<児童生徒向け教材>

last up date 2017/05/25

教師、指導者、支援者向け 書籍

名称 発行元 発行年 編著者
『新版 みえこさんの日本語 指導のアクセス 三重県国際交流財団 2009 鹿嶋恵 石川博子
『新版 続 みえこさんの日本語 指導のアクセス』 三重県国際交流財団 2007 鹿嶋恵 石川博子
『ひろこさんのたのしいにほんご1 教師用指導書』 凡人社 1995 屋代瑛子  遠藤宏子
『ひろこさんのたのしいにほんご2 教師用指導書』 凡人社 2004 屋代瑛子  遠藤宏子
『つくって調べる地球環境-小学校英語の授業プラン 小学3〜6年生向け-』 小学館 2003 グロープ・インターナショナル・ティーチャーズ・サークル
『外国人児童の「教科と日本語シリーズ」』『小学校「JSL国語科」の授業作り』 スリーエーネットワーク 2005 佐藤郡衛 監修  JSLカリキュラム研究会 今澤悌 齋藤ひろみ 池上摩希子
『外国人児童の「教科と日本語シリーズ」』『小学校「JSL算数科」の授業作り』 スリーエーネットワーク 2005 佐藤郡衛監修 池上摩希子 著
『外国人児童の「教科と日本語シリーズ」』『小学校「JSL社会科」の授業作り』 スリーエーネットワーク  2005 佐藤郡衛 監修 JSLカリキュラム研究会 齋藤ひろみ 著
『外国人児童の「教科と日本語シリーズ」』『小学校「JSL理科」の授業作り』 スリーエーネットワーク  2005 佐藤郡衛 監修  JSLカリキュラム研究会 大蔵守久 著
『外国人児童の「教科と日本語シリーズ」』『小学校JSLカリキュラム「解説」』 スリーエーネットワーク  2005 佐藤郡衛 齋藤ひろみ 高木光太郎 著
『やってみよう 参加型学習!日本語教室のための4つの手法〜理念と実践〜』 スリーエーネットワーク  2005 むさしの参加型学習実践研究会 
『 子どもといっしょに! 日本語授業 おもしろネタ集 』 (株)凡人社 2001 池上摩希子・大蔵守久著 
『 子どもといっしょに! 日本語授業 おもしろネタ集A 』 (株)凡人社 2005 大蔵守久・池上摩希子 監修
『中国人と小学校教師のための学校生活まるごとガイド』 スリーエーネットワーク 2003 須藤とみゑ、池上摩希子  徐前 訳
『身近な国の遊び−保育所・幼稚園・学校で使える遊び−』 兵庫県在日外国人教育研究協議会 2013 アジアこどもプロジェクト・兵庫県在日外国人教育研究協議会
NL紹介分
保育所、幼稚園、小中学校で使える“遊び本”『身近な国の遊び』ができました。作成は兵庫の小学校教員と保育士の方々。アジア、ブラジル、ペルーの遊びをたくさんのイラストで紹介しています。
 「じゃんけん」、「鬼ごっこ」、「お手玉遊び」などは日本にもある遊びですが、同じような遊びが様々な国にあります。道具をあまり使わず、簡単に手軽に遊べる遊びはどこでもできそうです。「すごろく」などのボードゲームのゲーム盤はそのままコピーして遊べるように工夫されています。
 外国にルーツを持つ子どもたちと日本人の子どもたちが、学校や地域の行事や日常のあそびの中でたくさん遊び、たくさんおしゃべりをして、お互いを知るきっかけになると楽しいですね。
 
■お問合せ:兵庫県外教事務局 Tel/Fax 078-231-0290 E-mail kengaikyo@jeans.ocn.ne.jp
ホームページ:http://www3.ocn.ne.jp/~hkgaikyo/
『にほんごこれだけ!1』『にほんごこれだけ!2』 ココ出版 2010,2011 庵功雄
NL紹介分

地域のボランティア日本語教室で、日々学習支援活動を続けていらっしゃる皆さんに、教材の紹介です。最近は、学習者とボランティアがおしゃべりを楽しみながら、交流を通して日本語学習を進めるスタイルが広がっており、このNLでも教科書を紹介してきました(39号『日本語おしゃべりのたね』、31号『にほんご宝船』)。今回紹介する『にほんごこれだけ!』も、おしゃべりのための材料とアイディアを提供するというコンセプトで作られていますが、全く日本語が話せない「ゼロ初級」の人でもおしゃべりできるというのが、セールスポイントの一つです。文法事項は最低限におさえ、トピックごとにおしゃべりする中で隠れた文型を学んでいくことを目指していて、この精選された文型は訳付き(英中韓ポ)で付録の下敷きにまとめられています。イラストも多用されているので、日本語ゼロの人とでも、何とかおしゃべりできるのではないでしょうか。また、以下のサイトでは、このテキストを使って実際に活動しているところを、動画で見ることができます。
[にほんごこれだけ!]サポートサイト http://www.cocopb.com/koredake/

 よくない活動例も紹介されているので、ボランティア初心者の方には参考になると思います。

■トピック例
『にほんごこれだけ!1』
おなかがすきました/わたしのプロフィール/わたしのいちにち/まちのじょうほういろいろ…等
『にほんごこれだけ!2』
りょこう/しょうらいのゆめ/やすみのひ/りそうのひと…等

『教員必携 続・外国につながる子どもの教育』 宇都宮大学HANDSプロジェクト 2012 宇都宮大学HANDSプロジェクト
NL紹介文

★web版「同声・同気」2012年8月号より

『教員必携 続・外国につながる子どもの教育』
宇都宮大学HANDSプロジェクト 平成24年3月発行 A5判106頁

 『教員必携 外国につながる子どもの教育 Q&A・翻訳資料』(同声同気web版2011年11月2日号で紹介)の続編。第1部では、外国につながる子どもの教育の原点とは何か、現場教員からの声も合わせて、キーワードとなる「安心」「日本語」「学習意欲」「連携」「情報提供」ごとに章立てされ、地域を問わず、外国につながる子どもの教育に携わろうとする教員やボランティアの人に向けてとてもわかりやすく書かれています。

入手方法:ホームページ「宇都宮大学HANDSプロジェクト だいじょうぶnet.」の「お問い合わせ」から申し込み
http://www.djb.utsunomiya-u.ac.jp/news/352/

『はじめての日本語とクラスの仲間づくり
〜日本語初期指導カリキュラムと指導プラン〜』
静岡県教育委員会 学校教育課 2012 静岡大学教職大学院 矢崎満夫 
NL紹介文

★web版「同声・同気」2012年8月号より

『はじめての日本語とクラスの仲間づくり
〜日本語初期指導カリキュラムと指導プラン〜』
静岡大学教職大学院 矢崎満夫  静岡県教育委員会 学校教育課/平成24年3月発行

 子ども対象の日本語初期指導カリキュラムが開発され、シラバスと授業プランが静岡県教育委員会学校教育課ホームページで公開されました。在籍学級で「仲間づくり」ができるように、文字や簡単な日本語表現を覚え、それらを使ってクラスメートとのやりとりを進めていくことを目指すカリキュラムです。『日本語学級1』(凡人社)や『ひらがなカード』(くもん出版)等、入手しやすい市販の子ども向け日本語教材を利用した授業プランと、楽しみながら学べるアクティビティやワークシートの例が示されています。また、クラスメートとの交流を深めるために在籍学級担任が行う授業プランも盛り込まれています。

ダウンロードができます。
https://www2.pref.shizuoka.jp/all/file_download2100.nsf/pages/4AB58FE0822F4B1B492579BC00093DD1

お問い合わせ
かながわ国際交流財団
〒221-0835 神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-21-8 第1安田ビル4階
пF045-620-0011 fax:045-620-0025
冊子をご希望の方はホームページをご覧ください。

日中対訳育児用語集:『子育ての日本語』、『子育ての日本語U(健診)』 にほんごサポートひまわり会 2010,2011 にほんごサポートひまわり会
NL紹介文

日中対訳育児用語集:『子育ての日本語』、『子育ての日本語U(健診)』

『子育ての日本語・育儿日?』 2010年3月発行 A5判 71ページ 頒価700円
『子育ての日本語U(健診)・育儿日?U(体?)』2011年3月発行 A5判54ページ 頒価700円
にほんごサポートひまわり会 編

