巻頭言
どこででも、いつでも、を目指して こんなところ・あんなところ・どんなところ 中部地方 その4) ―静岡県― 地域情報 ア・ラ・カルト 練馬『中文朋友会』/学校現場から−千葉県/再研修の現場から−福島自立研修センター |
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所沢センターが開設されて最初の数年は、定着地の修了生からよく日本語の学習機会について窮状を訴えられたものでした。それも、二次センターが全国各地に設置されるにつれて、ずいぶんと改善されてきました。
一次センターと二次センターによる二段階の研修システムは中国帰国者の教育に独特のものですが、その成果は概ね高く評価できると思います。帰国者の全国各地への分散定住ということと、帰国当初の一年間にわたる集中研修の実施という、なかなか両立しがたい二つの課題を実現してきたわけです。
しかし、この研修システムでは解決されずにきている難問が残されていることも忘れるわけにはいきません。本来長期的な取り組みを必要とする帰国者の日本語学習をどう支援するかの問題、呼び寄せ家族等の最低限の日本語学習保障の問題等、大きな課題が残されています。そして二次センターの設置によって解決されたかに見える日本語学習の地域格差の問題も、実は、大都市圏と地方の主要都市圏との格差を緩和することは実現できても、他の多くの地域との格差はむしろ拡大したとさえ言えるかもしれません。
学習機会に地域的な格差があるというのは何も帰国者特有の問題ではありません。また、地方には大都会にない人間関係の濃さがあり、それが適応と日本語の上にもつながってくるという面もあって、あまり一概に格差を言うことはできません。しかし、大都市と地方都市では日本語を学習するための教室、指導者、学習支援活動等の面で格差が存在し、さらに農山村地域では、交通機関の問題や冬の積雪等の問題、情報の不足等のために数少ない学習資源も活用しにくいというハンディがあることは事実だろうと思われます。帰国者の場合には、とりわけ二次センター通学圏内の地域とそれ以外の地域との格差が顕著となっています。圏外の地域では、一次センター、二次センターの合計1年間にわたる帰国当初の集中研修のうち、後半8か月分の密度が薄くなったり質が落ちたりするという状況があります。さらに最近は、再研修の機会の面でも格差が拡大しています。
この状況の打開を目指すならば、全国津々浦々に二次センターを増設し従来の「研修システム」を強化するという方向ではなく、センター等公的な機関と地域の各種支援グループとの連携に基づく「学習支援システム」の形成という方向に向かうべきでしょう。この方向こそが、全国どこででも最低限の学習機会を保障し、帰国後何年間という制限なしに必要なときにいつでも学習支援を受けられるようにする、そしてその上で各地域の良さを発揮できるようにする道なのではないでしょうか。
国は平成8年度までの帰国受け入れ3か年計画を打ち出し、本県もその流れの中で各援護施策の充実を図るべく、平成7年5月に開設されました。県からの委託で、静岡県日中友好協議会が受託、運営をしております。 国の設置した中国帰国者定着促進センターを修了した者及び知事が自立研修センターに入所させることが適当であると認めた者に、8ヶ月間の研修を行っております。 日本語の指導は、本県の拠点地域である静岡市と浜松市に教室を置き、週5日、1日3時間程度の教室を開講しています。 生活指導については、電話や家庭訪問による相談のほか、日本語教室終了後に月2回相談員が日本の生活習慣などについて指導を行っております。 その他、就労相談・指導、修了直前の者を対象に、各地の職業安定所職員、受入市町村の担当職員等を招いた就労指導検討会の開催、年2回の帰国者交流会などを行っております。 所在地 〒420-0031 静岡市呉服町2丁目3−1 伏見屋ビル7階(電話:054-254-6817)
一時帰国者、永住帰国者を対象とした知事見舞金の支給や、一時帰国者に対して月4回生活指導員の派遣等がありますが、その他目立った事業を行っていません。今後の本県における援護施策の課題事項ともいえます。
帰国者総数:147人(258人) 永住帰国者:74人(202人) 本県定住者57人 他県転出者 17人 一時帰国者:73人( 56人) 滞在中 0人 再渡航者 73人(56人)
[平成10年12月1日現在()は同伴者] (県健康福祉部国民健康保健課援護恩給係)
