【目 次】 Q1)帰国時に必要な書類と準備の仕方について A1−1)名古屋領事館に電話で問い合わせてみました。その回答をお知らせします。 A1−2)証明は、特に中学生の場合、持たせた方がよいと聞いています。手続きの具体的な手順は以下のとお りです。 A1−3)帰国した家族が再来日し日本の他の地域に再編入する可能性などを考えると、ポルトガル語の書類だけでなく、日本語のものも作っておいたほうが無難だと思います。 Q2)帰国後の書類翻訳の事情について A2)現地で聞いたことをブラジルからお伝えします。 ★連絡先など 【追加情報】ペルーへ転校する際の手続きについて |
私の担当している中学1年生と2年生がブラジルへ帰国します。保護者からの依頼で、成績証明・在学証明・修了証明(2年生が1年生の課程を修了したという証明)をポルトガル語で作成し、校長のサインをもらいました。日本語の証明は用意しませんでした。前に一度帰国したことのある生徒が、日本語の証明書は帰国後に翻訳してもらうのにとても時間がかかると言っていましたので、かえって日本語よりいいのかと思う反面、日本の証明は日本語の方がよいのかとも思ったり…。日本語の証明書は必要ですか? また、学校で出した証明が本物であることを証明してもらうためにブラジル領事館で証明をとる必要があるらしいと聞きましたが、その必要があるのか、教えていただけますか。 |
1.日本語の証明書は必要ですか?
→ポルトガル語で作成した証明書でOK。ブラジル帰国後に日本文をポルトガル語に翻訳する時間が省けてむしろ助かる、とのこと。
2.ブラジル領事館で証明をとる必要がありますか?
→校長のサインでも公印でも、外務省の認証を受け、ブラジル領事館へ証明申請するのが正式な手順。領事館への申請の際、申請者の身分証明と生徒本人がブラジルで出生したことを証明する書類が必要とのこと。
3.生徒が帰国後に手続きをすることはできますか?
→可能で、この場合は申請代理人の身分証明と、本人がすでに帰国した旨を手紙に書いて申請すればよい、とのこと(手数料は1通につき850円)。
4.手続きに必要な日数は?
→名古屋領事館では、「2週間くらいみてください」とのこと。
5.領事館の管轄地域は?
→東京と名古屋の領事館でそれぞれ管轄地域が決まっている(例えば、静岡県は名古屋の管轄など)。名古屋の領事館は電話での問い合わせがOKだが、東京の領事館は電話での問い合わせには応じないと言われた。
1.外務省に『公印確認申請書』※を送付してもらう。 ※学校書類の印の認証を申請するための用紙
・便せんに申請者の氏名、住所、電話番号と「ブラジル人生徒がブラジルの現地校に編入するため外務省の公認確認申請書を送付して下さい。」と明記する。
(申請者は学校でも保護者でもよい。)
・返信用封筒に切手(80円)をはって同封する。
【送り先】外務省/東京または大阪分室
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2.ブラジル領事館に『認証用紙』(PEDIDO DE RECONHECIMENTO DE FIRMA)を送付してもらう(要請内容は上記1.と同様)。
送り先;〒460-0002 愛知県名古屋市中区中ノ内1丁目10-29白川第ビル2F
ブラジル領事館
TEL; 052-222-1077
3. 以下3点と返信用封筒(簡易書き留め)を同封して簡易書き留めで外務省へ送る。
・『在学証明書』または『卒業見込み証明書』(形式不問;校長のサインと印が必要)
・教育課程(履修状況)証明書(指導要録)
・外務省の『公印確認申請書』(上記1.の書類)
※これに加えて「通知表」が必要と指導する県もある
4. 『在学証明』と『教育課程証明書』に外務省の確認判が押されて返送される。
5.以下5点を宅配便でブラジル領事館へ送る
@ 上記の証明書
A ブラジル領事館の認証用紙(保護者の記入必要;名前はパスポートの通りに)
B生徒のパスポート(1〜3ページ)のコピー 1部
C領事館への申請料(書類1枚につき850円)
D返信用の宅配伝票(重要書類と項目をする)
6. ブラジル領事館の確認判が押されて返送される。
以上で手続きは終了です。時間がかかりますので、余裕をみてこちらから申請するようにしてください。私の県の場合、外務省は大阪の分室の方が近いのでそちらに送付しましたが、場所によっては東京へ出した方が早いと思われます。もちろん、郵送ではなく、窓口に直接提出してもかまいません。
付記;次のような情報もあります*6年生と中学3年生については、他に「卒業証明書」が必要である。 *直接外務省の証明班窓口へ持って行くと翌日の発行となる。 *領事館の確認判(認証印)1つにつき1250円の手数料がかかるという情報もある。 |
・証明書を学校にて日本語で作成し、領事館でさらにサインをもらうべく申請書類を書く。
・それを領事館に送る。
・生徒の保護者宛に領事館から直接郵送してもらう。
ということらしいです。
ただしこれは私が居住する県のある地域の教育事務所から受けた指導です。各都道府県市町村によって指導が違うかもしれませんので、ご自身の学校の所属する教委にお問い合わせになったほうがよろしいかと思います。
★およその手続きは以上のようです。ただ、複数の回答が示すように、地域によって事情が多少異なるようですので、手続きをなさる方は確認をしながら行ってください。