 「子どもがいると、保育所や病院、日本のお母さんとのつきあい、子どもへの話しかけなど、いろいろな場面で日本語が必要です。中には辞書に載っていない言葉もあって、たいへんです。」「乳幼児健診の時の特有な言葉がわかりにくい」といった外国から来たお母さんたちの声に応えて、にほんごサポートひまわり会から『子育ての日本語』『子育ての日本語U(健診)』が発行されました。
『子育ての日本語』は、子育てでよく使う言葉を集め、日本語と中国語の対訳にしたもので、あいさつ、家族、食事、服装、日常生活、遊び、友だち、感情・性格、励ます・ほめる、赤ちゃん、保育所・幼稚園、病気、薬と注射、けが、安全、交通、街で、祝日と年中行事など様々な場面ごとに簡単な発話例や語彙集にまとめられています。また、巻末には付録として年月日・曜日・期間、時間・時刻、主な量詞・単位、親族呼称、アルファベットなどの言い方も紹介されています。
『子育ての日本語U(健診)』は、乳幼児健診の際によく使われる言葉や問診票に出てくる言葉などを集めて、日中対訳にしたものです。基本的な用語、妊娠中のこと、出産時のこと、お母さん・養育者、新生児、栄養・便、病気・けが、成長・発達、目・耳・歯、予防接種などの項目について簡単な発話例や語彙集にまとめられています。
なお、同会では外国にルーツを持つ子どもたちに大人はどう関わっていけばいいのか、その事例をまとめた『外国から来た子どもを地域で支える(全五集)』も出しています。(本紙NL38号で紹介)

■購入等連絡先
にほんごサポートひまわり会  斎藤裕子
電話:090-6676-5839
e-mail:himawarij1511@gmail.com
http://www.himawarikai200311.org/

『外国人児童生徒のための支援ガイドブック―子どもたちのライフコースによりそって―』 凡人社 2011 齋藤ひろみ編著、今澤悌・内田紀子・花島健司著
NL紹介文

外国人児童生徒のための支援ガイドブック―子どもたちのライフコースによりそって―』

2011年6月、齋藤ひろみ編著、今澤悌・内田紀子・花島健司著、凡人社、B5判191頁、本体2,000円+税

 日本国内で生活する外国人児童生徒は、インドシナ難民・中国残留孤児・日系南米人のように地域的に特別な背景を持って来日した子どもたちもいますが、日本生まれ日本育ちの子や国際結婚家庭やいくつもの国を移動するケースなども増え、実に多様化してきています。そうした児童生徒の日本語教育は、成人の日本語教育とも、海外の小中学校における外国語教育としての日本語教育とも異なる側面があり、難しさを痛感している支援者も多いかもしれません。子どもたちの学習環境づくりをどう支援していくか、という疑問に対して、さまざまな示唆を与えてくれるのが本書です。
本書第1部では、5人の青年が登場します。中国帰国者の3世として8歳で来日した王さん、ブラジル人の両親とともに4歳で来日したカルロスさん、ベトナム人(インドシナ難民)の子として日本で生まれたグエンさん、エジプト人の父親の留学に伴い10歳で来日したサミーラさん、日本で働いていたフィリピン人の母親が日本人男性と再婚したため10歳で呼び寄せられたグロリアさん。彼ら彼女らはみな架空の人物ですが、著者が実際に接した子どもや聞いた話に基づいて、来日してから20歳前後になるまでの「ライフコース」を描写しています。その上で、彼ら彼女らが成長・発達の過程で遭遇する文化摩擦・友人関係・学習にまつわる出来事を「エピソード」として詳しく取り上げています。一つ一つのエピソードでは、本人を含む当事者の心の声を紹介してそれぞれの視点の違いを浮き彫りにしたり、解決のヒントとなる背景知識やエピソードの後日談なども付け加えたりして、理解が深まるように工夫してあります。
続く第2部では、こうした子どもたちの日本語学習の場をデザインする方法について、その考え方や具体例などをまとめています。彼ら彼女らの「これまで(幼年期〜少年期)→今→これから(少年期〜青年期、それ以降)」という縦軸(時間軸)と「出身国・地域→日本→定住または帰国」という横軸(空間軸)の両軸において学びの連続性を保障する教育が必要で、そのためには第1部で見たようなライフコースを念頭に置いた「全人教育としての日本語教育」が求められます。来日時の年齢と滞日期間、背景の言語と文化、発達段階、来日前の教科学習経験、基礎的学力、日本語の力、在籍学級での学習参加状況、家庭の言語・学習環境、将来の見通しなどを多角的に把握した上で、個々人の多様性に応じた教育内容・方法を考えることになります。
第1部のエピソード群は、支援者や外国人保護者だけでなく、学校の先生方や一般の日本人保護者らにも広く知っておいてもらいたい内容を含んでいます。また、子どもの日本語教育のコース設計や実際の教室活動などに携わる人には、第2部の具体的な記述も大いに参考になるはずです。ぜひご一読ください。

外国人の子どもの教育に関する教室活動事例集 『教室活動』   2011 東 弘子
NL紹介文

外国人の子どもの教育に関する教室活動事例集 『教室活動』 2011年1月

 独立行政法人国際協力機構(JICA)が派遣している日系社会青年ボランティアには、公立学校および国立大学付属学校の教員が「教員」の身分を保持したまま参加する制度があります。平成21年度には11名、平成22年度には7名の教員がこの現職教員特別参加制度でブラジルに派遣され、ボランティアとして1年9ヶ月、現地の学校で活動しています。
そうした現職教員の派遣期間中の活動の質の向上や、帰国後のより質の高い教育活動につなげるための経験知の共有を図るため、愛知県立大学の東弘子氏を中心とするグループが文部科学省から委託を受けて「日系社会青年ボランティア『現職教員特別参加制度』活動支援のための教育協力システムの形成」というテーマで取り組んできました。その成果物の一つが、ここで紹介する外国人の子どもの教育に関する教室活動事例集『教室活動』です。
この事例集は、派遣先での活動事例をまとめた「国外編」24例と、帰国後に実践可能な就学前教育・日本語学習・国語科学習・算数科学習・社会科学習・理科学習・国際理解教育といった「国内編」48例で構成されています。それぞれの対象者や活動内容が一目でわかるようなテンプレートシートに加えて、いずれも現場で実際に試してみた結果(うまくいった点やうまくいかなかった点)なども紹介されていますので、外国人児童生徒の学習指導の現場で悩んでいる人には様々なヒントを提供してくれるかもしれません。
この冊子のPDFファイル(10MB、184ページ)は、筑波大学教育開発国際協力研究センター(CRICED)の国際教育協力アーカイブス http://e-archive.criced.tsukuba.ac.jp/ で「教室活動集」としてキーワード検索すると、ダウンロードすることができます。→こちら

『教員必携 外国につながる子どもの教育 Q&A・翻訳資料』 宇都宮大学HANDSプロジェクト 2011 宇都宮大学HANDSプロジェクト
NL紹介文

『教員必携 外国につながる子どもの教育 Q&A・翻訳資料』
宇都宮大学HANDSプロジェクト  平成23年3月発行 A5判158頁

 この書籍は外国につながる子どもの教育に関する手引です。支援現場の“困った”に応えることを目的としていて、学校現場における実際の支援の方法や保護者への対応などをQ&A方式で説明しています。また、キーワードを解説する≪ワンポイント学習≫、視覚的に子どもに指示するための≪視覚資料≫、保護者や教員の≪体験談≫や≪コラム≫も盛り込まれています。後半には、学校生活において使用頻度の高い通知文(検診、授業参観、家庭訪問、遠足など)41項目をポルトガル語、スペイン語に翻訳して掲載しています。

 入手方法はホームページ「宇都宮大学HANDSプロジェクト だいじょうぶnet.」から申し込みをします。 http://www.djb.utsunomiya-u.ac.jp/news/248/ 先着300名でひとり1冊限定で、送料は自己負担です。

『日本生まれの外国につながる子どもたち〜どうやってサポートすればいいの?〜』 (財)かながわ国際交流財団 2011 (財)かながわ国際交流財団
NL紹介文

『日本生まれの外国につながる子どもたち〜どうやってサポートすればいいの?〜』
(財)かながわ国際交流財団 平成23年3月発行 A5判48頁

 両親が外国出身でも日本生まれの子どもの場合、日本語を流暢に話すと問題がないように思われてしまいます。しかし、学習面・生活面で特別な配慮を必要としている場合もあります。この冊子はこのような(日本生まれ)の子どもたちを一般の教室で迎える小学校の先生方が、子どもの言語環境や家庭環境をよりよく理解して、関わりを持つために参考となるものです。