97年1月に教室を開いてほぼ2年、母語保持教室は毎月第二、四土曜日の午後2時間、私たちの所属するボランティア団体の事務室で開かれています。教室の運営は区内の小中学校で外国人児童生徒に初期指導を行っている日本語講師が中心となっており、中国語の指導は留学等で日本に住む中国人にお願いしています。 私たちが中国帰国児童生徒の母語保持の必要性を強く感じるようになった理由が、二つあります。一つは、家庭内で両親と中国語でコミュニケーションができなくなり、親子の関係が断絶状態になっている子どもたちが少なくないということ。そしてもう一つは、中国語の力が落ちたのか、あるいは元々中国語の力が身に付いていなかったのか、ともかく、母語である中国語で授業をしても教科内容が理解できない子がいるという現場の先生からの声でした。この生徒たちは日本語でも中国語でも学年相当の思考を支える言語を持っていなかったのです。それまでにも、母語保持の大切さを知ってはいましたが、実際に教室に関わるきっかけとなったのは、自分達が指導したことのある子ども達のこうした現状でした。母語や母文化に誇りを持ち、その言語が話せることに自信をもち、その力を維持しようという気持ちを育てたいという思いで私たちはこの母語保持教室を始めました。 現在は小学校中学年から中学三年生までの児童生徒、計25名ほどを対象に中国で受けた教育年限や現在の中国語の読み書き能力を元に5つのグループに分けて指導しています。教材は、中国の『語文』(国語)の教科書で、指導は教科書の内容の読み取りと、関連するテーマについての話し合い、そして話し合った内容を作文にするという活動が中心です。 参加する子どもたちは来日時の年齢や受けた教育年数によって中国語のレベルに大きな開きがあります。一番問題になっているのは、小学校高学年に相当する年齢で来日したものの、中国では小学校低学年までの教育しか受けていない子のケースです。日常言語は中国語ですが、中国語の読み書きがほとんどできず、しかも学年に相当する教科内容を理解するための言語、概念、及び論理的思考が発達していない場合が多いのです。このような子どもには、小学校一年の教科書を利用して、発音記号、基本文字をゆっくり学習させています。しかし、本人の強い意志と忍耐を要しますし、なかなか教師側の期待通りには中国語の学習に取り組んでくれません。このケースは、母語保持というよりは、改めて母語を身につけることが目的となっています。このように、それぞれの児童生徒の中国語の能力や維持の状態によって、目的は中国語力の伸長であったり、維持であったり、新たに中国語を学習することであったりします。 また、子ども達の中には、この教室での学習を遊びの延長のように考えている子もおり、文字を書く練習、ディクテーション、作文等の活動には真剣に取り組まず、ふざけて遊びだすことが多く、真面目に取り組む生徒には迷惑になっています。それでも、言語の壁の全くない、子ども達が言いたいことを自由に思う存分表せる場を提供することも私たちの教室の存在意義なのだと思い、なだめすかしながら何とか勉強させています。 そして、もう一つの大きな問題は慢性的なスタッフ不足です。このニューズレターをご覧になって、関心をもたれた方は是非ご連絡ください。 抱える問題を解決し、この教室を継続していくために、今後も奮闘あるのみと思っているところです。 {中国「帰国者」・家族とともに歩む練馬の会(同歩会)中国語保持教室(中文朋友会)} 齋藤 ひろみ 連絡先電話・Fax:0424-66-7017(できるだけFaxで)
千葉県内のある公立中学校には現在アメリカ、コスタリカ、台湾、中国から来た生徒が在籍している。私は1993年以来、教育委員会の臨時職員として様々な国籍の生徒の日本語指導にあたっている。以前は成人、特に英語圏の生徒に長く教えていたため、最初は非英語圏の、それも子供に教えることに若干不安はあった。しかし、やってみるとそれまでやっていたことが結構通用するし、学校全体の雰囲気が暖かいのと、子供が可愛いのとで、もう5年も続いている。当初は教育委員会にも学校にも日本語教育を初等国語教育と同等のものと考えたり、日本語教師は生徒の母語が話せなければ勤まらないと思っている人がいたりしたが、今ではすっかり日本語教育も理解されるようになった。 外国籍生徒は小学校で程度の差はあれ日本語を学習してきた者が多いが、大きく三つに分けて対処している。意志の伝達が困難な初級者、学校生活での会話は一応習得しているが授業を理解するための学習言語が不十分な中級者、標準的な一般生徒と同程度以上の成績を上げている上級者である。基本的に日本語指導は初級と中級の生徒が対象になる。取り出し授業は1日2時間で週5回の時もあったが、現在は週2回である。 現在、中国から来た中2男子を教えている。私は中国語は話せないが、中国語対訳付きの市販教材や絵教材を使用し、正しい発音の会話をまず身につけるよう指導している。この生徒は中国の学校で中程度の成績であったというが、漢字を理解し、数学の基本も身についている。日本語の授業にもすんなりとついてきてくれ、性格も明るいので日本人生徒が大勢寄ってくる。日本語に関しては卒業まで前途多難だとは思うが、今のところ順調にいっている。 しかし今までに問題もあった。まず、小学校で基礎学力が身につかないまま中学校に来た生徒の例である。非漢字圏から来たある生徒は漢字の他、算数の繰り上がり繰り下がりの計算も出来なかった。小学校低学年用のドリルをやったが、何度やっても定着しない。