『ひらがな練習帳1〜3』中国残留孤児援護基金/各412円、セット価格1030円
1「読んでみよう」、2「書いてみよう」、3「すらすら読んでみよう」の3分冊からなるひらがな導入用教材。1は、絵と中国語訳がついた単語帳のような形になっており、あ行、か行、さ行…と、1行ずつ練習を積み重ねていける。2は、ひらがなを書く練習のための教材。3は1の続編に当たり、行ごとの語彙数を大幅に増やすことで、より速くよりなめらかにひらがなを読む力をつけることができる。教師者用解説付き。
◆入手方法:問い合わせ、注文は「中国残留孤児援護基金」03-3501-1050
『カタカナ練習帳1〜3』中国残留孤児援護基金/各412円、セット価格1030円
「ひらがな練習帳」に続くカタカナ導入用教材。構成は「ひらがな練習帳」と同じだが、1には、付録として、生活関連の基本的なカタカナ語彙を分野別に集めたものが付いている。
◆入手方法:問い合わせ、注文は「中国残留孤児援護基金」03-3501-1050
『身のまわりの漢字−覚えよう−』中国残留孤児援護基金/550円
語彙トレーニング用教材。日常よく使われる漢字語彙を、「食品」「服装」「日用品」等の分野別に集めた。付録として、漢字を用いる動詞、形容詞語彙のうち基本的なもののまとめが付いている。単語の漢字表記、その読みがな、中国語訳の3つの部分に分かれているので、日本の漢字から中国語の意味をとる、中国語部分を見て日本語を言う、読みがなを見て漢字を書くといったさまざまな練習に使用できる。
◆入手方法:問い合わせ、注文は「中国残留孤児援護基金」03-3501-1050
『中国からの帰国者のための看・听・学』文化庁編/エンドレスエコー/1986年/絵カードとテープからなる 8100円
学習者が高齢だったり学校教育を受けた経験が少なかったりすると、教室で語学を学習すること自体に過度の緊張が伴い、「覚えられない」「できない」と諦めてしまうことがある。この教材は絵カードとテープを使って楽しく日本語学習をすることを目的に作られたもので、上記のような学習者に、初歩的な語彙表現を無理なく覚えてもらう工夫がしてある。指導者用解説、テープのスクリプト付き。
『日本の生活とことば』シリーズ1〜15/中国残留孤児援護基金/1100〜3100円
「あいさつ」「郵便局・商店」「交通」といった基本的な生活場面をとりあげ、日本で生活していくための基本的知識を身に付けるとともに、そこで必要となるコミュニケーションの力を養うことを目的とした教材。それぞれのテーマは「情報編」と「会話編」からなる(二つにわかれていないものもあり)。「会話編」は、「こんなとき、あなたはどうするのか」「どうやって問題を解決していけばよいのだろうか」「なんといえばいいか」というように、テーマごとにいくつかの場面に分けられている。このタイプの学習者の場合は、この中から学習者にとって実用的な生活場面を選び、その場面ごとに行動力とコミュニケーション力をつけるための活動を組んでいくのがよいだろう。学習者用テキストとしてよりは、教師用の指導参考資料として使用するのが適当。
入手方法:問い合わせ、注文は「中国残留孤児援護基金」03-3501-1050
『絵とタスクで学ぶにほんご』村野良子・谷道まや著/凡人社/1989年/2060円/テープ:4500円
基礎的な文法項目から選び出された表現(全25課)からなる。イラストを多用しテープもあるので,読み書きの苦手なタイプの学習者にも比較的抵抗の少ない教材と言える。ロールプレイやインタビューのタスク(課題)には、このタイプの学習者には難しい部分もあるので、わかりやすく身近なものに改変して用いる必要があるだろう。
『絵でマスター にほんご基本文型85』村野良子著/凡人社/1996年/2266円
初級の文法・表現から選ばれた85文型を,すべてイラストを使って練習するというもの。読み書きに抵抗のある学習者に適している。ただし,文型・語彙の中国語訳は付いていない。
『すいすい引いてみよう』中国帰国者センター著/中国帰国者センター/1996年/400円
日中辞典、漢和辞典の引き方に不慣れな人のための自習用教材。基本的な辞書の構造や引き方のコツから、中国語圏の学習者に特に注意が必要な「中国語の熟語と意味が異なる語」、また活用形から辞書を引く方法まで、スモールステップでわかりやすく、一人でも学べるように作成されている。