主な構成は

第1章 かながわに住む外国籍の人々 
第2章 小学校入学に際してのサポート 
第3章 外国につながる子どもたちと教科学習 
第4章 外国人保護者との関係づくり 
第5章 資料集

となっていて、5章の資料集には、書籍の紹介、お役立ちリンク集、相談窓口・関連団体などが紹介されています。
かながわ国際交流財団のホームページ http://www.k-i-a.or.jp/tabunka/shidousha.html よりダウンロードできます。

『どっちから勉強する?日本語?母語?』 子どもラーニングサポート北陸 2011 子どもラーニングサポート北陸
NL紹介文

『どっちから勉強する?日本語?母語?』
小学校国語教科書翻訳教材(光村図書 小学校「国語」教科書4年生準拠)
作成:子どもラーニングサポート北陸(子どもラサ)、2011年3月発行

 本紙46号でもご紹介した上記の小学校教科書補助教材はホームページでの公開を経て、今回、冊子版が完成しました。
『白いぼうし』『ごんぎつね』『一つの花』『アップとルーズで伝える』の作品のすべてに中国語(簡体字、繁体字)、ポルトガル語、タガログ語、タイ語、ロシア語の翻訳文が付いています。また、日本語の理解につなげるための「粗筋理解のためのイラスト」、「母語学習用ワークシート」、「日本語学習用のワークシート」も掲載されています。

@母語で教科書の内容を知り理解を高めること
A現在の母語能力を保持すること
B日本語で教材を理解することに結びつけることがこの翻訳教材の目的です。

 入手方法については以下のサイトの〈教材のひろば〉をご覧ください。

子どもラーニングサポート北陸〈教材のひろば〉
http://kodomolasa.jimdo.com/%E6%95%99%E6%9D%90%E3%81%AE%E3%81%B2%E3%82%8D%E3%81%B0/

『ニーハオマ?げんき?あたらしい友だち 異文化理解ハンドブック―日本・中国―』
『トゥド・ベン?げんき?あたらしい友だち 異文化理解ハンドブック―日本・ブラジル―』
愛知教育大学 2010 愛知教育大学
NL紹介文

『ニーハオマ?げんき?あたらしい友だち 異文化理解ハンドブック―日本・中国―』
『トゥド・ベン?げんき?あたらしい友だち 異文化理解ハンドブック―日本・ブラジル―』
作成:愛知教育大学 2010年4月A4判79頁

 本紙50号で、同大学の外国人児童生徒リソースルームの教科学習教材を紹介しましたが、本号では、子どもたちの異文化理解を目指した教材を紹介します。
「日本と中国/ブラジルどんな国?」「学校生活」「毎日の生活」等のテーマに沿って、両方の言語で両文化が比較して紹介されており、本書をきっかけに、自分の地域(家・学校)ではどうなのか、調べたり振り返ったりするような異文化理解活動のリソースとして活用することができます。
●日本語学習支援者が教材の入手を希望される場合、問い合わせは以下のところに。
送料自己負担で入手可能→愛知教育大学外国人児童生徒支援リソースルーム
電話・fax:(0566)26-2219
E-mail:gendaigp@auecc.aichi-edu.ac.jp
http://www.resource-room.aichi-edu.ac.jp/

『山形県外国人児童生徒受け入れハンドブック』 『山形県外国人児童生徒受け入れハンドブック』作成委員会 2010 『山形県外国人児童生徒受け入れハンドブック』作成委員会
NL紹介文

『山形県外国人児童生徒受け入れハンドブック』

『山形県外国人児童生徒受け入れハンドブック』作成委員会 平成22年

 主に小中学校において外国人児童生徒を受け入れる際にどのようなことに留意したらよいか、具体的に記載した『山形県外国人受け入れハンドブ ック』が山形県で作成されました。特に、一校に外国人児童生徒がほんの少数しか在籍しておらず、支援体制がまだ確立していないような学校での 支援の方法について様々な提案がなされています。「詳細版」と「簡易版」があり、「詳細版」はインターネットでも参照することができます。
http://www2.jan.ne.jp/~airy/yamagata-gaikokujinjidou-handbook/

他の都道府県や地域でも、外国人児童生徒の受け入れに関する資料が作成されています。以下は、インターネットでも閲覧可能なものです。

○千葉県『外国人児童生徒受入のための手引』(外国人児童生徒受入体制整備研究会、平成20 年)
http://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/gaikokujin/gazo/tebiki1.pdf
同概要版(平成20年)http://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/gaikokujin/gazo/tebiki2.pdf

○神奈川県川崎市『平成21年度 帰国・外国人児童生徒指導の手引きQ&A〜温かい受入そして豊かな学級・学校づくりのために〜』(川崎市教育委 員会、平成21年)
http://www.keins.city.kawasaki.jp/1/KE1026/h21/kikoku_gaikoku/kikokuseitosidoutebiki/kikokutebiki.doc (ワード文書)

○静岡県静岡市『日本語指導が必要な児童生徒を迎えるにあたって』(静岡市教育委員会学校教育課、平成21年)
http://www.gakkyo.shizuoka.ednet.jp/

○愛知県岩倉市「外国人児童生徒、保護者への受入・対応について」
※同市の日本語適応指導教室ホームページよりhttp://www.iwakura.ed.jp/nihongo/frame.htm

○三重県『外国人児童生徒受け入れ手引書 ようこそ学校へ』(三重国際交流財団、平成17年)
http://www.mief.or.jp/jp/education/starterkit.html#a1

○大阪府『帰国・渡日児童生徒の受入マニュアル』(大阪府教育委員会、平成22年)
http://www.pref.osaka.jp/attach/5277/00000000/Ukeire_manual.pdf

○兵庫県『外国人児童生徒受入初期対応ガイドブック(兵庫県教育委員会子ども多文化共生センター、平成22年)
八カ国語版の学校で使える通知文、日本語指導に関わる資料等も掲載
http://www.hyogo-c.ed.jp/~mc-center/

「外国人児童生徒のための教材」 外国人児童生徒支援リソースルーム   外国人児童生徒支援リソースルーム
NL紹介文

「外国人児童生徒のための教材」愛知教育大学外国人児童生徒リソースルーム

  愛知教育大学では、刈谷市、豊田市、知立市、豊明市教育委員会と小中学校教員が連携して外国人児童生徒支援及び教材開発を行っています。
教材には国語、算数、社会、ことばなどがあり、日本語の力がまだ十分でない子どもが教科学習に取り組めるように工夫されています。例えば、『 ことばとまなぶ 算数文章題《2年生》』「同《3年生》」及び『外国人児童のためのさんすう文章題(4〜6年生)』は、計算はできるけど、文 章題でくじけている子どもや、読まずに解こうとしている子どもに向けて作られた教材で、語彙や文をごく簡単なものに制限しながらも、各学年の 算数学習の中で絶対に必要な助数詞やキーワード(例:足し算…「ぜんぶで」、引き算…「のこりは」等)をしっかり盛り込んだ文章題を繰り返し 練習することで、算数学習に必要な概念だけでなく、そこで必要なことばも合わせて学習できるようになっています。また、子どもの理解を助ける イラストや図解も多く添えられています。
学習支援に係わる方が教材の入手を希望する場合は、リソースルームに問い合わせて送料自己負担で受け取ることができます。一部有料のものもあ りますが、ほとんど無料で入手できます。

外国人児童生徒支援リソースルーム
電話・fax:(0566)26-2219
E-mail gendaigp@auecc.aichi-edu.ac.jp
http://www.resource-room.aichi-edu.ac.jp/

  有料の教材は愛知教育大学生活協同組合での販売となります。ホームページの注文用紙をファックスまたはメールでお送りください。
愛知教育大学生活協同組合
fax:0566-36-5465、E-mail r2202257@coop.aichi-edu.ac.jp

『あーすぷらざ外国人教育相談報告書』 (財)かながわ国際交流財団発行 2010 (財)かながわ国際交流財団発行
NL紹介文

『あーすぷらざ外国人教育相談報告書』
2010年5月 A4判 74頁(財)かながわ国際交流財団発行

 上記財団が運営する「神奈川県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)」(NL44号で紹介)の外国人児童生徒を支援するための多言語資料は大変充実しており、遠方からの問い合わせに対応するために作成した「ダウンロードリスト」などは子ども支援者にとって最も便利なサイトの一つで、報告書の資料編にも掲載されています。
上記財団では、2006年度より「あーすぷらざ」の中に「あーすぷらざ外国人教育相談」を開設し、外国人児童生徒や保護者、学校関係者やボランティアからの相談対応などを行ってきました。
この教育相談は多言語(中国語、スペイン語、タガログ語、やさしい日本語)で行われ、週に一度、14時から17時まで、各言語圏出身のサポーターと日本人の相談コーディネーターが協力して実施しています。
この報告書は2006年度から2009年度までの4年間の相談の記録をまとめたものです。
第1章は「相談概要」、第2章は「制度的な課題」「保護者が感じる困難」「学びを支える環境の課題」「困難をこえるために」の4つの節に分かれ、相談事例が具体的に記述されており、そこから外国人児童生徒の抱える問題が見えてきます。
資料編の「参考になるホームページと図書資料」、「学年・教科別 外国人児童生徒用教科指導用教材一覧(小学校編・中学校編)」などは支援者たちがすぐに利用できる情報満載です。