いろいろ準備して帰国しても、地方によってシステムも違うし、受入体制は「?」です。公立より私立の方が書類が少なくて編入できるとも聞いていますし、「赤十字に行けば無料で翻訳してくれる」という情報もあります。編入される学年は、その生徒のポルトガル語能力によって決められてしまうし、果たしてめんどうな手続きをしてもどれほど効力があるのか…。私の知っている子どもの場合、ご 両親は公立の学校への編入を希望していましたが、6年分の通知票の翻訳にお金が かかる(在学証明書の翻訳も入れると1,710レアル)ので、叶いませんでした。帰国の際にポルトガル語の書類さえ揃ってい ればかなりの費用と時間、労力が省けたのではないでしょうか。 もしブラジルに帰国した生徒の現状についておわかりでしたら是非教えてください。 |
ブラジルには役所や学校などに提出する書類を書く「代書屋」が発達していて、何か届けを出すときはここに書いてもらわないといけません。私の自身も外国人登録をするときにこの代書屋で書類一枚書いてもらうのに100ヘアイスもとられました。ポル語に堪能な人に一緒行ってもらったので、その人が書こうと思えば書けるんですが、役所指定の代書屋で書いてもらい、所定の手数料を払わないと受け付けてもらえないようです。
さらにその子の場合、日本語→ポル語という翻訳もあったので高くなったのでしょう。そういった意味で、ブラジルの公的機関に登録された代書屋が日本にあればいいんですが、そうなると結局一枚数千円となり同じ事になるような気がします。この話を聞かせてくれた親たちもサン・パウロの翻訳可能な代書屋に頼み、一人あたり300ヘアイスぐらいかかったみたいです。
その場の人の話では「ポルトガル語で在学証明などを書いてもらっても代書屋でもう一度書き直してもらうことになるんじゃないか?」ということでした。つまりその法外な料金は単なる翻訳料ではないみたいです。そういうわけで、生徒や親にそのことを事前に伝え、お金の準備をしてもらうのが一番いいんじゃないでしょうか。
さらに興味深い話ですが、生徒の親から「今年からブラジル学校も日本の学校みたいに年齢別の学年編成になったので、これからは簡単になるんじゃないか?」という話を聞きました。つまり、ポルトガル語ができないという理由で一年生からやり直しという事態はなくなるみたいです(これはサン・パウロ州の話なので他の州のことは知りません)。まわりの子どもは高い金を払って書類を揃え、それなりの学年に入ったそうです。それでも2年ぐらい遅れるのは仕方がないようです(日本に編入するときに1年遅れ、ブラジルに戻ってきて1年遅れると言ってました)。
また、試験については次のような情報もあります。
●14歳以上
検定試験(Superativo)があって、それに合格すると飛び級が出来ます。それをする事で遅れていた分を取り返すことができるそうです。もちろん検定に合格しない限り自分の学力相当の学年になります。
●14歳以下
学校内の実力テストで実力及び年齢相応の学年に編入できるそうです。
まあブラジルらしく、聞く人によって意見がまちまちですが、いろいろな方法があるのでしょう。上記二つの制度とも日本の書類などは必要としないみたいです。
またこの前サン・パウロで聞いた話ですが、日本語ポル語翻訳可能な公証翻訳人というのがあるみたいです。公的な書類はこういった人達が書かないといけないんでしょう。その新規採用の試験が二十数年ぶりにおこなわれたということで、ブラジルの公証翻訳人の世界の一端が分かるかと思います。もともと一世のための翻訳業務でしたが、最近は出稼ぎ帰りの人達の需要も高まっているので新規採用したのとのことです。
追加情報:ペルーへ転校する際の手続きについて 1. a.在学証明書 b.教育課程(履修状況)証明書 c.成績証明書 を、日本語とスペイン語で各一通ずつ作成する。(計6枚)(要公印) *6年生と中学3年生については卒業証明書が必要である。 *受け入れ先がわかっている場合には保護者に必要書類の確認をしてもらう。 2. d.公印確認申請書 を、上記それぞれにつき一枚ずつ記入する。(計6枚) 3.a,b,c,dの書類に返信用封筒(切手、宛名付)を添え、外務省領事移住政策証明班へ送付する。 *この手続きは直接外務省の証明班窓口へ行くことでも可能である。その場合翌日の発行となる。 4.2〜3週間後にa,b,cの書類が外務省の認証をうけて戻ってくるので、それを、保護者に手渡す。 5.保護者はそれをペルー領事館へ持っていき、認証をもらう。 *認証印1つにつき1200円の手数料がかかる。 *この手続きは外務省と同様の手順で郵送でも可能であるが、その場合申請用紙をあらかじめ入手しておく必要がある。
//連絡先など//
*外務省 領事移住政策課証明班 03-3580−3311(内線2308・2855) 【郵送の場合】 〒100-8919 東京都千代田区霞ヶ関2丁目2番1号 外務省大臣官房領事移住政策証明班 【窓口の場合】 地下鉄丸ノ内線、日比谷線霞ヶ関駅下車 A8出口、正門からはいって一番左の入り口1階 (身分証明書の提示を求められることもある) *在東京ペルー共和国総領事館 03-5371-7111 〒141-0071 品川区東五反田1丁13−12 五反田富士ビル6階 JR五反田駅東口 徒歩1分横浜市立潮田中学校国際教室 提供(2000年1月)