◆入手方法:問い合わせ、注文は「中国残留孤児援護基金」03-3501-1050
『日本の生活とことば』シリーズ1〜15/中国残留孤児援護基金/1100〜3100円
「あいさつ」「郵便局・商店」「交通」といった基本的な生活場面をとりあげ、日本で生活していくための基本的知識を身に付けるとともに、そこで必要となるコミュニケーションの力を養うことを目的とした教材。それぞれのテーマは「情報編」と「会話編」からなる(二つにわかれていないものもあり)。「会話編」は、「こんなとき、あなたはどうするのか」「どうやって問題を解決していけばよいのだろうか」「なんといえばいいか」というように、テーマごとにいくつかの場面に分けられている。このタイプの学習者の場合は、この中から学習者にとって実用的な生活場面を選び、その場面ごとに行動力とコミュニケーション力をつけるための活動を組んでいくのがよいだろう。学習者用テキストとしてよりは、教師用の指導参考資料として使用するのが適当。
◆入手方法:問い合わせ、注文は「中国残留孤児援護基金」03-3501-1050
『中国の帰国者のための生活日本語T』文化庁編/文化庁/1983年/1957円
帰国直後に帰国者が遭遇する生活場面を取り上げ、場面ごとに情報と日本語を提示してある。中国語対訳付き。指導参考資料とテープはあるが市販されていない。
暮らしの中の外国語シリーズ4
『生活場面事典』[中国語・中国大陸編]/西村政人他著/三修社/1993年/1700円
日常生活場面(近所・会社・町内会・役所・郵便局等々)での会話、関連語彙集。完全中国語(簡体字)対訳付き。中国語には中国語の片仮名読みもついており、中国語を学ぶ日本人にも利用できるようになっている。但し、文法的な説明はなし。日本事情の小コラムもあるコンパクトなB6版。
『行動族日語 T JAPANESE FOR BUSY PEOPLE T』中国語版/国際日本語普及協会/紀伊国屋書店
カセットテープ:4900円、教師用指導書(日本語版):2500円、ワークブック:2200円、
ワークブックテープ:3800円 日常的な生活場面の行動達成のための日本語を学ぶ教材。場面会話・語彙・文法解説・学習項目のポイント解説・応用練習・まとめテストからなる。完全中国語版。来日直後の学習者向き。
『すぐつかえる にほんご』中国語版/TOPランゲージ日本語研究会/(財)職業訓練教材研究所/1996年/2900円
教科書指導書(フロッピーディスク):3000円、付属カセットテープ:2800円
テープと中国語訳が付いている。主に作業現場等で働く学習者用。現場の指示語等の聞き取り教材として利用するのがよいだろう。ただし,扱われている日本語が、現場などで実際に使われる言い方が多いので、使用する場面や相手についての説明が必要。系統だった日本語学習のためというよりは補助教材としての使用が適当。
『日本語入門 はじめのいっぽ』谷口すみ子他著/スリーエーネットワーク/1995年/2233円
「この本は自分の生活の場をよりよくしたいと思っている人や、学びたくても正規の学習の場のない人たちのために作りました。また、初級の会話は習ったものの実際の会話ができないという人が、1人でも、もしくは、教室で先生とともに使うこともできます」というコンセプトで作られたもの。また、「文法的にも、規範性にとらわれるよりも、意図・意思を少ない語彙表現で何とか伝達できるよう配慮しました」とあり、「日本社会で生活していて、何が問題なのか、どう解決すればいいのかを考える一助となるような素材の提供ができたらと考えました」とある。構成は「紹介する・買う・食べる・話す・送る・電話する・移動する・遊ぶ・飲む・銀行・働く・病気・髪を切る・訪問する・宗教」の15課。各課は短い会話例、文法ノート、練習、福袋(知っていると便利な語彙表現、日本事情など)からなっている。英訳付き。
『にほんご1・2・3(上)(下)』
寺内久仁子他著/アルク/1996年/各1500円 テープ:各1800円、練習帳:各1500円、 単語帳 中国語:1400円
