生活保護の受給状況をみると、孤児世帯の65.5%、婦人等世帯の64.8%が生活保護を受給している。前回調査の孤児世帯38.5%、婦人等世帯38.5%に比べて生活保護の受給率が格段に高くなっている。
(グラフ19 生活保護の受給状況)
(グラフ20 帰国後経過年数別生活保護の受給状況)
帰国後経過年数別に生活保護の受給状況をみると、帰国後1年未満では、孤児世帯が91.5%(前回は84.2%)婦人等世帯の86.5%(前回は78.6%)が生活保護を受給している。
帰国後年数を経るにしたがって、その割合は減少しているが、帰国後5年以上でも半数以上(前回は孤児が27.1%、婦人等が26.7%)の世帯が生活保護を受給しており、前回に比べて受給率が高くなっている。
年齢別に生活保護の受給状況をみると、50歳代の孤児は61.5%、婦人等は59.3%が受給していると答えているが、60歳代になると、孤児が73.8%、婦人等が73.1%といずれも受給率が増加している。
ただし、婦人等は70歳代になると66%と受給率が低下している。
なお、70歳代の孤児は回答者が2人である。
(グラフ21 年令別生活保護の受給状況)
生活保護を脱却するための努力をみると、孤児、婦人等とも、「病気怪我の治療に専念」が最も多く、次いで孤児は「日本語の習得」、婦人等は「仕事に励んでいる」となっている。
(グラフ22 生活保護受給者の脱却の努力について)
生活保護受給者の日本語の理解度をみると、「片言の挨拶程度」と答えた者が、孤児(48.7%)、婦人等(38.7%)とも最も多く、次いで「買い物に不自由しない程度」となっている。
(グラフ23 生活保護受給者の日本語の理解度)
(グラフ24 生活保護を受給していない者の日本語の理解度(以前、受給していた者))
(グラフ25 生活保護を受給していない者の日本語の理解度(受給したことのない者))
(グラフ26 生活保護受給者の同伴子世帯との同居・別居の割合)
生活保護受給世帯のうち同伴帰国した子世帯と別居している世帯は、孤児が54.4%、婦人等が64%となっており、孤児全体、婦人等全体より別居の割合が高い。(グラフ6参照)