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中国帰国者生活実態調査の結果

(平成14年1月1日調査)




厚生労働省社会・援護局



中国帰国者生活実態調査結果の概要
(平成14年1月1日調査)

 この調査は、平成4年以降、平成13年12月31日までに永住帰国した中国帰国者本人のうち、中国帰国者定着促進センターに入所中の者及び永住帰国後に死亡した者を除いた2,068人を対象に、平成14年1月1日を基準日として実施し、回答のあった1,725人(回収率83.4%)について取りまとめたものである。その結果は別添のとおりであるが、概要は次のとおりである。
 なお、今回の調査は、帰国者本人の健康状態や地域との関わり状況、呼び寄せ家族を含めた子世帯の就労や日本語習得状況など、これまでには調査を行っていなかった事項を中心とした調査として実施したものである。


 帰国者世帯の概要
 帰国者本人の平均年齢は、孤児が60.3歳、婦人等が68.5歳、全体で64.9歳となっており、前回(平成11年12月1日調査。以下同じ。)と比べて全体で約2歳高くなっている。
 年齢別にみると孤児は60歳代が最も多く、次いで50歳代となっている。
 婦人等は60歳代が最も多く、次いで70歳代となっている。
 また、帰国者世帯の1世帯当たりの人数は、孤児世帯が2.4人、婦人等世帯が2.6人、全体で2.5人となっており、前回(孤児2.7人、婦人等3.0人)に比べていずれもやや減少している。

 帰国者及び配偶者の健康状態
 過去1年間(平成13年1月1日から12月31日)の帰国者本人及び配偶者の入院の有無について聞いた。
 どちらか一方又は両方が入院したことがある世帯は27.1%で、そのうちの45.2%が入院期間が30日以上としている。
 また、本人又は配偶者が介護保険制度による認定を受けてると答えた世帯は10.8%あり、その認定の程度は、「要支援」が最も多く、「要介護1」、「要介護2」の順となっている。

 地域生活の状況
 帰国者本人の近所とのつきあい状況を聞いた(複数回答)ところ、「招待し合うような親しい人がいる」が24.7%、「立ち話をする人がいる」が27.9%となっていたが、「つきあいがない」も13.9%あった。
 また、帰国者本人が参加したことがある地域活動(複数回答)では、「町内会・自治会の地域清掃」が76.9%、「地域の祭り」が30.6%、「防災訓練」が15.5%などとなっていたが、「何も参加したことがない」帰国者も15.9%あった。

 日本に在住している家族の概要
 帰国者1人当たりの日本在住の家族数は、本人を含めて孤児が9.9人、婦人等が12.0人、全体の平均では11.1人となっている。
 帰国者の子の数でみると、孤児では「2人」が最も多く、次いで「3人」、「1人」の順となっている。婦人等は「1人」が最も多く、次いで「2人」、「3人」の順となっている。
 孤児1人当たりでは2.7人、婦人等1人当たりでは2.9人、全体では2.8人の子が日本に在住している。
 子の平均年齢は、孤児の子が33.7歳、婦人等の子が38.8歳、全体の平均では36.6歳となっている。
 また、子の帰国形態をみると、「国費による同伴帰国」が25.6%、「自費による同伴帰国」が6.6%、「呼び寄せ」が62.6%となっている。

(参考)
  平成6年度   65歳以上の帰国者本人を扶養するため同伴帰国する成年の子1世帯を帰国援護の対象とした。
  平成7年度   帰国者本人の年齢要件を60歳以上に引き下げた。
  平成9年度   帰国者本人の年齢要件を55歳以上に引き下げた。
   ※  帰国者及びその配偶者の扶養家族となっている未成年の子は、帰国援護の対象となっている。

 国費により同伴帰国した成年の子世帯との状況
 帰国者を扶養するために同伴帰国した成年の子世帯と同居しているのは、孤児が25.8%、婦人等が40.8%、全体では34.9%となっており、別居までの期間では「1〜2年未満」が最も多い。

 帰国者世帯と子世帯との生活支援の状況
 子世帯からの「生活費の援助がある」と答えた帰国者は10.9%で、その援助の程度は「こづかい程度」が最も多く、次いで「生活費の一部」、「生活費の大部分」の順となっている。

 子及び配偶者の状況
 子世帯の就労状況についてみると、子または配偶者のどちらか一方が就労している世帯は36.3%、両方とも就労している世帯は47.8%、両方とも就労していない世帯は10.2%となっている。
 また、子及び配偶者の日本語の習得状況をみると、買い物や交通機関の利用に不自由しない程度以上の日本語を習得している者は70.2%で、未習得(片言のあいさつ程度及び全くできない)は26.7%となっており、前回の帰国者本人の未習得率(孤児32.7%、婦人等32.3%)に比べ低くなっている。


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