報告書は「あーすぷらざ」のHPの以下のアドレスからダウンロードできます。
http://www.earthplaza.jp/pdf/forum/foreign_education/00.pdf

「プレスクール実施マニュアル」 愛知県プレスクール実施マニュアル検討委員会
2009 愛知県プレスクール実施マニュアル検討委員会
NL紹介文

全国初!「プレスクール実施マニュアル」2009年10月
愛知県プレスクール実施マニュアル検討委員会

 日本語が理解できない外国人の子どもたちが、日本の小学校で戸惑い、学校生活に適応できないことは少なくありません。そんな中、全国で初めて「プレスクール(就学前の外国人の子どもへの初期の日本語指導・学校生活指導)の実施マニュアル」ができました。プレスクール事業を企画・運営する際のポイントや、子どもへの学校生活指導・日本語指導の進め方のほかに、資料として教材・活動集(一部ポルトガル語つき)なども載っていて、とても参考になります。このマニュアルはダウンロードが可能です。
愛知県のHP http://www.pref.aichi.jp/0000028953.html

『中国帰国者三世四世の学校エスノグラフィー―母語教育から継承語教育へ』 生活書院 2009 高橋朋子
NL紹介文

『中国帰国者三世四世の学校エスノグラフィー―母語教育から継承語教育へ』

高橋朋子著 2009年 生活書院、A5判 340頁 3500円

 本書は、中国帰国者(以下、「帰国者」)の集住地域において三世四世の通う学校での参与観察を続けてきた著者が博士論文を元に著したものです。日本生まれなのに学校の勉強についていけない、日本語でも中国語でも自己を表現する言葉をもち得ていないという、帰国者三世四世の子供たちのdouble limited状況とその分析からなる前半と、学習言語習得に関わる理論の後半とから構成されています。
前半では、教員たちの教育実践、その迷いと悩みの過程と、それぞれの子供たちがもがきながら自分なりの選択を果たしていく過程が描かれており、心打たれます。この辺りは研究論文として以上にドキュメンタリーとして一読を薦めたい部分です。
後半では、こうした現実に根ざした視点から「生活言語」と「学習言語」という二分法に疑問を投げかけます。この仕分け自体は今も無効ではないのでしょうが、生活言語すら両言語で身についていない子供たちに対して学習言語習得を支援することにどれだけの意味があるのか、彼らに「生きる力」をつけてもらうためには何をどうすればいいのかと著者は考え、この二分法以前に、「考える/つながる/伝えるための言葉」という、根源的な「ことば」の獲得に向けて教育支援の目標をシフトさせる必要性を訴えます。そのためには、「ことば」が機能すべき最初の場である「家庭」が、自分がケアされていると感じられる場でなくてはならないのに、現状では、これすらも実現されていないという指摘は重要です。
日本のこのような現状の背景として中国の状況があります。農村部では、急速な経済発展の陰でここ数年、出稼ぎに行ったきりの親から託されたまま、祖父母や親戚の下で育つ子供たちの低学力や逸脱行動や、親について都会に出た子供たちの教育機会の不十分さ、さらには高い学費を出して学校に行かせなくても中学生の歳になれば身体的には労働に従事できて十分稼げるからと親が中学を中退させてしまう例が以前よりも増えていること等が、社会問題化していると聞きます。このような社会にあっては、親にとっては出稼ぎ先が"上海"でなく"日本"に変わっただけ、子供は学校にちゃんと行かせているのだからもう十分のはず、と認識されているのではないでしょうか。中国から来た子供たちを支援するには、こうした中国の現状を踏まえて日本に住む個々の家庭と向き合っていくことが求められるでしょう。
本書の対象は帰国者の子供たちですが、帰国者、更には中国からの子供たちに限らず、外国から来た子供たちの今後の学習支援を考える上で重要な示唆を与えてくれる一書です。今後日本が"移民国家"としての戦略を推し進めようというのであれば、この問題は国の課題として考えていくべきものではないでしょうか。(所得格差の拡大しつつある日本社会で、程度はもちろん異なるとはいえ、日本語母語話者の家庭でもいわゆる"ネグレクト"に近い状態で育ってきている子供たちの言語習得と共通の問題を孕んでいると感じました。)
(所沢:安場)

『外国につながる子どもがホッとする授業づくり〜教科書を活用したアイディア集〜』 かながわ国際交流財団  2012 かながわ国際交流財団 
NL紹介文

かながわ国際交流財団  A5判48頁 2012年3月発行
 現在、外国人住民の増加・定住化に伴い、日本生まれの「外国につながる子ども」も増加し、通常学級に在籍している場合が少なくありません。外国からきた子どもは学校側も配慮していることが多いですが、日本生まれの子どもは、日本語を話し、友だちと楽しく過ごしている場合は、「うまく適応している」「特に問題が感じられない」として配慮されないことがあります。しかし、家庭では日本文化でないことも多く、身についていないことも多々あるので、教師が気づかないところで、困っていたり、戸惑っていて、支援を必要としていることがあるのです。(食文化やマナーなど)
この冊子は支援する側に気づきを与えるとともに、学習指導要領を踏まえてどのように学習活動に結び付けたらよいかのアイディアを提示してくれています。ここでは、子どもたちの生活に大きくかかわる生活科と社会科を事例に示しています。

目次
第1章 外国につながる子どもと生活科・社会科の授業
第2章 小学校低学年―自分を大事に思う気持ちを育みたい―
第3章 小学校中学年―身のまわりから社会へ関心をひろげて―
第4章 小学校高学年―歴史や世界を学び、未来への視点を―
第5章 資料集

『外国につながる子どもの未来を支えるために〜5年後、10年後を見据えて成長を見守るヒント』 かながわ国際交流財団  2013 かながわ国際交流財団
NL紹介文

『外国につながる子どもの未来を支えるために 〜5年後、10年後を見据えて成長を見守るヒント〜』ガイドブック A5判16頁 2013年3月発行

 流ちょうに日本語を話していて、問題を感じさせない子どもたちの多くが、学習面では伸び悩み、希望する進路に進めないという課題に直面しています。子どもたちに日本での将来の見通しを示し、5年先、10年先を見据えた支援をするためのヒントや利用できる制度、手続き上の照会先が載っています。本冊は当然神奈川県の相談先が中心に紹介されていますが、これに対応する皆さんの地域の情報を収集すれば、その地域の支援者にとって役立つ一冊となるのではないでしょうか。主な構成は以下の通りです。

 ・子ども・家庭のことを知る
・小学校での学習・生活面での配慮
・中学校から将来を考える機会を
・高校進学・入学
・大学進学
・アルバイト・就職
・保護者への情報提供
・外国籍の児童生徒に必要な手続きなど
・国籍が異なることで配慮が必要な場合
・教育を受ける権利を保障するために
・保護者に紹介したい相談先
・支援者が活用できる資料
・かながわ国際交流財団の関連事業