ある程度蓄積した初級の文法文型の知識を復習・整理し、理解の不十分な部分を補強しつつ運用力をつけていくことを目指すコースの教材として利用可能。入門期にはこのテキストを用いるのが難しいと思われる学習者であっても、一通り学習がすんだ復習用には取り組むことができると思われる。テキストの理解を土台に、場面を、具体的な職場や地域での生活に広げ、ロールプレイ等の活動を取り入れると効果的であろう。
『しんにほんごのきそT・U 本冊漢字かなまじり版』
海外技術者研修協会編/スリーエーネットワーク/1990年/2580円・2600円、
分冊中国語訳:1550円・1600円、文法解説書中国語版:1700円・1800円、テープ:16480円・17000円、
標準問題集:850円・900円、教師用指導書:各2800円 初級者用テキスト。
Tは基本文型75と830語が選ばれ、例文、会話、文型練習などからなっている。文型積み上げ教材のスタンダード。UはTの続編として作られており、各課の復習、文法、語彙などが加えられ、短い読み物もついている。ただし、技術研修者用に作成されているので、会話や例文の語彙が研修者用のものになっている。帰国者の場合、姉妹編の『みんなの日本語』の方がお勧め。
『日本語のぶんぽう』広瀬真里子他著/TIJ東京日本語研修所/凡人社/1996年 2060円
初級文法項目を網羅してある。文法文型・練習問題(ドリル・簡単な読み物)からなる。副教材として、コミュニケーション中心の教材と併用することが勧められている。それぞれの課が独立しているので、理解チェック用にも使用可能。総ルビ。日本語のみ。
『楽しく聞こうT・U−文化初級日本語聴解教材−』
文化外国語専門学校編/文化外国語専門学校/1994年/各1800円、テープ:各5000円、教師用指導書:3500円
T・Uあわせて36課からなる。若い人向けの話題が選ばれており、聞き取りの過程を楽しめるように内容にも工夫が凝らされている。スピードもナチュラルに近い。これから専門学校などに行きたい人にはいい教材。但し、聞き取り力の劣る高齢の学習者にはこれらの工夫がマイナスになることもあるかもしれない。
『耳で学ぶ日本語 わくわく文法リスニング99 ワークシート』
小林典子他著/凡人社/1995年/1900円、カセットテープ:4500円、指導の手引き:2600円
初級文法の聞き取り練習用教材。数字の聞き取りから初級の文型表現まで、1課1ページで全99課。設問は中国語付き。授業の始めや終わりの既習項目のチェック用、宿題用等、補助教材として使うのに便利。但し、ワークシートは聞き取り力の高くない人にはそのまま使うには難しい。
S『わたしのこと』シリーズ 中国帰国者定着促進センター/中国残留孤児援護基金
「私の家族」
「私の故郷」
「日本と中国の食べ物」
「中国での生活」
「私の趣味」
「中国の行事」
「教育」 |
/350円
/400円
/350円
/350円
/400円
/350円
/320円 |
学習者が自分のことや中国のことを話題にコミュニケーションできるようになるための練習を行う教材。読解練習、文型練習、インタビュー練習、聞き取り練習などからなっている。本文は青年版、大人版に分かれているものもある。
『絵入り日本語作文入門−文型による短文作成からトピック別表現練習へ−』
C&P日本語教育・教材研究会編/専門教育出版/1989年/1600円
初級前半修了から中級前半にかけての学習者対象で、初級テキストの副教材として使用されることを前提として作られたテキスト。副題の通り、35の文型練習、言葉の並べ方つなげ方を学習する前半と、23のトピックによる簡単な作文練習の後半にわかれている。各ページに絵が入り、わかりやすく楽しめるように配慮されている。書く練習だけでなく、口頭練習にも使用可。
『SITUATIONAL FUNCTIONAL JAPANESE 話してみよう1−場面と機能で学ぶ日本語−NOTES 中国語版(繁体字)』
筑波ランゲージグループ著/頭山文化出版社/1993年/1800円
DRILLS
中国語版(繁体字):1700円、テープ:NOTES、DRILLS 各2400円、教師用指導書/凡人社 :2800円
