1989年に「ソナの会」が結成されてから8年、その間県域で、在住外国人、帰国者への日本語、生活支援を行うグループ間のゆるやかなネットワークとして活動してきました。
定期的な情報交換、ニュースレター発行の他に、現在まで日本語や生活支援、子供に関するシンポジューム・セミナー等の開催、又プロジェクト的活動として「県内日本語教室マップ」、「外国人のための医療機関リスト(神奈川県)jの作成等も行ってきました。
このようなソナの会の動きのなかで`94,4月には外国籍の子供に関わる『ソナ’94プロジェクトチーム』として社会福祉研究基金の助成を受け、子供たちの生活実態調査を試し見ました。そしてヒヤリング、アンケートを続けて行く内に、又日常それぞれの現場で子供たちに接する度に、外国籍や帰国者の子供達,若い人達のおかれている状況の厳しさ、曖昧さ、理不尽さ等等、見過ごせない事があまりに多く、そのまま「子供に関する連続学集会jrセミナー、子供たちの未来を確かなものに」等の開催、又、高校進学ガイダンス・高校入試要望への協力、連携、そして様々な教育現場へと関わり続けて来るようになりました。子供たちの力も、五回にわたるエスニックキャンプヘの参加の中で、いまでは多くの若い人たちがリーダーとして責任を持って活動し、進学ガイダンス等でも進んで後輩の通訳、相談に乗る生徒達も増えてきました。
けれども一方では、多くの子供たちがまだまだいわれの無い戸惑いの中にいます。まして来日してはじめて門をくぐる日本の学校には、当然の事ながら子供たちは非常な不安と期待を持ってきます。自分をこのまま、今のままで全部受け入れてくれるだろうかと。とにかく学齢期の子供達にとって、学校とは好むと好まざるとに関わらず生活の大半をすごす所なのですから。そして家族と住む地域もまた快く受け入れてくれるだろうかと。
今、ソナの会では、外国籍の子供達の教教育に関わるリソースセンターを考えています。学校や地域への協力、提言等を通して、子供ひとりひとりが生き生きと、自分らしく伸びていけるようにと、模索しながらも力になれればと思っています。