教師、指導者、支援者向け WEBサイト

名称 発行元 発行年 編著者
豊橋市教育委員会外国人児童生徒教育資料 豊橋市教育委員会 豊橋市教育委員会
岩倉市日本語適応指導教室のホームページ 岩倉市日本語適応指導教室 2005 岩倉市日本語適応指導教室
NL紹介文
このサイトは愛知県岩倉市の小学校の先生が開設したサイトで、外国籍の児童生徒に対する日本語の指導や、日本語母語話者でない保護者に対し、学校からの連絡などを理解できるようにすることなどを目的に作成されています。岩倉市はブラジル人の児童生徒が多いということで、ポルトガル語の翻訳文書や用語集が掲載されている他、学校生活をおくるために必要なことばや、学習を理解するために必要なことばをはじめとして、日本語指導用教材や日本語指導用書籍・教具リストなどの情報も数多く掲載されています。
TS日本語教室 いっしょに学ぼう!
小学校・中学校における日本語教育のために
高橋節子 白鴎大学 高橋節子
多文化共生学校づくり支援サイト (財)滋賀県国際交流協会   (財)滋賀県国際交流協会
NL紹介文
このサイトは財団法人滋賀県国際交流協会のホームページ内にあり、6か国語(ポルトガル語、スペイン語、英語、中国語、タガログ語、ハングル)で「時間割作成」「多言語校内標示」「多言語一覧表」が掲載されています。
時間割作成:言語を選択してから教科名を表の各ブロックにドラッグしていくと時間割が出来上がります。
多言語校内標示:教室、教科、場所などの中から必要な語彙を選び言語を選択すると、標示用のカードが作成できます。
多言語一覧表:学校で必要な用語が多言語の形でまとめられています。
多言語・学校プロジェクト 関西大学総合情報学部 喜多研究室 関西大学総合情報学部 喜多研究室
NL紹介文
このプロジェクトは、学校教育やNPO等の子ども支援関係者、通訳や翻訳に携わっている人、大学の研究者が、トヨタ財団アジア隣人ネットワークの助成を受け、協働で行っているものです。
外国語を母語とし、日本語指導が必要とされる子どもたちに対する母語指導員や通訳による言語サポートは、人材・コストの両面から、充分には行き届かないことも少なくありません。中でも、日本語を母語としない保護者と学校とのコミュニケーションには様々な困難が伴います。こういった状況をふまえ、このプロジェクトでは、母語による指導のできるスタッフが日々の文書翻訳に割く時間と労力を軽減し、教育内容についての支援などに力が注げるようになることを目的に、外国につながりのある人々が多く住む地域などで翻訳された学校関係のお知らせ文書、教育制度などの説明文、語彙集や教材などを、全国で共有し広く活用するためのしくみづくりに取り組んでいます。
現在使えるのは、多言語の学校関係文書の検索ツール、予定表作成ツール、機械翻訳を利用して異なる言語の母語話者と意思疎通することができるように考えられた多言語筆談ツールです。検索ツールには学校関係文書が多言語で公開されており、参考になります。予定表作成ツールでは、学校行事などの予定表を、日本語の他、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、中国語、フィリピン語、韓国・朝鮮語、英語、タイ語で作成することができるようになっています。また、多言語筆談ツールは、話した内容をメモにしてホワイトボードに貼っていくようなイメージのツール(PaneLive)と、会話を順番に記録していくツール(mixcha)の2種類があります。機械翻訳を利用することで、言語の異なったユーザー同士が互いに母語で会話できるようになっていて、日本語、英語、中国語、韓国・朝鮮語などに対応しています。