私の領域外だが、時間の許す限り指導した。3年近く励まし続け、辛抱強く付き合った結果、最近ではかなり心を開いてくれるようになった。学力は中学のレベルには達していないが、ほんの少しでも努力して進歩し、向上心を見せてくれる生徒は可愛いし、教師として喜びを感じる。 「成績のよい生徒」でも時として問題となる。ある中国籍の男子生徒は、日本語クラスでは優等生で あったが、クラスや部活動ではうまくいかず、結局転校してしまった。中国の都市部から来たこの生徒は一人っ子で、小学校の時から塾通いもしていたそうで、英語や数学の試験の成績は良かった。しかし、何事にも「マイペース」が強すぎて日本の学校には溶け込みにくかったようである。10ヶ月在籍した後突然、相談もなしに転校してしまった。転校先でも同じ問題が起きなければよいがと心配している。転校する前に親とじっくり話せなかったことが悔やまれるのである。 うまくいかなかった例を挙げたが、殆どの生徒は無事に?卒業し高校へと進んでいく。異文化に戸惑い、悩み、言語の不十分さゆえに時には悔しい思いをしながらも、多くの人々に支えられて巣立っていく生徒の逞しさは感動的である。 最後に、中学校における日本語教育は、日本語を教えるのみにとどまらず、生活指導、教育相談、心のケアにまで踏み込んでいかなければ成果が上がらないものだと感じる。 (森本 真理子)
「運転免許コ−ス」について
福島センタ−では97年1月から再研修が始まり、当初は2クラスでスタ−トしました。運転免許コ−スは5月から始め、現在5期に入ったところです。第5期の在籍人数は18名でしたが、出産や交通の便等の理由で2名が中退しました。在籍者のうち、書換えが4名、近いうちに原付や車の免許を取得しようとする人が3名、その他の9名(うち3名は18歳未満)は、時期が来たら日本で免許を取得しようという人たちです。
授業は日本語と中国語を交えて行います。センタ−で購入した学科教本を一人一冊ずつ貸し出し、学科教本に基づいて計画通りに講義を進めます。練習問題は宿題としてやってもらっています。学習者は目的意識をもって積極的に勉強しています。重要な内容は日本語で質問してから、中国語で説明しています。学習者は1)書き換える人、2)日本で免許を取る人(いずれ取るという人も含む)の2つのタイプに分かれます。書き換える人には中国語の練習問題を配り、模擬テストも中国語訳をつけてやってもらいます。日本で免許を取る人には日本語の練習問題と模擬テストをやってもらいます。また、書き換える人に必要な書類や手続きの仕方、証明書や合格書の翻訳などをします。実技については、一回で合格できない人を連れて自動車教習所の教習依頼に行ったりして、時間が許す限り免許コ−スの指導内容の一部として行っています。
最近30代後半の書き換えの人が増える傾向があります。中国の免許制度の改革により中国のどこでも自動車免許が取得できるようになりました。授業料を払えば1か月くらいの短期速成コ−スがあるそうで、日本語に自信のない人は里帰りを兼ねて中国で免許を取り、日本で書き換える道を選ぶようになるかもしれません。ただ、中国で1か月で免許を取っても、中国に3か月滞在しないと日本に戻ってもその免許が無効になるという話もあり、正確な情報が欲しいところです。これまでは免許を取った人に感想やアドバイスを聞いたり、書き換えた人からは手続きや貴重な体験を聞いたりして授業に反映させてきました。今後はより正確な情報を学習者に提供するということもしたいと思っていますが、どうすれば早く正確な情報が得られるのでしょうか。ぜひ教えていただきたいと思います。最後に第5期(9月から11月まで)の実績を報告しておきます。免許の書き換えができた人は4名+3名(前期学習者)の7名、原付免許取得者が1名の計8名です。
以下は98年度運転免許コースの時間割です。
9・ 6 | 主な用語と学科教程1 |
9・13 | 学科教程 2、 3 |
9・20 | 学科教程 4、 5 |
9・27 | 学科教程 6、 7 と 模擬テスト |
10・11 | 学科教程 7、 8 |
10・18 | 学科教程 9、10と模擬テスト |
10・25 | 学科教程11、12 |
11・ 1 | 学科教程13、14と模擬テスト |
11・ 8 | 学科教程15、16、17(安全運転の知識) |
11・15 | 学科教程18、19、20(安全運転の知識) |
11・29 | 学科教程22、23、24 |
12・ 6 | 学科教程25、26、27 |
12・13 | 学科教程28、29、30 |
12・20 | 学科教程31、32、33(応急救護処置教本) |
12・23 | 総合テスト |
(福島センター 加藤美子)