初級の文型文法と語彙表現を、使用場面と機能の観点から組み立て、実用的な活動と結びつけて構成している。「NOTES」では、中国語で場面会話と文法・文型項目が詳しく解説されている。日本事情に関する情報も含まれる。「DRILLS」は「NOTES」の練習用教材で,語彙導入・文法文型トレーニング・会話トレーニング(テープ付き)・タスク(テープ付き)という構成。一つの課の語彙・文法表現の量が比較的多く,練習量や活動パターンも豊富なので、適性が高く年齢も若い学習者向き。なお課によっては、場面を留学生場面から帰国者の生活場面に変える必要がある。
『みんなの日本語初級T・U本冊』
スリーエーネットワーク/スリーエーネットワーク /1998年/各2500円、
『みんなの日本語初級T・U翻訳・文法解説』各2000円
※英語・韓国語・中国語・フランス語・スペイン語版あり、『みんなの日本語初級T・Uカセットテープ』各6000円
『新日本語の基礎」の姉妹編。『新日本語の基礎』よりも多様な学習者に対応できるように作られている。日本で一般的な社会生活を営むアジア、ヨーロッパ各地の外国人を登場人物として、職場、家庭、学校、地域でのコミュニケーションをすぐに求められている外国人向けのテキスト。文型・例文・会話という構成。
『日本語で話そう1・2』ELEC編/ELEC/1991年/各2800円 カセットテープ付き 各6000円
自己紹介・家族・趣味・仕事など日常生活に必要な基本的な会話・表現が中心。コミュニケーション能力をつけるために主に話す力、聞く力を重点に作成されている。文法は日常生活に必要な言語行動と結びつけられて導入され、初級文法も提示されている。イラストを多用しレイアウトもすっきりしている。英訳付き。
『絵で学ぶコミュニケーション』高岸雅子他著/凡人社/1991年/7000円、教え方マニュアル:2000円
会社・生活編あわせて20のトピックからなる絵カード集。文型表現の導入や発話練習、ロールプレイを行う際の補助教材として利用できる。
『よく使われる新聞の漢字と熟語』豊田豊子/凡人社/1993年改訂/1545円
国立国語研究所の『現代新聞の漢字』からよく使われる漢字と熟語を選び、それに意味と例文をつけたもの。
『実用ビジネス日本語−成功への10章−』T0Pランゲージ著/アルク/1993年/2500円/テープ3800円
挨拶、電話、注文、意見交換等の基本的なビジネス場面から構成されている。場面のやりとりを通して、文法文型の知識を整理・補強するとともに運用力の向上を目指すコースに利用できる。
『日本語表現とビジネスマナー 日本でビジネス』堀内みね子・足高智恵子著/専門教育出版/1989年/1030円
商社に勤めている人やこれから勤めたい人向けに使用できる。限定された時間内で、基本的なマナーと会話を身につける目的で使用するのがよいだろう。
『中国からの帰国者のための生活日本語U』
文化庁編/文化庁/1983年/1957円/指導参考資料とテープは市販になっていない 1236円
『中国からの帰国者のための生活日本語T』の続編。「届け出」「指示と依頼」「掃除」「洗濯」「料理」などの家庭生活場面の9課からなる。頻繁に使われる日常会話の練習を取り入れやや複雑な会話能力がつくように配慮されている。課の初めの解説には日本人の生活習慣や知識がまとめられている。会話の提示の後は、文型練習や文法説明も付いている。完全中語訳付きなので自習用にも使える。
『〈求職篇〉実践日本語会話』荘隆福・新保進著/亜太図書出版社/2884円
台湾で日系企業への就職を希望する学習者のための面接会話練習教材。面接のトピックによる構成(43章)。繁体字による中国語訳付き。就職や転職を目指す学習者が対象で、そのための準備として使用するのに適している。大学生向けなので、一部内容を変更する必要がある。
『日本語中級J301−基礎から中級へ−』
(中国語版)土岐哲他著/スリエーネットワーク/1997年/2330円 ※CD別売
聞くのは何とかなるが読み書きが弱いという学習者向け。初級から中級にかけての文法文型を整理し、読むことを中心に自習の能力をつけることが目的。各章は一つのトピックに関する文章と質問文、文法説明(中国語)、学習した文型を使ったドリルや語彙を広げる練習があり、最後に自分のことについて質問に答えたりトピックの内容について話し合ったりするタスクがついている。トピックは新聞のコラムや詩、日本社会についての読み物等から選ばれており、ある程度日本での生活経験のある学習者向け。