小中高生向け 書籍 ※下線のあるものはWEBからダウンロードして印刷して使う教材です。

名称 発行元 発行年 編著者
『みる あそぶ にほんご!』 山梨県南アルプス市 2007 山梨県南アルプス市
NL紹介文
南アルプス市が作成した、就学期児童のための日本語教材。A4 74ページの装丁で、小学生にとっての身近な語彙を、ひらがなと、明るいカラーイラストで表し、ゲームをしながら、意味と文字形の両方が学べるように配慮されています。「ポルトガル語・スペイン語・英語」版と、「中国語・韓国語」版があり、それぞれの語での訳がついているほか、日本人の学習支援者のために、訳語の読み方がカタカナで表記されています。この教材は、現在、市販はされていませんが、NHKで紹介されて以来反響が大きく、近々文化庁のHPからダウンロードできるようになるそうです。現在のところ、表紙と概要のみ、以下のサイトで見ることができます。 http://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/site/page/kurashi/gyosei/kokusaika/kyouzai1/attach01.pdf 『みる あそぶ にほんご!』がダウンロードできるようになりました。 http://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/shisei/tabunka-kyosei/miru_asobu_nihongokyouzai.html 以前、本紙第40号9頁でも紹介した、山梨県南アルプス市作成の就学期外国籍児童のための日本語教材が、同市のホームページからダウンロードできるようになりました。同教材は「ひらがな50音」、「ひらがなゲーム・タスク」、「索引・語彙対訳表」から成り、ポルトガル語、英語、スペイン語、中国語、韓国語の対訳付き。可愛らしいイラストも。
『マリアとケンのいっしょににほんご 『学び』につながる16の活動』 スリーエーネットワーク 2007 横田淳子・小林幸江
JSL中学高校生のための教科につなげる学習語彙・漢字ドリル(中国語版) ココ出版 2010 樋口万喜子編、中学・高校生の日本語支援を考える会著
NL紹介文
本書は、来日数か月から2年ほどの中国語を母語とするJSL中学高校生*向けの独習教材です。中国語訳を参考にして日本語文の空欄に言葉を選んで入れる「語彙チェック」(全73回)、問題文に対訳のある「漢字の読み方テスト」(全46回)、使い方の難しい格助詞などの意味・用法の解説と練習問題からなる「日本語の文法」、そして英語・国語・数学・理科・社会の「教科の重要ポイント」が多くの図表とともに掲載されています。なお、語彙と漢字については、本紙37・40・43号でも取り上げた『用例付 学習語彙5000語 日中対訳』に基づいています。この重版に際して改訂を施した『JSL中学高校生のための教科につなげる学習語彙6,000語(中国語版)』(仮)は2011年3月に、またこのドリルのポルトガル語版とスペイン語版は2012年3月に、それぞれ本書の姉妹編として刊行予定とのことです。
*「第2言語/第2の母語としての日本語を学ぶ生徒」の意
『こども にほんご宝島』 アスク 2009 池上摩希子他
NL紹介文
こども(主に小学生)に身近な33のトピックを取り上げて、多彩なことばの活動ができる楽しい教材です。各トピックには、自分のことを話したり、友達や先生にインタビューをしたり、調べたり、まとめたり、といった様々な活動が、親しみやすいイラストとともに盛り込まれ、授業のプリントとしてすぐにコピーして用いることができます。
『日本語学級1 初期必修の語彙と文字』 凡人社  1999 大蔵守久
『日本語学級2 基本文型の徹底整理』 凡人社  1999 大蔵守久
『日本語学級3 足し算・引き算・日本語クリアー』 凡人社 2000 大蔵守久
『新版 みえこさんのにほんご』 三重県国際交流財団 2007 鹿嶋恵 石川博子
『新版 続 みえこさんの日本語』 三重県国際交流財団 2006 鹿嶋恵 石川博子
『新版 みえこさんのにほんご れんしゅうちょう1』 三重県国際交流財団 2011 澤野美奈子 吉川めぐみ 高橋倫子
『みえこさんのにほんご れんしゅうちょう2』 三重県国際交流財団 2008 鹿嶋恵 石川博子
『たのしいがっこう」(指導書付き) 東京都教育委員会 1993.1994 東京都育委員会
NL紹介文
東京都教育委員会で作成された外国人児童・生徒用日本語テキスト『たのしいにほんご』が同委員会のホームページからダウンロードできるようになりました。同委員会では、公立小中学校に就学する外国人児童・生徒の増加にともない、昭和62年以来『中国引揚児童適応指導の手引』、『たのしい日本語(第1集)』、『たのしい日本語(第2集)』を作成し、特に中国帰国者児童・生徒の日本語指導の充実を図ってきました。それから更に多様化する外国人児童・生徒の言語に対応して日本語指導の充実を図るとともに、学校生活への適応指導も充実させていくことを目指し、平成5年に『たのしいにほんご』を作成しました。当初は冊子で作成していましたが、ひろく多くの方に活用してもらうために、ホームページで公開することにしたそうです。同テキストは児童・生徒用テキストと教師用指導書があります。言語は中国語の他、韓国語・朝鮮語、フィリピン語、英語、スペイン語、タイ語があります。初刊からすでに12年がたち、内容は多少古くなっているところはありますが、帰国者児童・生徒の日本語学習、また学校生活の一助になることと思います。
『ひろこさんのたのしいにほんご1』 凡人社 1986 根本 牧  屋代瑛子
『ひろこさんのたのしいにほんご2』 凡人社 2001 根本 牧  屋代瑛子  永田行子
『ひろこさんの たのしい にほんご 1 ひらがな・かたかな・かんじ れんしゅうちょう』 凡人社 1986 根本 牧   屋代瑛子
『ひろこさんの たのしい にほんご 1 ぶんけい れんしゅうちょう』 凡人社 1986 根本 牧   屋代瑛子
『ひろこさんの たのしい にほんご 2 かんじ・ぶんけい れんしゅうちょう』 凡人社 1996 根本 牧   屋代瑛子
『ひろこさんの たのしい にほんご 1 絵カード CD-ROM版』 凡人社 2004 根本 牧   屋代瑛子
『ともだちといっしょに 1.2.3』 堺市教育委員会 1993 堺市教育委員会
『にほんごをまなぼう』  (教師用指導書あり) 文部省 1992 文部省
『日本語を学ぼう 2』  (教師用指導書あり) 文部省 1993 文部省
『日本語を学ぼう 3』  (教師用指導書あり) 文部省 1995 文部省
小学校国語教材 子ども ラーニングサポート北陸   子ども ラーニングサポート北陸
NL紹介文
教科書の母語翻訳教材については、本紙40号で埼玉県教育委員会作成『4か国語で読む国語教科書』(英・ポ・ス・中)を、43号でNPO法人《子どもLAMP》発行の『中学校の英語・翻訳教科書』(中・ポ・韓)、『中学校国語教科書・翻訳資料集』(中・ポ・ス)、さらに41号では制作意図は異なりますが外務省が外部に委託して作成した『中学校歴史教科書翻訳版』(英・中・韓)を紹介してきました。
今回紹介するのは《子どもラサ〜子どもラーニングサポート北陸〜》で作成中の、小学校国語教科書掲載作品の翻訳版です。現在『白いぼうし』、『ごんぎつね』のタガログ語版・中国語版・ポルトガル語版・ロシア語版(タイ語版は『白いぼうし』のみ)が下記のHPからダウンロードできます。母語のシート教材、母語で音読した音声データもあります。母語の読み書きが苦手な子どもには、音声があると助けになると思います。HPによれば、7月から『一つの花』の翻訳が始まり来春の完成を目指しているとのこと。こういった母語による補助教材は各地で色々な取り組みがなされていますが、まだまだ情報の共有が進んでいないように思われます。特に、ロシア語版の教材は、極めて数が限られています。今後は、各地各グループの分担連携が少しずつでも進み、必要とするところにこうした情報が届くことが望まれます。
リンク集にも、支援に役立ちそうな便利なサイトが紹介されています。是非一度ご覧ください。
『彩と武蔵の学習帳(改訂版)』 埼玉県教育委員会 2006 埼玉県教育委員会
『絵でわかるかんたんかんじ80』
スリーエーネットワーク 2001 武蔵野市帰国・外国人教育相談室教材開発グループ
『絵でわかるかんたんかんじ160』 スリーエーネットワーク 2002 武蔵野市帰国・外国人教育相談室教材開発グループ
『絵でわかるかんたんかんじ200』 スリーエーネットワーク 2006 武蔵野市帰国・外国人教育相談室教材開発グループ
『かんじ だいすき(一)』 国際日本語普及協会 2004 国際日本語普及協会
『かんじ だいすき(二)』 国際日本語普及協会 2004 国際日本語普及協会
『かんじ だいすき(三)』 国際日本語普及協会 2002 国際日本語普及協会
『かんじ だいすき(四)』 国際日本語普及協会 2003 国際日本語普及協会
『かんじ だいすき(五)』 国際日本語普及協会 2005 国際日本語普及協会
『かんじ だいすき(六)』 国際日本語普及協会 2006 国際日本語普及協会
在日ブラジル人児童のための漢字教材[1年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2007 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日ブラジル人児童のための漢字教材[2年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2007 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日ブラジル人児童のための漢字教材[3年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2007 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日ブラジル人児童のための算数教材 足し算・引き算日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2007 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日ブラジル人児童のための算数教材 掛け算マスター 日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2008 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日ブラジル人児童のための算数教材 割り算マスター 日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2008 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日ブラジル人児童のための算数教材 分数マスター 日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2009 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日フィリピン人児童のための漢字教材[1年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日フィリピン人児童のための漢字教材[2年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日フィリピン人児童のための漢字教材[3年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日フィリピン人児童のための算数教材 足し算・引き算 日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2008 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日フィリピン人児童のための算数教材 掛け算マスター 日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2009 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
在日フィリピン人児童のための算数教材 割り算マスター 日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2008 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
南米スペイン語圏出身児童のための漢字教材[1年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
南米スペイン語圏出身児童のための漢字教材[2年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
南米スペイン語圏出身児童のための漢字教材[3年生配当教材] 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
南米スペイン語圏出身児童のための算数教材 足し算・引き算日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
南米スペイン語圏出身児童のための算数教材 掛け算マスター 日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
南米スペイン語圏出身児童のための算数教材 割り算マスター 日本語クリアー 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター 2010 東京外国語大学 多言語・多文化教育研究センター
算数の用語カード(イラスト付 財団法人兵庫県国際交流協会 2008 財団法人兵庫県国際交流協会
社会科の用語カード(イラスト付) 財団法人兵庫県国際交流協会 2008 財団法人兵庫県国際交流協会
生活科の用語カード(イラスト付) 財団法人兵庫県国際交流協会 2008 財団法人兵庫県国際交流協会
理科の用語カード(イラスト付) 財団法人兵庫県国際交流協会 2008 財団法人兵庫県国際交流協会
小学生用の漢字の音訓読み熟語集 財団法人兵庫県国際交流協会 2008 財団法人兵庫県国際交流協会
『外国人児童生徒を教えるためのリライト教材』 ふくろう出版(版元)自費出版 2006 光元聰江,岡本淑明
『中学校 歴史教科書 翻訳版』 ジャパンエコー 2007 ジャパンエコー
NL紹介文
近年の日本の教科書に対する海外の関心の高まりを踏まえ、歴史教科書の内容を正確に海外に発信することを目的に、(株)ジャパンエコーが外務省の委託を受け、中学校歴史教科書翻訳版を作成しました。対象となるのは、2005年春に文部科学省の検定で合格した中学歴史教科書8冊の、江戸時代末期から明治維新以降の「近代」および最近までの「現代」にかかわる部分です。中国語、韓国語訳があります。英語訳および中国、韓国語訳の残りの部分については、順次翻訳しウェブサイトに公表していく予定だそうです。近代、現代とまだ一部分ではありますが、検定に合格した全8冊の訳があり、中学生・高校生の帰国者生徒の予習復習にも活用できるのではないかと思います。
『中学生・高校生の日本語1』 大新書局 2001 国際日本語普及協会
『中学校の英語・翻訳教科書 中国語版』 NPO法人子どもLAMP  2007 NPO法人子どもLAMP
NL紹介文
子どもLAMPでは、日本語を母語としない子どもたちの、家庭での自主学習、また、その子供たちの支援のために、教材を作成しています。現在、中国語、ポルトガル語版が発行されており、今後、韓国語版、スペイン語版も発行予定とのことです。
★★子どもLAMPの活動理念★★
 日本社会の国際化が進むにつれ、家族と一緒に来日し日本語教育が必要な子どもが増え続けています。しかし、実際は多くの子どもたちが、日本語も母語も十分に発達させることが出来ず、学校での教科の学習に困難を感じ、苦しんでいます。
 NPO法人子どもLAMPでは、地域の外国系児童生徒を対象に「教科・母語・日本語相互育成学習モデル」に基づいた学習支援を行っています。
※現在のHPはこちらです。→http://profile.ameba.jp/kodomo-lamp/
『中学校の国語・翻訳資料集 中国語版』 NPO法人子どもLAMP    2008 NPO法人子どもLAMP
『中学校の英語・翻訳教科書 ポルトガル語版』 NPO法人子どもLAMP  2008 NPO法人子どもLAMP
『用例付 学習語彙5000語 日中対訳』 非営利活動法人 中学・高校生の日本語支援を考える会(代表 樋口万喜子) 2007 非営利活動法人 中学・高校生の日本語支援を考える会編
NL紹介文
本書は、日本語の初期学習を終えた、中国語を母語とするJSLの中学・高校生のための自学自習用の「辞書」教材です。中学・高校生であっても、それぞれの日本語力に応じた日本語支援を行う必要があることは言うまでもありません。しかし、JSLの中学・高校生にとっては、日本語支援者がいる教室だけでなく、指導者がいないところでも、継続的に自学自習することが極めて重要です。母語をある程度身につけてから来日した生徒の中には、自学自習の力を持ち、手持ちの辞書などを利用して、意欲的に学校の勉強についていこうと努力する生徒も数多くいることでしょう。しかし、日本語で教科を学習することに慣れていない中学・高校生が、日本語母語話者向けに作られた、細かな活字で膨大な数の語彙が網羅された辞書を使いこなすには様々な困難が伴い、それが、生徒の学習意欲を減退させる一因になっていると思われます。
 本書が、一般の辞書と大きく異なるのは、収録語彙が、@「教科学習において、情報を収集し、内容を比較・分析し、推測や統合するような思考活動に必要な語」、A「初級後半から中級レベルの生徒が、教科学習の中で躓きそうな語彙」という観点から選定された5000語に絞りこまれている点です。文脈の中で語彙の意味を理解し覚えられるよう、それぞれに学習場面を考慮して作られた用例文が付いています。レイアウトも、必要な語彙を容易に見つけられるように、表形式にまとめられている他、用例文にはルビが振られ、そばに指導者がいなくても自学自習できるよう配慮されています。
『用例付 学習語彙5000語』 ポルトガル語版・スペイン語版 非営利活動法人 中学・高校生の日本語支援を考える会(代表 樋口万喜子) 2008 非営利活動法人 中学・高校生の日本語支援を考える会編
NL紹介文
本紙37号で中国語版の試用版、40号で完成版と紹介してきた教材ですが、このたびポルトガル語版・スペイン語版が完成しました。足掛け5年で完成されたという大作です。(中国語版の説明については所沢センターHPのコンテンツガイド〈ニューズレター〉コーナーからご覧ください。)
 本書はNPO〈中学・高校生の日本語支援を考える会〉が、母語がほぼ確立した中学生以上の外国人生徒のための自学自習教材として作成したものです。一つの学習用語について対訳と対訳付用例文が掲載されています。本書の見本は同会のHP(http://home.e07.itscom.net/maki/)で見ることができます。「地味な教材ですが、長く家族中で使えます」という代表の樋口さんのコメントからも、幅広い年齢層でさまざまな目的で利用できるものとなったようです(日本語教育学会のデモンストレーション発表では、日本人のポルトガル語学習者の表現活動、作文練習にも有効と評価をされたとのこと)。
【入手方法】
★ポルトガル語版(送料不要、消費税なし)
 振込先(郵便口座):NPO中学高校生の日本語   口座番号:00200−9−74056
★スペイン語版
 日本ペルー共生協会HP(http://ajape.org/jp/index.php)からお申し込みください。
 TOPページの右側、「メインメニュー」の「学習語彙5000語/DICCIONARIO JAPONES-ESPANOL」から、申込ペ
ージに行くことができます。
なお、公費で購入する場合の見積書・納品書・請求書・領収書が必要な方は、代表の樋口さんにご連絡くださ
い。
問い合わせ先:同会代表 樋口万喜子(h-maki@h03.itscom.net)
※ どちらもそうがく社、凡人社でも注文・購入できます。
『学校で役立つ 日タイ対訳 学習語彙 用例集』 静山社 2008 日タイを言葉で結ぶ会ラックパーサータイ編集 タサニー・メーターピスィット/タイ語監修
『まんが クラスメイトは外国人―多文化共生 20の物語―』 明石書店 2009 編集:「外国につながる子どもたちの物語」編集委員会、まんが:みなみななみ
NL紹介文
本書は現在日本国内で暮らしている「外国につながる子どもたち」に焦点をあて、多文化共生と異文化理解をテーマにした中高生向けの読み物です。まんがでエピソードを紹介し、その後ろに解説があります。取り上げられているテーマは多岐にわたっており、日系移民、難民、在日韓国・朝鮮人、中国帰国者、国際結婚などの彼らのルーツに関わるものと、進学、就職、親子関係、学校でのいじめなど、彼らが直面している問題をとりあげたもの、さらに差別やアイデンティティなど、多文化共生を学ぶキーワードに関するエピソードが加えられています。これらのエピソードは実話を再現したものや、100人を超える子どもたちの事例をもとに構成しなおしたものとのこと(本書あとがきより)。
 解説は「外国につながる子どもたち」の歴史的背景や現在の社会情勢について読者に語りかける文体で書かれており、まんが、解説ともに漢字には全てふりがながつけられているので、「外国につながる子どもたち」自身も手に取りやすいように配慮されています。また、子どもたちだけではなく、その親たちも社会情勢に翻弄されているストーリーも含まれています。「外国につながる」とはどういうことか、日本で生きている者同士がどう接していけばいいのか、子どもも彼らを取りまく大人も一緒になって考えていくきっかけにできる一冊です。
『絵ときシリーズ 見てわかる日本』(成人向け) JTBパブリッシング 2002 るるぶ社
NL紹介文
この本は、「日本」を知りたい人たちのために、日本の年中行事、暮らし方、食文化、交通機関といった日本人の生活や日本社会、そして、そこに息づく伝統や文化を、トピック別に「絵」でわかりやすく解説している。解説は、中国語版の他、韓国語版、英語版があり、どれも日本語が併記されている。本の題名に『絵ときシリーズ』とあるように、シリーズ本として「生活・社会編」と「伝統・文化編」が出版され、それぞれ次のような構成になっている。
●「生活・社会編」:日本の一年/生活の基本/日本に暮らす/生活の中の楽しみ/日常の習俗/日本人とは
何か
●「伝統・文化編」:日本のこころ/伝統芸能と武道/伝統工芸/行事/民間伝承とくらし/日本の食 (歴史年表付)
 ややもすれば固くなりがちで、理解が難しいと思われている日本人の習慣や文化ではあるが、「絵」と簡潔な解説により、誰にでもわかりやすく、読んでいて楽しいものになっている。また、持ち歩きに便利なコンパクトサイズになっていることもあり、海外からの旅行者のためばかりではなく、地域の日本語教室などにおける話題のタネとしても、国際交流の場における相互の情報交換のきっかけとしても、面白く使えそうである。日本人であろうと、外国人であろうと、日本という国について知ることを通して、または、日本という国について知りたい人たちに日本という国を紹介することを通して、楽しいコミュニケーションの輪を広げられるかもしれない。
一口気読完日本史(A very short history of japan) 京華出版社 2006 孫秀玲
来日外国人生徒用教科指導テキスト 四日市市立橋北中学校  2001 四日市市立橋北中学校
『JSL 中学高校生のための 教科につなげる学習語彙・漢字ドリル』                   ポルトガル語版/スペイン語版 ココ出版 2012 樋口万喜子
NL紹介文