(財)中国残留孤児援護基金では、平成7年度に中国残留孤児の訪日調査の記録を中心とした写真集『私の祖国』を発刊しましたが、このたびその姉妹編として帰国後の姿を追った写真集『祖国に生きる』を発刊しました。 この写真集も『私の祖国』と同じく報道写真家浜口タカシ氏の撮影・取材を主体として作成されています。北は北海道から南は沖縄まで、全国各地に定着し自立のための努力をしている帰国者の姿を写真とインタビュー記事で紹介しています。また、中国帰国者定着促進センターやボランティア団体の活動等の紹介、これまでの訪日肉親調査参加者の名簿等も納めてあります。 購入ご希望の方は、援護基金事務局(503−3501−1050)まで直接お問い合わせください。
1.中国残留孤児の肉親捜しのための訪日調査 例年同様今年も11月5日から20日までの16日間にわたり国立オリンピック記念青少年総合センターを主会場として肉親捜しが行われ、27名の孤児が参加いたしました。 調査の結果、滞在中に肉親が確認された人は4名(判明率は14.8%)で、他に3名血液鑑定が行われました。厚生省では、今年の6月から7月にかけて日本人孤児と申し立てた本人及びその証言者から、中国で直接事情を聞きました。これにより参加者が絞り込まれ、昨年と比較して判明率が上がったと思われます。 戦後53年を過ぎた今日に至っても、中国に残留している多くの人から肉親捜しの調査依頼が寄せられています。これは、養父母から臨終まぎわに日本人孤児であることを告げられ、初めて自分が中国人でなかったことを知った人、また、すでに日本人孤児であることは養父母から知らされていたが、養父母の死亡を契機に、自分のルーツを確認したいとの気持ちが強くなった人、あるいは、自分は日本人であり名前も知っているが、肉親捜しを先延ばしにしてきた人など、様々な理由によります。「自分がどこの誰なのか」、人間として最も本能的に知りたいと願う気持ちの表れに、当室としてはできるだけ応じていきたいと努力しています。 訪日調査に参加した人は、日中両国政府で日本人孤児であると確認された人ですから、身元の判明・未判明にかかわらず本人が望めば永住帰国できます。このため、調査参加者には、この機会を利用して日本の生活実態を知りたいとの希望が強いことから、帰国孤児等が働いている職場見学、帰国孤児宅訪問、永住帰国のためのオリエンテーションなども行っています。これらは日本での生活の一端に触れることができたと好評でした。また、その際の先輩帰国者の体験談にも、皆さん大変熱心に耳を傾けていました。 今回を含めてこれまでに29回の訪日調査が行われ、2096名の人が参加しましたが、肉親が確認できたのは663名にとどまっています。当室ではこれまでに肉親が確認できなかった人につきましても引き続き調査を行っております。孤児の人が帰国する場合には、帰国旅費の国庫負担、親族に代わって身元を引き受け相談相手となる身元引受人制度、さらに日本語研修、自立指導員の派遣など日本に定着し自立した生活を営むための、様々な引き揚げ援護施策を講じています。小さな手がかりでも、情報がありましたら是非お寄せ頂けるようお願いいたします。
2.平成10年度身元引受人会議 近畿地区は平成10年9月17、18日滋賀県で(身元引受人22名、府県職員7名出席)、九州地区は10月15、16日熊本県で(身元引受人29名、県職員8名出席)それぞれ開かれ、全体会議とグループ討議が行われました。 1日目は厚生省による行政説明と、それぞれを所轄する入国管理局の審査官から「入国手続き」の講義があり、その後体験発表及びグループ討議が行われました。グループ討議では活発な意見交換がなされ、特に就学問題、親の扶養問題、呼び寄せ家族の問題について現状と問題点が報告されました。 2日目は、前日の討議のまとめの発表と厚生省への質疑応答が行われました。今回の会議は9年度同様、初心者又はこれまで本会議に出席したことのない人を対象としましたが、会議終了後参加者から大変参考になった、毎年参加したいとの感想がありました。
『外国人児童生徒のための日本語指導』 第1分冊・第2分冊の刊行について
本書は『同声・同気』第13号で紹介したもので、東京外国語大学が外国人児童生徒の日本語指導のために、1年半にわたる調査研究をもとに作成した教師のための日本語指導書です。詳しくは教育・教材資料の欄を参照してください。
・「日本語教育衛星通信講座」の開催 「日本語教育衛星通信講座」の開催報告 文化庁では平成10年11月16日(月)に、「日本語教育衛星通信講座」を開催しました。今年度の全体テーマは「衛星通信の特性をいかした日本語教育の内容と方法の追究」として、よりインターアクティブ(双方向的)な日本語教育の在り方の追究へ向けての講座を開き、その内容や方法について講評・協議を行いました。なお、今年度は4会場が衛星通信で結ばれ、東京工業大学(大岡山キャンパス)会場に約60名、一橋大学会場に約20名、国立国語研究所会場(車載局)に約60名、国際交流基金関西国際センター会場(車載局)に約35名の参加者があり、リアルタイムの相互交流が活発になされました。 講座の前半(午後13時15分〜15時45分)は、「衛星通信を活用した音声教育」というテーマで、「ディベートを活用した音声教育の授業」が行われました。