『中級日本語聴解練習 毎日の聞き取り50日上・下』
河原崎幹生他著/凡人社/1992年/各1800円 テープ各3200円
初級を終えた学習者のために、「日本語の理解の前提となる知識を増やし、幅広い語彙を習得し、日本語を無理なく聞く習慣を付け、講義やニュースなどの生の音声言語を聞き取るためのスキルを習得するためのテキスト」。1課10〜15分と短時間で継続使用することが制作者より勧められている。話題は現代日本事情だが、学習者によっては身近ではない話題もあるかも知れない。
『日本語を学ぶ人たちのための日本語を楽しく読む本・初中級』
小出慶一/産能短期大学国際交流センター/1996年/2000円
初級の後半から中級前半程度の学習者(留学生)向けの読解教材。但し、読み物のテーマは、ジョーク集や笑い話などから引用されているので、一般の社会人学習者にも使用可能だろう。文章の難易度も示されているので参考にできる。また、いきなり文章読解にはいるのではなく、読みやすくするための語彙表現の導入やウォーミングアップの質問もあるので自習用としても教室用としても使用可能だろう。
『らくらく日本語ライティング』田口雅子/アルク/1995年/1800円
日常生活の中で必要な書く力を養うためのテキスト。簡単なメモ文から伝言板や表示物、ハガキや手紙、スピーチ原稿や日記、原稿用紙の書き方までをとりあげ、それぞれ、ポイントとなる表現や例文、練習問題からなっている。初級後半から中級者向け。英語訳付き。
『表現テーマ別・日本語作文の方法』佐藤政光他著/第三書房/1994年/1600円
表現したいテーマ(物の形・状態・場所、物事の前後関係、物事の仕組み・手順・方法、物事の因果関係、行為の理由・目的、共通点・類似点・相違点、伝聞・引用等)別に構成され、それぞれのテーマで必要となってくる作文技術(語彙・表現等)を提示し、その表現テーマにあったトピック(留学生向き)を選び、読み取りや会話練習、穴埋め、短文作成などの練習を通じてその技術を身につけさせるよう作成されている。中級者向け。語彙表現は英語訳付き。
『改訂版 日本を知る』板坂元著/スリエーネットワーク/1996年/2400円
副題に「日本語で学ぶ日本事情中級から上級へ」とあるように、「一年間の大学入学予備教育課程の後期から大学入学後一年」程度の学習者を対象としている。日本事情に関する知識を得るために作成された読み教材である。ある日本人の一日、一年、一生について、生活スタイルや、行事、職場事情、現代日本事情などが取り上げられている。従って、日本での生活の長い学習者には不向きで、滞日期間は短いが、日本語は既習であるという学習者向け。単語の訳は英語のみ。文中に使用されている文型の語法用例付き。
『文化中級日本語T、U』
文化外国語専門学校日本語課程編著/凡人社/1994年・1997年/2884円・2500円、テープ:各4000円
各課が1つのトピックでまとめられているので、T・Uを通して、学習者の興味関心に合わせてトピックを選んで使用できる。もともとは日本の高等教育機関への進学を希望している人や進学を果たした人対象の教材なので、若い世代の学習者で総合的な運用力をつけたい学習者に向いている。各課で要求される活動にはバリエーションがあり、参考になる。
『ロールプレイで学ぶ会話 こんなとき何と言いますか(1)(2)』
日本語教授法研究会編/凡人社/1987年・1988年/1957円・2163円 中国語訳冊付き
(1)は「挨拶・訪問・依頼・伝言・誘い・考え」(2)は「提案・助言・指示・許可・苦情・意見」という意図別に項目が立てられていて、意図に基づいた表現や話の運び方を学ぶ教材である。授業でロールプレイを行うとき、場面や状況の取り出し方が参考になる。中国語訳もついているので、新たにロールカードを作るときにも便利。会話のなめらかさを伸ばすためには、学習者に提示するロール(役割)自体をもう少し単純にして状況を把握しやすくした方がよいだろう。
『日本を話そう 15のテーマで学ぶ日本事情』