『JSL 中学高校生のための 教科につなげる学習語彙・漢字ドリル』
ポルトガル語版/スペイン語版

樋口万喜子 編  NPO中学・高校生の日本語支援を考える会 著
各1680円(税込)、共にココ出版  B5判 ポルトガル語版 240頁/スペイン語版 248頁

 同声・同気48号で『学習語彙・漢字ドリル』の中国語版をご紹介しましたが、その姉妹版として、2012年3月に上記2ヶ国語版が刊行されました。

『こんにちは、にほんご! − すぐに使える暮らしのかんたん表現』 ジャパンタイムズ

2009

てくてく日本語教師会
NL紹介文

『こんにちは、にほんご! − すぐに使える暮らしのかんたん表現』

  てくてく日本語教師会著、ジャパンタイムズ発行、2009年12月20日 A5判 143頁 1300円税別
このテキストは文法の積み上げ式の教科書ではありません。日常生活ですぐ役に立つ単語やフレーズを場面ごとに探しやすく分類してあり、必要な フレーズに単語を入れ替えて、話すことができます。はじめに、この本を使う人に向けての本の構成や使い方の説明、日本語の特徴の簡単な説明が あり、その後に以下のような構成で学習項目が並んでいます。
・パート1 日本語の文字、数字、基本のことば
・パート2 あいさつ、便利なフレーズ、12の場面(自己紹介、町で、乗り物、買い物、食事、郵便局・銀行、学校、病院、電話、住まい、役所、 緊急・トラブル)
・付録(動きを表すことば、様子を表すことば)
・フレーズ一覧  ・単語索引
また、「病院」には問診票や診察で医者に訊かれそうなことが、「学校(幼稚園・保育園)」には面接票など、あらかじめ書きこんで準備ができる 「マイ・ノート」が付いています。
テキストには平仮名とローマ字が併記され、英・中・韓の3カ国語訳が付けてあります。2010年からベトナム語、タイ語、タガログ語、スペイン語、ポルトガル語の訳も会のホームページからダウンロードできるようになりました。 http://www.tekuteku-nihongo.com/
平仮名、片仮名がわかれば一人でも使えますが、日本人の友人・知人やボランティアに発音してもらったり、会話のやりとりの相手になってもらっ たりすると自信が付くと思われます。理解を助ける楽しいイラストも魅力的です。