当日は、外国人日本語上級話者を学習者に設定し、特定の論題の下、各会場の学習者チーム(留学生あるいは研修生)間で、二つのディベートゲームとディスカッション、音声指導等が行われました。ゲームは、最初がその場で準備する即興ディベート(「日本語は難しい言語である」という論題)で、東京工業大学(肯定側)対一橋大学(否定側)で行なわれ、次は事前に準備をする通常ディベート(「外国語として日本語を学ぶ際には必ず日本文化を学ぶべきである」という論題)で、国際交流基金関西国際センター(肯定側)対国際交流基金日本語国際センター(否定側)で行われました。 このゲームの前に、ディベート教育担当である松本茂講師(東海大学教育研究所教授)が、ディベート教育の概念や内容・手順の説明等を、作戦タイムの際には、ゲームのポイントに関する解説等を行いました。また、ゲーム及びディスカッション終了後には、音声指導担当である清ルミ講師(常葉学園大学外国語学部助教授)が、学習者のディベート中の発話の在り方に関して、その癖・パターンの指摘や矯正等を行い、続いて、審査員の講評等を経て、最終的な講評を松本講師が行いました。なお、授業の最中のファシリテータ(各会場の助言者・支援者役)(注)の先導及び司会進行役は、伊東祐郎講師(東京外国語大学留学生日本語教育センター助教授)が担当しました。 後半(16時〜17時半)は、「衛星通信と音声教育−ディベートの活用−」というテーマで、前半のディベートを活用した音声教育を踏まえ、その内容・方法について講評を行うとともに衛星通信を活用した音声教育の在り方について追究する全体協議が、司会に西原鈴子講師(東京女子大学教授)、指定協議者(敬称略・五十音順)に伊東祐郎(同上)、佐々木倫子(国立国語研究所日本語教育センター日本語教育指導普及部長)、清水康敬(東京工業大学大学院社会理工学研究科長)、清ルミ(同上)、ハリソン・リチャード(国際交流基金関西国際センター日本語教育専門員)、コメンテータに松本茂講師(同上)を迎え、各会場のファシリテータや学習者、見学者にも参加して頂く形で行われました。 (国語課専門職員 野山 広)
(注)衛星通信プログラムを円滑に進行させるために、ファシリテータには、「各会場に居て、衛星通信講座のプログラム内容や進行状況について把握しながら、学習者の動機付けを総合的に高め、力付けできるように支援すること」や「メイン会場の担当講師・司会者に対する一番の理解者として、受信会場の受講者・参加者がリラックスできるような雰囲気作りに努めること」等が期待されています。
昨年12月26日(土)大宮で、「子どものための日本語教育ネットワーク」の定例会が開かれました。「非常勤職員として日本語指導にかかわってきて」というテーマで、行名則子氏からご自身の経験をふまえた話題が提供されましたが、ひと口に「子どもに教える」といっても抱える問題は様々です。小学校か中学校か、また常勤で教えているのか非常勤で教えているのか、等の条件によってどのような問題がでてくるかについて、協議がかわされました。次回は、「海外における子どもの日本語教育事情」というテーマで4月3日に行われる予定です。詳細が決まり次第、センターのホームページでお知らせします。 連絡先:351-0007 朝霞市岡2-11-10 東洋大学朝霞校舎日本語教室気付 「子どものための日本語教育ネットワーク」事務局 fax 048-468-6414(連絡は書面またはfaxで)
『同声・同気』第11号(98年1月発行)で、活動を始めたばかりで模索を続ける『ナラ・ファミリー&フレンド』(以下『ナラ・F&F』と言う)の取り組みを紹介した。それからちょうど一年、活動内容やその目指すものが少しずつはっきりしてきて地域にその輪を広げるべく、今回他地域の活動ボランテイアを迎えて研修会を開いたという便りをいただいた。
『ナラ・F&F』の目指すものは、「ほっとできる居場所」づくり……母語で集い、本音で話せる場所であること。毎週日曜日、奈良市中央公民館で無料の相談コーナーを開設しながら、日本語学習、子どもたちの学科補助、日本の生活・文化・専門情報の紹介、それぞれの母国料理での交流、と何でもありのスタイルでやってきた。スタッフは現在、外国人も含めて60名近くになった。運営に関わる外国人も中国、ブラジル、インド、フィリピン、ボリビア、アメリカ、と多彩だ。活動が多彩になればなる程、地元の人たちとの連携や子どもたちが通う学校現場との繋がりがどんなに大事かということもわかってきた。実際、外国人児童を受け入れることになった小学校から問い合わせが来るようにもなった。“どうしたらいいんですか?ことばがわからないんです!通訳を派遣してもらえませんか?その子の国を紹介できる絵本はありませんか?”等々。そういった環境にいる子どもたちを支えるためには学校との連携も行政の理解もほしい。
