今、中国帰国者定着促進センター(所沢センター)では、日本語を学習したいが学習の機会が少ない中国帰国者に対し、どんな学習支援の方法が可能か調査・研究を行っています。
その一環として今回、通信学習による学習支援を試みることになりました。この方法は学習者と学習者を側面から援助する地元の支援者の協力を前提としています。
試行を通じて得られた成果は以後の本格的な帰国者の学習支援に役立てたいと思います。ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
@所沢センターが通信学習教材を提供します(無料)。学習者は支援者を通じて渡される教材を使って、余暇時間に日本語学習を行います。
A学習者は定期的に、支援者と会って学習上の援助を受けます(これをスクーリングと呼ぶ)。援助の内容は日本語の間違いを直してもらったり、会話の練習相手になってもらったり、1人で勉強してわからなかった部分を質問したりするなどいろいろです。
Bスクーリングの場所、ペース、時間帯などは、支援者と学習者が最初に話し合って決めておきます。
@スクーリング
・スクーリングの時に、上記Aのような支援を行います。日本語学習支援について経験の有無は問いません。身近な隣人として交流を楽しみながら、できる範囲で学習の手伝いをします。具体的にどんな風に進めるかは自由です。学習者と相談したり、支援者自身が工夫したりして行います。
【参考:学習者向け説明では…】
・スクーリングでは、支援者の助けを借りて上記Aのような方法で学習したり、支援者を相手に自由な会話を楽しんだりできます。
支援者は日本語を教える専門家ではありませんが、身近な隣人としてできる範囲でお手伝いをしたいと考えています。
あなたにとってスクーリングの時間は生の日本語を聞き、自分でも使ってみる絶好の機会です。間違いを恐れず積極的に使いましょう。また日本語が伝わりにくい時は、お互いに筆談やジェスチャー(学習の進んだ人は)辞書で言葉を探すなどしてコミュニケーションの工夫をすることが大切です。
A所沢センターとの連絡
・スクーリングの様子等について所沢センターからいくつかお尋ねします。方法としては電話でのインタビューあるいは所定の用紙に記入していただく形を考えています。どちらか選んでいただいても結構です。質問の内容は感想など簡単な事項です。
・次のような場合、所沢センターに相談できます。
a.スクーリングのやり方について、学習者と細部の相談をしたいがコミュニケーションに困難がある。身近に通訳もいない時
b.スクーリングでの練習方法についてアドバイスを受けたい時
c.学習者からの日本語に関する質問への答え方についてアドバイスを受けたい時
e.その他
・連絡手段は電話、手紙、FAXなど利用できるものを使います。
・所沢センターの提供する教材は試行的に使用するもので、自習用として改良すべき点もあると思われます。学習者はこの教材について、使用した感想など意見を求められた場合、これに答えます。
・試行期間は3ヶ月〜4ヶ月です。
・試行期間完了後は、通信学習は終了します。
(支援者が学習支援を続けたい場合も、所沢センターからの教材提供などのサービスについては、残念ながら中止されます。しかし近い将来所沢センターによる通信学習システムが実現すればいろいろなサービスが受けられるようになると思われます。)
以上の説明の中に不明な点がありましたら、是非所沢センターにお尋ねください。
初めての試みのため試行錯誤があると思います。お互いに気軽に意見を出し合って、よりよい方法を探しながら、楽しみながら進められればと願っています。
ご理解ご協力を重ねてお願い申し上げます。