FAIRFIELD MIGRANT RESOURCE CENTRE
2 フェアフィールド移民援助センター



1.目的等
 ガルバリー・レポートの提言に沿って、移民の定住を促進するために設置された当センターは、定住者が地域サービスを利用すること、当事者組織を支援することを目的としている。これらの目的は次の活動をとおして達成される。
   @情報提供
   A他機関への紹介
   Bグループ活動のための場所、資料、図書と必要な援助の提供
   C入国間もない移民のフォローアップ
   D地域に必要なサービスのための資金と人材のコーディネート
   E地域の市民運動と地域ニーズの調整及び支援
   F多文化共生に必要な活動への支援
 当センターは次の課題を重視し取り組んでいる。
   @刑務所で教育と保健指導サービスを提供すること
   A短期間で地域社会へ復帰するための機会提供と支援
   B難民申請中の人々の解放と社会参加
   C長期間監禁されているボート・ピープルの解放と永住ビザの提供

4.個別サービス(活動)
1)カブラマタ青少年特別対策本部
  インドシナの少年少女による覚醒剤使用と暴力事件の増加のため、フェアフィールド移民援助センターとC.C.C.が合同で対策本部を設置した。地域の市民団体と行政機関の代理人がメンバーとなっている。月一回の会合を通して、目的達成のために次のプロジェクトを実施している。
 ○英語を母語としない若者のための研修
  18〜25歳の住所不定のような無職少年10〜15人に一年間の研修をする。研修を通して若者たちに社会参加の道を開くとともに、偏見の解消を図る。
 ○研究
  エッティンガー・ハウスと一緒に、入国管理局等の依頼によって、若者の家出の原因や援助方法、調査研究を行う。
 ○街頭カウンセリング派遣グループ
  覚醒剤とアルコール中毒防止のためのカウンセリングを街頭で行う。
 ○カブラマタ深夜バス
  金曜と土曜の深夜に若者が集まる地域を走り、ドラッグ・アルコール麻薬防止の指導、注射針の交換、治療機関の情報、カウンセリング、教育、住居と資金の相談、公共サービスを利用するための指導を行う。バスのスタッフは、フェアフィールド・リバプール青少年保健チームとC.C.C.の補導員である。
 ○協議会
  地域の課題について当事者と行政機関と協議する。
 ○フェアフィールド・リバプール青少年保健チーム
 ○女性のシェルター(LOTUS HOUSE)
 ○少年院出所後の社会復帰支援プログラム
2)雇用について
  失業問題が深刻なこの地域で、積極的に関連情報やプログラムを提供し働きかける。1992年から職業安定所と密接な関係にあり、共同で雇用開発プログラムを開発した。
3)フェアフーィルド保健サービス多文化委員会
  センターのコーディネーターは地域代理委員の一人として、移民が公平にサービスを利用できるよう働きかける。また保健問題における人種差別の撤廃政策を促進する。
4)集会所
  地域活動グループへの集会場所の提供
5)フェアフィールド言語援助プロジェクト
  通訳サービスとバイリンガル支援ワーカーズの研修のためのワークショップ
6)移民登録
  当センターは移民相談を行っているため、ビザ申請や切り換えに関する情報も提供する。また、不法入国者からの相談も受ける。
7)借家
  借家は移民の一番深刻な問題として、センターにおいて大きな課題となっている。不動産協会とともに、フェアフィールドとカブラマタ地域でバイリンガルワーカーズによる借家情報相談サービスを行っている。借家の借金、立ち退き、修理、契約終了、公共住宅の申請等、様々な問題を相談員がアドバイザーとして協力、解決策を探る。
8)ティモール口述歴史グループ
  地域にティモールからの難民で虐待や心の傷を持つ者がいるので、毎週金曜に集まって自分たちの文化や体験を語り、グループ・セラピーを行う。東ティモール文化センターもこのプロジェクトに協力している。

5.情報センター
1)ニュース速報
  お知らせは多言語で地域の民族グループや組織に配布される。その内容は保護施設への入所、移民への経済給付の制限、移民登録制度、他である。
2)情報交換会
  移民の生活問題を取り上げ勉強会形式で情報交換を行う。その内容はセンターのサービス、移民を取り巻く問題、多文化主義に関するコースや公立校の学生への説明である。海外から情報が求められることもよくあるので、センターは対応している。

6.行政及び関係機関・団体との連携
 1992年から当センターは雇用調節事務所と密接な関係にあり、共同で雇用開発プログラムを促進してきた。
 また、他の移民援助センターと連携しながら次の課題に取り組んでいる。
   @地域に根ざした英語習得プログラムと学習機会の拡大
   A雇用に関する情報と相談サービスの仕組みの改善
   B移民の到着後6カ月間の雇用禁止期間の撤廃
   C難民申請中の人々の保険制度加入の拒否と健康状態の悪化の研究グループの設立難民申請直
   後からD経済給付を受けるための許可(現時点では6カ月の期間が必要)

8.財源
ス  タ  ッ  フ
財    源
移民援助センター・コーディネーター
移民援助センター・コーディネーター助手
移民援助センター・コミュニティ・ワーカー
移民援助センター・事務員
移民局多文化を配慮した高齢者援助サービスの
     コーディネーター定住促進専門ワーカー
定住促進事務員助手
就職情報交換クラブ・コーディネーター
難民女性支援ワーカー
インドシナ青少年支援ワーカー
移民局
移民局
移民局
移民局
西シドニー援助機構/地域サービス局
移民専門資格認定機関
移民専門資格認定機関
西シドニー援助機構
移民局
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