手探りの第一歩として昨年8月末、第一回の情報交換を兼ねた研修会を開いた。県から週1〜2回、学校に派遣される日本人や外国人の日本語講師、外国人児童の母親たち、地域のボランティア等の参加者から次々に声があがった。「日常語が話せるようになっても授業についていけないことがなかなかわかってもらえない。」「育った文化が全く違うことが理解してもらえず、誤解される。悪いと決めつけられる。」「言葉がわからないために『水を飲む』というような簡単なことでも自分一人でできない。ストレスが溜まる一方で、絶望的な不安・無力感に襲われる。」こんな声を聞いて子どもたちを囲む状況を全体的に把握することの必要性を痛感した。何とか解決の糸口を見つけようと昨年11月29日、既に大阪府豊中市で、市や市教委などと協力しながら在日外国人支援をしている『(財)とよなか国際交流協会「子どもメイト」』のスタッフ二人を講師に招いて第二回の研修会を開いた。『ナラ・F&F』の関係者だけでなく、大阪の多文化共生センターのボランティアなど約50名の参加があった。
来日した中国帰国者三世の学習支援をきっかけに、94年に立ち上げられた『子どもメイト』は地道な活動をづけて今ではとよなか国際交流協会の予算化された事業となり、活動を支援しようという豊中市の確かな支えがある。担当者もボランティアではなく事業部職員ということだし、行政との信頼関係・連携があるように思えた。昨年4月からは市教委が市内の空き教室を利用して、新渡日の児童・生徒の相談室を始めたということも知った。地域のニーズを探し出し、それを事業化するにも行政のバックアップが必要だとつくづく思う。
今回の研修会にも残念ながら行政や教育現場の先生たちの参加はなかったが、豊中の活動はこれからの私たちの活動に大いに参考になった。ボランティア、地域、行政のそれぞれがそれぞれの場でしていることを、ひとつによりあわせることができたらどんなにいいだろう、そんな思いを強くした。
(『ナラ・F&F』代表 小川 恵子)
『同声・同気』第13号ですでに紹介しましたが、これは東京外国語大学が、外国人児童生徒の日本語指導にあたる教師の指針になるようにと、1年半にわたる調査研究を基に作成した指導書です。今後シリーズの形で刊行されます。
☆第1分冊『カリキュラム・ガイドラインと評価』 外国人児童生徒を取り巻く教育の現状と課題を分析し、日本語指導の在り方について述べています。来日直後の適応を図りながら日本語の習得を目指す小学生の指導カリキュラム・ガイドラインや、比較的日本語の負担が少ない算数と理科の教科学習のための小学校高学年・中学校用日本語指導カリキュラム・ガイドラインについて解説しています。 理解度を見るためには日本語力評価方法試案を提示し、口頭表現力、読解力、文章表現力の各テストの実施方法、評価規準や留意点など解説し、巻末に複写して使用できるテスト問題も掲載されています。また、五カ国語訳の適応指導例、語彙リスト、授業指導モデル案や練習問題、文法構造シラバス表など日本語教育指導に必要な具体的内容についても提示しています。
第1章 外国人児童生徒を取り巻く環境の現状と課題 第2章 外国人児童生徒に対する日本語指導の在り方 第3章 小学校用日本語指導カリキュラム・ガイドライン 第4章 小学校高学年・中学校用日本語指導カリキュラム・ガイドライン 第5章 日本語力評価方法試案
☆第2分冊『算数(数学)・理科の教科書−語彙と漢字』 教案・教材作成等の参考に、小学校の算数と理科の教科書について文法項目、語彙、漢字の面から調査し、中学校の数学と理科の教科書からは文法項目の調査をして分かりやすく分類整理しています。また、漢字については、語彙一覧表の他、漢字指導の方法についても提案しています。
第1章 教科書の語彙調査 第2章 教科書の漢字調査 第3章 漢字指導の方法
発行: (株)ぎょうせい(電話03-5349-6662) 価格: 各分冊とも2,000円
中国帰国者および帰国者に日本語支援を行っている方で、下記の教材が是非必要な方のために各都道府県の帰国者援護担当窓口で「無償配布の申請手続き」を受け付けています。 教材名:・「中国からの帰国者のための 看・听・学 −はじめての日本語−」 ・「中国からの帰国者のための生活日本語1,2」 申請された分は毎年1回2月から3月にかけて文化庁がまとめ、次年度に配布することになっています。
高知市立潮江南小学校では中国帰国児童が在籍するようになり、96年度からは日本語教室が設置されました。様々な取り組みのなかで保護者との連携をはかり、保護者に日本の学校教育に関して理解を増してもらうために、中国語の文書を用いる必要がありました。そして、その通知を収録した冊子『中国語おたより集』ができました。 小学校で用いられる各種の通知が、日本語と中国語の対訳で紹介されています。大まかな構成は
T.学校行事およびPTA関係 U.生活関係(校内外のきまり、休み中のくらし、その他子どもへの注意事項など) V.学校事務関係(児童データ票、徴収金関係、修学援助など) W.保険関係
