REFUGEE WOMEN AND CHILDREN PROJECT
難民女性と子どものための支援プロジェクト
1.目的等
現在は、ボスニアのイスラム教徒、アフガニスタン、アルメニア、アッシリア、ペルー、場合によってはスリランカ(タミール)からの難民女性を対象としている。ラテンアメリカ、東ティモール、アラブ諸国よりも、むしろカンボジア、ラオス、ベトナムからの難民女性に焦点を絞る予定である。難民女性及び子どもが、定住するために欠くことのできないサービスを受けられるように、また、フェアフィールド市内で孤立した彼等に今以上の支援を行うことを目的としている。そのために以下の事柄を事業課題としている。
・彼等のニーズを把握しながら支援すること。
・入国間もない彼等に焦点を当て、より充実したサービスの企画、調整、代弁とサービスの浸透を意識してプロジェクトを立案すること。
・連邦政府あるいはNGOの主なサービスの対象範囲を広げ、フェアフィールド市に居住する難民女性や子どものニーズに応えられるようにすること。
・難民女性のために公正、社会正義に関連した問題の代弁すること。
・フェアフィールド市内の文化統合意識の拡大と社会調和の推進。
・各民族コミュニティとワーカーがまちづくりの基本理念にそって技術を高める。
・入国間もない難民女性と子ども達特有の問題を明確化し、強調すること。
当プロジェクトのおかげで、難民女性の生活の質に関わる公聴会に、多くの難民女性を参加させることができた。また、難民女性及び子ども特有のニーズを把握しただけでなく、地域全体で彼等を支援したので、1993年はすべての女性が望ましい労働技術、情報を共有した年と言える。と同時に、特にビラウッド拘留センターのボートピープルの人権に関するロビー活動とアドボカシーに焦点を絞った新旧の女性ネットワークの連帯が非常に強化された。
4.個別サービス(活動)
1)フェアフィールド多文化家族計画協会
・難民女性と子ども達の保健サービスを中心に支援している。
・収容施設で庇護を必要とする人々のニーズやビラウッド収容センターにいる女性の健康状態を調べるグループを組織した。
・クメール収容所の収容者にサービスを提供しているワーカー向けのアドボカシーサポートを行った。
・ネットワークの強化によってワーカーはサービスや利用者を特定した。
2)フェアフィールド移民・難民女性ネットワーク
・国際女性デー、難民週間、リブウルマンの国際視察等の催しを通し、女性や子どもが安心して暮らせる地域作り、難民の平等な権利、女性の健康問題等をアピールした。
・難民女性に関するオーストラリア全国相談委員会
難民女性に対し、就職及びトレーニングの機会を提供し、成功している。
・シドニー西部地区支援計画
文化的背景の違いを越えた女性間のネットワークを強め、難民女性特有のニーズに合ったプログラムを作成し、アドボカシー、ロビー活動等を支える団体の組織化を目的としている。資金援助を受けられるかどうか関係省庁で検討中。
・国際女性派遣団
カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、中国からの代表団と共に、オーストラリアにおける難民女性の定住問題、収容施設及びそこに居住する女性の健康問題、ボートピープルの人権問題などを取り上げ、連邦政府対応の遅さを示した。ニューサウスウェールズ連邦委員会は、「難民女性と子どものための女性委員会」と国境を越えて連帯し、ニューヨークで開催される国際会議へのメンバーの交通費を負担することになった。
8.財源
1993年から95年の間は移民局の資金で運営されるが、その後は別の財源を求める。