日鉄ヒューマンデベロプメント/日本外国語専門学校著/1994年/2060円 中国語語彙表付き(別冊)
「現代日本事情・伝統文化・日本的経営および労働観・歴史」の4分野から、15のテーマが取り上げられている。テーマとなっている話題を巡って、総合的に学習を進めるコースの教材として利用できる。テキストにある会話や資料を活用するだけでなく、「日本事情」に関する生の材料(新聞記事、雑誌記事、ニュース等)も学習活動に取り込むようにすると効果的だろう。
『新聞で学ぶ日本語 読んで話す現代の日本』
水谷修・水谷信子著/ジャパンタイムス/1996年/2060円 テープ:4635円
この教材は、短い本文(約150〜250字)に「聞く練習」と「会話」「談話練習」が付いており、運用能力全般を向上させる目的で使用できる。全部で60課あるので、学習者の興味関心に合わせてトピックを選ぶことができる。
本文は実際の新聞記事ではないが、典型的な新聞の文体で書かれている。授業ではテキストの本文だけでなく、本文と同テーマや類似テーマの実際の新聞記事を加えて、タイムリーな新聞読解に持っていけるとよいだろう。日本の新聞を読みたい人向けに使用できるが、聞き取り練習や会話練習も行い、運用力を総合的に高めていきたい。英訳はついているが中国語訳はついていない。
【進学希望者】
『平成11年度日本語能力試験−1・2級試験問題と正解−(聴解問題カセットテープ付)』
(財)日本国際教育協会 国際交流基金/凡人社/1999年/各1143円
『平成11年度日本語能力試験−3・4級試験問題と正解−(聴解問題カセットテープ付)』
(財)日本国際教育協会 国際交流基金/凡人社/1999年/各1143円
※ここでは平成11年度のものを例に取ったが、この前のものも出ている。
※能力試験対策用教材については多種市販されている。詳しくは『日本語教材リスト』(凡人社)の「日本語能力試験対策」の項参照。
『−私費外国人留学生のための−世界史(統一試験対策)』ヒューマン・アカデミー編/凡人社/1992年/2400円
大学進学を目指す外国人受験生向けの教材。世界の歴史の流れを地域別に示すとともに、中級レベルの日本語を用いての説明が加えられている。また、頻出する動詞については中国語訳も付いているので便利。練習問題もあるので、自習用教材としても活用できる。
『−外国人留学生のための−面接試験AtoZ』文化外国語専門学校編/凡人社/1994年/1500円
第1章では日本の教育制度にはじまって、面接試験を受ける前に知っておいてほしい基本的な知識を紹介。第2章では面接試験でよく聞かれる質問に沿って、好ましい回答例や不十分な回答例を紹介している。全体を通して平易な言葉で書かれているので、自習用としても使うことができる。
『小論文−留学生のための大学入試シリーズ@』創学社大学入試研究会編/図書刊行会/1993年/1200円
外国人受験生用の「小論文」の書き方マニュアル。「小論文とは何か」から始まって、具体的な課題別の小論文の書き方が示されている。テーマごとに例題や予想問題がついているので、実践的な練習にも適している。
『−外国人学生のための−大学合格 面接』吉木徹・米澤文彦著/専門教育出版/1995年/750円
大学側が要求する面接のポイントと受験生が注意すべきポイントを、悪い例やタブーなどを示しながら解説している。また実例に基づいた想定問題集となっているので、指導参考書としてあるいは補助教材としても活用できる。
【年少者】
『外国人子女教育資料・教材一覧−自作教材作成のための教師用手引−』/文部省教育助成局海外子女教育課
チャレンジ日本語委員会 外国人子女研究会 各教材の使用言語、目的や内容、入手方法などがリスト化されていて便利。このリスト自体の入手・問い合わせ先は(一冊につき郵便為替千円が必要)
〒153-0041東京都目黒区駒場2-19-23大学入学センター小野博研究室 03-3468-3311 Fax5478-1297
『これってなに?』(5ケ国語絵単語帳)
『どこいくの?』(6ケ国語絵単語帳)
ともに、日本語の不十分な外国人児童生徒には市の教育委員会を通じて配布されるが、この他に希望者は上記@の問い合わせ先にFAXで申し込むこと。