の4章で、全部で79種類の通知が載っています。 当センターのホームページでもご紹介しておりましたが、まだ残部が16冊ほどあるので、ご入用の方には在庫がなくなるまで送料のみで送ってくださるとのことです。 お問い合わせ先:折田正子先生 TEL 0888-32-0123(13:00-13:30/16:00-17:00) FAX 0888-32-0124(常時可)
昨年10月、所沢中国帰国者センターに、初めてサハリンからの帰国者が入所しました。全入所者21世帯86名の内の4世帯14名です。
ロシア極東の地サハリン州がどのような所で、人々がどんな暮らしをしているのか、日本人で知る人は少ないでしょう。ロシア語話者にも対応を迫られる事になったセンター教職員は、急遽、ロシア語会話の泥縄勉強を始めたり、ロシア関連の書物を読みあさったりしました。
私たちがロシアからの帰国者も受け入れることになったとき、一番気を付けようと思ったことは「中国と異なる言語や文化を持つ彼等が不公平感を抱かないようにすること」でした。サハリン帰国者の待遇や研修内容は中国帰国者と同等でなければなりません。例えば、中国語話者用に作られた物は配布資料・教材・施設内の表示など、手直しすべき所は直し、新たに揃えるべき物は揃えると言う事です。そして、この作業は準備の時から今に至るまで、通常業務と平行して自転車操業で行われています。
さて、クラス編成ですが、高齢でもある一世5名は、宿泊棟で特別コースの授業を受け、二・三世(計9名)は通常通り研修棟で9時から4時まで授業を受けます。研修棟には大人・青年・子供のクラスがありますが、大人4名は中国帰国者とは別に一クラスを編成し、子ども5名は中国からの子どもたちと混合クラスとしました。中学生クラスに6人中3人、小学校高学年クラスに7人中1人、低学年クラスに4人中1人います。
センタ−は「小さな中国社会」とも言えるのですが、そこにロシア語圏からの入所者が加わって、センターの空気がどんな風に動いてきたか、子どもたちのエピソードを中心にご紹介してみます。
○月×日 小学生クラスで
サハリンから来たT君が、中国の子が大声で泣いているのを見て、何やら「ビエクーラ、ビエクーラ・vと慰めている。ん?なんだ?これはロシア語か?…おお〜なんと、中国語で「泣かないで」と言っているではないか!(先生びっくり)
△月×日 中学生クラスで
サハリンの子は全員が男子、中国の子は全員が女子。いつも男子が女子の歓心を買おうとして、からかっては無視されるのは、日本の中学生と変わらない。今日も彼女たちに勝手にロシア語名を付けて呼んでいる。
曰く…「リューシカ!」(劉さん) 「カンスカヤ!」(関さん)
×月○日 中学生クラスで
語彙練習は、日中露の三カ国語が飛び交う。教師が提示した単語カードを、先ず全員で読む(「ハンカチ!」)。次に、中国の子は中国語で、サハリンの子はロシア語で、てんでに意味を言う(「ショウパー!」「ノソボエプラトー!」)。そして、教師はカード裏面の絵を見せて、正しいかどうか自己申告してもらうのだ。ある日、いつものように練習していると、男の子たちが突然、日本語だけでなく中国語も復唱したのである。それ以降彼らは、女の子たちの厳しい発音チェックにさらされている。それにもめげず復唱する彼らは、もしかすると、こうして三カ国語を一度に身に付けていくのだろうか。
△月◇日 中学生クラスで 「…チョットコイ」「…チョットコイ」
サハリンの子たちの会話によく出てくる「ちょっとこい」が気になった担任は、ある日彼らに尋ねてみた。 担任:「チョットコイ、何ですか?」
B君:「チョットコイ・何ですか」 C君:「チョットコイ・しぇんまいーす」 (中国語で「何ですか」)
担任はこれを聞いてからかわれていると思った。 さて後日。日本語の「ちょっとこい」の意味を知ったB君C君たちは、ロシア語ができる教師に遠くから声をかけた。
「きくち先生、ちょっとこい!」 「…チョットコイ」…さあ、どんな意味なんでしょう。
×月○日 大人クラスで
サハリン帰国者と中国帰国者の交流授業があった。互いにロシア料理、中国料理を紹介する活動で、各自が事前に得意料理の材料・調味料・作り方等を日本語でどう言うか調べておき、絵やジェスチャーを交えながら説明した。この活動は大変盛り上がり好評だった。授業が終わって、一人が言った。
「こんどは、ロシアパンの作り方を教わりたいわ。」
言葉や習慣が違ったり、一人ひとりが背負っている過去も様々ですが、中国帰国者もサハリン帰国者も日本で生きていくことを決意し、日々努力しています。入所生の様子はホームページでも紹介していますので、是非ごらんください。(アドレスは1面)
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(浅野慎一・@大学教育出版 1997年)