『外国人の子どもに向けたキャリアガイド(多言語での職業案内)』 三重県市町 多文化共生ワーキング 2010 三重県市町 多文化共生ワーキング
NL紹介文

『外国人の子どもに向けたキャリアガイド(多言語での職業案内)』

 日本で暮らす外国人の子どもにとって、「将来〜の仕事がしたい!」と思っても母語で得られる情報は十分ではありません。具体的にどうやったらなれるのかなかなかわからないものです。そこで三重県では母語(ポルトガル語、スペイン語、英語、中国語(簡体字)の4言語)で26種類(保育士、消防官、ホームヘルパー介護福祉士、大工等々)の日本の職業を紹介するサイトを作成し、どのような職業なのか、その職業に就くためにはどのような資格を必要とし、どこで学習したらよいか、費用はどのくらいかかるかといった情報を掲載しています。以下のHPからダウンロードもできます。
企画・制作:三重県市町 多文化共生ワーキング
http://www.pref.mie.lg.jp/TABUNKA/HP/data/careerguide.htm

『にほんご宝船‐いっしょに作る活動集‐』
アスク出版 2004 春原憲一郎他
NL紹介文

春原憲一郎他著『にほんご宝船‐いっしょに作る活動集‐』

(B5判111頁 アスク2100円)

 「教師と生徒といった関係ではなく、共に楽しく学べる教材がほしい!/教材を通してたくさんおしゃべりしたい!/それでいて日本語の基本的な文法事項の力もつけられる教材がほしい!」、『にほんご宝船』は、こうしたニーズに応えるべく企画された教材です。
生活に密着した50のテーマを巡って会話を楽しむだけではなく、自分で書き込みをしたり思い出の写真などをいろいろ貼りつけていったりして、自分だけのオリジナルの宝物(=テキスト)を作りながら学んでいけます。(構成も、イラストが豊富でゲーム感覚が取り入れられた楽しいものになっています。)
使用の手引きである『にほんご宝船‐教える人のための知恵袋‐』(1050円)では、テキストの活用例紹介とともに、日本語学習支援を始めて間もない人にも日本語教育の専門的な知識が押さえられるようになっています。

 また、著者や他の使用者と情報交換や交流ができる専門サイトも準備されています。
(URLは、http://www.ask-digital.co.jp/takarabune/)

小中高生向け 視聴覚教材

名称 発行元 発行年 編著者
DVD教材 実写映像で学ぶ日本の学校生活とことば 『ようこそ!さくら小学校へ−みんな なかまだ−』 国際日本語普及協会(AJALT) 2007 国際日本語普及協会(AJALT)
『DVDで学ぶ日本語 エリンが挑戦!にほんごできます。 Vol.1』 凡人社 2007 国際交流基金
『DVDで学ぶ日本語 エリンが挑戦!にほんごできます。 Vol.2』 凡人社 2007 国際交流基金
『DVDで学ぶ日本語 エリンが挑戦!にほんごできます。 Vol.3』 凡人社 2007 国際交流基金

小中高生向け WEB学習サイト

名称 発行年 作成者
マルチメディア「にほんごをまなぼう」 1998.1999.2000 日本語指導教材研究会
デジタル絵本サイト 2001-2007 国際デジタル絵本学会
FLASH学習教材集 2003-2007 KanzaSoftFactory&LibraryAll
FLASH教材試作室  吉村 史郎
擬音語・擬態語 日本語を楽しもう 2004-2007 e-Japan国立国語研究所
日本語学習教材《英語・中国語・韓国語・スペイン語併記学校単語帳》 2006 「あかり」(代表:野田豊子氏)
『エリンが挑戦!にほんごできます。』   国際交流基金 
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本紙38号で紹介した国際交流基金制作のDVD教材/テレビ番組『エリンが挑戦!にほんごできます。』が、インターネットで無料で見られるようになりました。今回WEB版で公開されたのは、全25課の「基本スキット」「応用スキット」「大切な表現」「これは何?」「見てみよう」「やってみよう」のコーナーの動画と、テキスト中の「ことばをふやそう」です。これらは課ごとまたはコーナーごとに選んで見ることができます。なお、字幕は日本語(漢字かな混じり・かな・ローマ字)と英語のみで、DVD教材のスキットにあった中国語・ハングル・ポルトガル語は見られません。
 これらのコンテンツに付随したクイズやゲームもあり、コンピュータならではのインタラクティブな要素が豊富で、楽しく遊びながら学習を進めることができます。ユーザー登録の必要はありませんが、登録すれば、閲覧したページやクイズの成績といった様々な履歴が残せるなど、個々の学習者をサポートするための工夫がなされていて、自学自習にも便利です。
NHK NEWS WEB EASY やさしい日本語のニュース 2012 NHK
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NHK NEWS WEB EASY やさしい日本語のニュース

http://www3.nhk.or.jp/news/easy/index.html

 2012年4月からNHKが小中学校の子どもたちや日本に住んでいる外国人を対象としたWEBニュースサービスが始まりました。これはNHKがやさしい日本語の効果を調べるために、実験的に公開しているものです。土曜、日曜、祝日以外の毎日、一日に2本のニュースがネットで発信され、過去1ヶ月のニュースはいつでも見ることができます。
一般の成人のために作成されたニュースを分かりやすいことばに書き換えて読みやすくしてあるのが特徴です。すべての漢字にはふりがなが付けられています。また、難しいことばにカーソルを近づけるとやさしい日本語の説明が出てくる辞書の機能も持たせています。音声を聞きながらニュースを読む、音声を途中で止め復唱する等、ことばの学習にも役立てられそうです。

小中高生にも使える 所沢センター作成教材 →中国残留孤児援護基金の出版物コーナーで購入できます。

名称 発行元 発行年 編著者
読解の基礎 上 中国残留孤児援護基金 中国帰国者定着促進センター
読解の基礎 下 中国残留孤児援護基金 中国帰国者定着促進センター
漢字を覚えよう(上) 中国残留孤児援護基金 中国帰国者定着促進センター
漢字を覚えよう(下) 中国残留孤児援護基金 中国帰国者定着促進センター
ひらがな練習帳セット 中国残留孤児援護基金   中国帰国者定着促進センター
カタカナ練習帳セット 中国残留孤児援護基金   中国帰国者定着促進センター
ひらがな練習帳1・読んでみよう 中国残留孤児援護基金 1989 中国帰国者定着促進センター
ひらがな練習帳2・書いてみよう 中国残留孤児援護基金 1989 中国帰国者定着促進センター
ひらがな練習帳3・すらすら読んでみよう 中国残留孤児援護基金 1989 中国帰国者定着促進センター
カタカナ練習帳1・読んでみよう 中国残留孤児援護基金 1989 中国帰国者定着促進センター
カタカナ練習帳2・書いてみよう  中国残留孤児援護基金 1989 中国帰国者定着促進センター
カタカナ練習帳3・すらすら読んでみよう 中国残留孤児援護基金 1989 中国帰国者定着促進センター
始めてみよう・話してみよう T(成人向け) 中国残留孤児援護基金 2003 中国帰国者定着促進センター
始めてみよう・話してみよう U(成人向け) 中国残留孤児援護基金 2004 中国帰国者定着促進センター
始めてみよう・話してみよう V(成人向け) 中国残留孤児援護基金 2005  中国帰国者定着促進センター
始めてみよう・話してみよう W(成人向け) 中国残留孤児援護基金 2007 中国帰国者定着促進センター
文型数学 中国残留孤児援護基金 1990 中国帰国者定着促進センター
あたらしい ぶんけいさんすう 中国残留孤児援護基金 1997 中国帰国者定着促進センター
かけ足数学 上 中国残留孤児援護基金   中国帰国者定着促進センター
かけ足数学 下 中国残留孤児援護基金   中国帰国者定着促進センター
漢字を覚えよう(1)(ロシア語) 中国残留孤児援護基金 2004  中国帰国者定着促進センター
漢字を覚えよう(2)(ロシア語) 中国残留孤児援護基金 2004 中国帰国者定着促進センター
漢字を覚えよう(3)(ロシア語) 中国残留孤児援護基金 2006 中国帰国者定着促進センター
漢字を覚えよう(4)(ロシア語) 中国残留孤児援護基金 2007 中国帰国者定着促進センター
漢字を覚えよう(5)(ロシア語) 中国残留孤児援護基金 2010 中国帰国者定着促進センター
漢字を覚えよう(6)(ロシア語) 中国残留孤児援護基金 2010  中国帰国者定着促進センター