@中学校社会 重要語句日中対訳集『地理・歴史・政治・経済 重点名詞集』/大阪府在日外国人教育研究協議会/1997年
富士教育出版社発行の『入試によくでる社会−大切な用語と語句』の日中対訳版で、地理・歴史・政治・経済の重要語句について、1ページの左側に日本語、右側に中国語で説明されている。他の出版社の教科書にも十分対応しており、入試の準備のためだけでなく日々の学習内容の理解にも役立つと思われる。
A『中国から来た子どもたちの中学理科』/大阪府在日外国人教育研究協議会/1998年
“入試で少しでも点が取れる”ことを目的にして、中学で学ぶ内容を整理したもの。(A)ポイント、(B)重要語句、(C)重要な図、(D)出題のされ方、(E)練習問題で構成。
B中学校英語 日中対訳冊子『ニュークラウン(1年)』/大阪市外国人教育研究協議会/1997年
三省堂発行の教科書の日中対訳版。巻末の単語リストにも対訳つき。
C中学校英語『ニュークラウン』準拠の対訳単語集(1〜3年)/大阪市外国人教育研究協議会/1998年
@〜Cを発行した両協議会とも、中国から来た子どもたちの高校進学を果たすための教材などの開発を手がけていて、教科書や用語集の日中対訳版を作成している。どちらの教材も利益を上げないとの条件のもと出版社から許可をもらって作成しており、希望する学校には実費で分けてくれるそうだが、コピーもボランティアの教師たちの手作業でされていて十分には対応しかねることもあるため、所沢センターが教材を郵送で貸し出している。
希望者はコピーを取って、元版を所沢センターに返却する。
連絡先→tel:042-993-1660 fax:042-991-1689
@『社会科の基礎 上/下』/中国帰国者定着促進センター教務課
A『中国の地理と歴史』/中国帰国者定着促進センター教務課
B『日本歴史』(参考書版) /中国帰国者定着促進センター教務課
G〜Iは、所沢センターの内部資料。Gは地図記号や縮尺など小学校3〜5年の社会科の基礎知識を補い、日本語に慣れることを目的とした教材。Hは日本の中学校の社会科教科書にある程度の中国に関する知識をまとめたもの。Iは日本史の概要を紹介した読み物。日中対訳。問い合わせは所沢センター教務課まで。
@『文型算数』/中国帰国者定着促進センター教務課
A『文型数学』/中国帰国者定着促進センター教務課
計算力はあるのに日本語がわからいから文章題が解けない。そんな子どもたちのためによく使われる文型を中国語訳をつけて整理し、文章題をつけました。
『日本語学級T〜V』/大蔵守久著/凡人社/1999、2000年/1800円、1900円、1600円
Tは学校生活ですぐに必要な語彙や文字が楽しく学習できるテキスト、Uは文を作る力をつけるテキスト、Vは足し算・引き算を段階的に学びながらそこで使用される日本語も学習できるテキスト。訳はついていないが、イラストが豊富でわかりやすい。
『かんじだいすき1、2』/国際日本語普及協会/1999、2000年/1000円
漢字を使っていない国から日本へ来た子ども向けだが、中国から来た子どもでも低学年の児童にはちょうど使える。絵で意味を理解し、音訓のうちよく使う読み方に絞って練習を進めている。1は1年生で習う漢字、2は2年生で習う漢字を取り上げてある。
【その他】
『聞いておぼえる関西(大阪)弁入門』岡本牧子他著/アルク/1998年/2200円
※テープ別売 2000円
関西に定住する学習者が職場や地域社会でより円滑な人間関係を築こうとするとき、「方言」は無視できない。そのニーズに応えて作成された大阪弁テキスト。形式は聴解教材でテープを聴きながら学習する。テキストは、大阪弁と共通語を比較しながら、「大阪を中心とした地域の中流階層の基本的なことば(大阪弁)」を聞いて分かることに重点を置いている。マンガによる導入部分が楽しい。
『日本語ジャーナル』アルク/月刊誌/630円/カセットテープ2000円
日本語を学ぶ人のための月刊雑誌。構成は日本語学習ページと情報のページに別れていて、日本語学習ページは学習者のレベル別になっている(初級・初級上・中級といった具合)。また、日本語学習部分には会話のテープも別売されている。情報のページには、日本の最新情報、外国人に役立つ情報などが中級レベルの日本語で書かれている。漢字には全てルビが振ってあり、月刊雑誌なので、今の話題で日本語を学習できるメリットがある。英語訳付き。中国語版はアルクに直接問い合わせ(03-3327-1101)。但し中国語の場合は年間購読のみの受け付け。