この本は、神戸大学発達科学部助教授の著者が、丹念に長い年月をかけた膨大な量の聞き取り調査の成果が結実したものである。研修生・留学生・就学生の生活者としての生活過程を、文化葛藤や社会認識の変容、人生観や将来指向、受け入れ側日本人の文化変容など、個人のミクロな視座から出発し、社会構造変動との関連まで踏み込んでマクロな視座に引き上げている。そしてそれは概ね成功していると言える。 研修生・留学生・就学生と日本人との異文化接触の内実は、「日本人と外国人」として一括されるものではなく、また「個人差」として分散されるものでもなく、国籍・民族毎に異なる様相を提示し、諸個人は、双方の既存の国民国家・民族文化を改めて見直すことになる。さらに、こうしたナショナルな認知枠は、生活の問題に基づき恒常的な再定義のプロセスであり、日々刻々変化し、相対化されるという。研修生・留学生・就学生の「異邦人」としてのまなざしは、既存の国家・社会システムの肯定・是認に向かうばかりではなく双方の国民国家の「現代化」に向けた変革への模索を内包していると結論づけられている。この本を書くために「世界変動と出稼ぎ・移民 労働の社会理論」(1993 大学教育出版)及び「現代日本社会の構造と転換」(1993 大学教育出版)の2冊を書き上げて臨んだという著者自身の言葉は、「なるほど」と肯かせる説得力がある。(藤沼敏子:上智社会福祉専門学校非常勤講師)
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※※ 遅れましたが… 『中国帰国者定着促進センター紀要』第6号の紹介
※※ まだ間に合います… 第7号 投稿募集
本紙12号で、紀要第6号の発行予定についてお知らせしましたが、紙面の都合で内容の紹介が遅れていました。所沢の外部から6篇もの投稿‐これはこれまでの最高記録!‐をいただくことができた号でもあり、あらためてその内容を紹介したいと思います。
外部からの投稿としては、
●中学校現場における中国帰国生徒の現状と受け入れの課題‐帰国生徒に必要な対応とは‐(広島市の中学校教育の現場から) ●中国帰国生徒が日本社会を理解すること−中国帰国生徒向け選択科目「政治経済A」実践の意義−(東京都の高校教育の現場から) ●大学における中国帰国者子女に対する社会的自立のための支援の検討−卒業・就職内定者の事例報告を通して−(大学教育の現場から) ●日本語教室で活動する支援者のための支援の可能性(日本語ボランティア研修コーディネーターの立場から) ●年表:中国帰国者問題の歴史と援護政策の展開(中国帰国者問題研究) ●中国から来日した児童・生徒の日本語・中国語力及び計算力についての調査とその応用(外国人児童生徒に対する教育研究)
所沢のものは、現在行っている調査研究の報告として、
●「定住している中国帰国者の日本語学習ニーズ等」についての調査報告‐その2:呼び寄せ家族の場合
●学習困難な中国帰国者の日本語をはじめとするニーズ
●特定地域に暮らす中国帰国者へのニーズ調査‐鹿児島県N市の場合‐
●各地域の定住帰国者に対する日本語教室情報提供の試み(所沢の大人コース・子どもコースのプログラム開発の報告として)
●「交流プログラム」における素材型教材作成の試み ●内容重視の日本語教育の試み‐小学校中高学年の子どもクラスにおける実践報告、
このほかに
●研究ノート「児童生徒に対する日本語教育の課題・再検討」
●所沢センター1997年の記録、 が載っています。
この6号を含め、これまで発行されたセンターの紀要は、帰国者支援に関わる機関やグループには無料でお送りすることができますが、センターのホームページ(アドレスは『同声・同気』1頁目上に)でもご覧になれます。ダウンロードも可能です(ダウンロードの方法の説明もあり)。ご利用ください。
現在、第7号の原稿を募集しています。内容は、中国帰国者(定住型外国人を含め)を対象とする教育や支援に関わるものであれば、論文、報告、研究ノート等、何でも結構です。締め切りは1999年2月末日。応募したいとお考えの方は是非、所沢:佐藤【連絡先は『同声・同気』編集部に同じ】までご連絡ください。お待ちしています。
11. 5 第29回肉親捜しの残留孤児27名来日
11.28 日本語が分からない外国籍生徒増加
12. 1 厚生省方針、肉親捜し来年も同じ方式継続
12.5 〈偽家族〉帰国申請の8割却下
12. 7 大阪「愚公時習社」来年3月閉所☆「偽装の疑いのある」生徒が急増し、「本来の目的を終えた」 と判断したため。
12.22 〈偽装入国〉厚生省の代理人名乗るブローカー暗躍☆この記事と同内容の手紙が編集部にも寄せられました。
12.23 ビザなし、サハリン全体に(ロシアが要望)
☆ 知っていますか、この違い…
外国人であっても、日本人と血縁、配偶者関係にある人の自由な就労を認める在留資格には二つあります。90年の入管法改正で認められたものです。
@ 日本人の配偶者等:日本人の配偶者/日本人の実子など
A 定住者 :日本人の孫/日本人の実子の配偶者など
大阪中国帰国者センターの竹川英幸理事長が、昨年10月28日、帰国者援護事業の功労者として厚生大臣表彰を受けられました。
平成10年10月20日、(財)中国残留孤児援護基金の新理事長に入江慧氏が決まりました。