33-2470
青森県 青森県運転免許試験場 0177-82-0081
八戸運転免許試験場 0178-43-4141
弘前運転免許試験場 0172-31-0737
宮城県 宮城県運転免許センター 022-373-3601
石巻運転免許センター 0225-83-6211
古川運転免許センター 0229-22-8011
仙南運転免許センター 0224-53-0111
富山県 富山県運転教育センター 076-441-2211
石川県 自動車運転免許センター 076-238-5901
福井県 福井県運転者教育センター 0776-51-2820
福井県嶺南運転者教育センター 0770-45-2121
福井県丹南運転者教育センター 0778-21-3613
福井県奥越運転者教育センター 0779-66-7700
 
道府県 試験場名 電話番号
愛知県 愛知県運転免許試験場 052-801-3211
東三河運転免許センター 0533-85-7181
滋賀県 滋賀県運転免許センター 077-585-1255
運転免許サブセンター米原分室 0749-52-5070
京都府 自動車運転免許試験場 075-631-5181
大阪府 門真運転免許試験場 06-6908-9121
和歌山県 和歌山県警察本部交通センタ− 073-473-0110
田辺運転免許センター 0739-22-6700
新宮運転免許センター 0735-31-7771
鳥取県 東部地区運転免許センター 0858-35-6110
西部地区運転免許センター 0859-22-4607
島根県 島根県運転免許センター 0852-36-7400
島根県西部運転免許センター 0855-23-7900
山口県 山口県総合交通センター 083-973-2900
熊本県 熊本県運転免許センター 096-233-0110

遠隔学習インフォメーション

「日本語遠隔学習課程(通信教育)」はいつからでも始められます!

 日本語遠隔学習課程は、常時、申し込みを受け付けています。申請後、受講許可がおりれば、翌月から学習をスタートできます。受講料、教材費は無料です。10月上旬に新しい募集要項をお送りしますので、周囲の帰国者の方々にお勧めください。
*「遠隔学習課程」の教材見本はセンターHPから見られます!CDの音声も聞けます!
*センターHPのトップページから募集要項がダウンロードできます。
http://www.kikokusha-center.or.jp/
 今年開講した「おしゃべり話題コース」(「同声・同気」53号でも紹介)は、現在、人気上昇中!インターネットを使ったスカイプ(無料テレビ電話)プログラムもあります。先生の顔を見ながら楽しくおしゃべりして日本語を学びませんか。

おしゃべり話題」:簡単な自己紹介程度のやり取りはできるが、もう少し長い時間、周囲の人たちと「おしゃべり」する力をつけたい人にお勧め。どんな話題で、どんなことに気をつけながら会話すればよいかを、たくさん聞き、声に出す練習を通して学習していきます。中国語母語話者の発音の弱点を取り上げた「発音講座」もついています。

■「遠隔学習課程」についてのお問い合わせ先
電話:04-2993-1662(遠隔学習係) E-mail:kyohmu-2(a)kikokusha-center.or.jp