【辞書・辞典】
『日中辞典』北京・対外経済貿易大学他共同編集/小学館/1987年/7000円
見出し語8万3千、用例12万。すべての訳語にピンイン付き。対象は初学者から上級者まで。日本人に分かりにくい点には説明を付け加えてある。また、囲み記事で関連語の集約や日中の文化差などにもふれている。比較的見やすいレイアウト。
『中日辞典』菱沼透他編/小学館/1992年/6800円
小学館『日中辞典』の姉妹版。見出し語8万5千語、用例8万。初級学習者から上級者まで使える。ピンイン、部首、音訓で引くことができる。
『日本語を学ぶ人の辞典−易憧日語詞典−』日本語の会/新潮社/1995年/4000円
題名の通り、日本語学習者のための辞典。見出し語11000語(日本語能力試験1級での語彙習得認定基準は10000語程度)。アクセント付き。説明は日本語、英語、中国語で、日本語にはルビがついている。また、日本語学習上必要となる情報は、囲み記事としてまとめてある。
『中国人のための漢字の読み方ハンドブック』大越美恵子他編/スリエーネットワーク/1997年/1800円
日本語能力試験一級レベルの漢字や新聞雑誌などで見る常用漢字以外の漢字を含む見出し語2674字(教育漢字1006字、常用漢字2674字)を収録。ピンインで引けるのがポイント(総画、音訓索引もある)、配列もピンイン字母によるアルファベット順。日本の漢字、簡体字、繁体字併記。
『50音引き 基礎中国語辞典』 北浦藤郎他編著/講談社/1991年/3400円
表題の通り、中国の漢字を日本の漢字音の読みで引ける辞典。ピンインを知らなくても引けるので便利。もちろん部首、ピンイン索引もある。親字5000、見出し語2万3000語。繁体字も併記。例文にもピンイン表記有り。付録も充実。日中字形対照表もある。
『外国人のための漢字辞典』文化庁/1985年/4500円
親字2215字。教育漢字881字を含む当用漢字1850字と社会で使用頻度の高いと認められた物から選出。解説にはなるべく分かりやすい日本語を用い、説明の中の漢字にはふりがなをつけ、難しい語句には英語訳がついている。索引は字形別総索引(親字一覧)、部首索引、総画索引、音訓索引。索引の引き方の英語の説明付き。
『教師と学習者のための日本語文型辞典』グループ・ジャマシイ編著/くろしお出版/1998年/3300円(税別)
日本語能力試験1・2級レベルの出題サンプル(「文法的な機能語の類」)におさめられた文型や新聞雑誌などから集めた文型を加えた3000項目の表現が収録。主に、中級以上の学習者に問題となる文型を網羅的に集めてある。用例によって使い方がわかるように作例を増やし、常用漢字以外の漢字はなるべく使用しないようにし、用例の漢字にはルビがあり、間違いやすい所には誤用例も提示されている。索引は「50音順索引」「末尾語逆引き索引」「意味・機能別項目索引」の3種。
『日本語学習使い分け辞典』広瀬正宜他編/講談社/1994年/3400円
日本語学習者にとって使い分けの難しい語を中心に302項目708語が選ばれている。意味と使い分けの説明は分かりやすい日本語で、漢字にはふりがなが付いている。用例にはローマ字と英語訳がついている。索引は「ひらがな語索引」「ローマ字索引英語付き」「ことばの意味分類索引」 。用例が指導の参考になる。
★文化庁作成の中国帰国者向け日本語教材の入手方法(無料)
中国帰国者および帰国者のための日本語支援を行っている方で、下記教材を是非入手したいと
いう方に対し、各都道府県の担当窓口で「無償配布の申請手続き」を受け付けています。
1.配布対象:
・中国からの帰国者
・日本語学習支援を行っている方(含む日本語ボランティア)
2.申請手続:
・随時、各自治体の帰国者援護担当部署で申請
3.配布:
・文化庁が年に一度(2月乃至3月)上記申請分を取りまとめ、次の年度に無償配布
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