ご存じですか中国残留邦人問題

Q2:

では,中国残留邦人の帰国はいつから始まったのですか?


(1)日中国交正常化以前の帰国

 中国からの邦人の日本への引揚げは,昭和21年から開始され,昭和24年に社会主義体制の新中国が成立した後一時中断しましたが,昭和28年に再開し,昭和33年までの間,日本赤十字社や中国紅十字会などを窓口に集団引揚げが行われました。
 しかし,自分の身元さえ知らない中国残留孤児や結婚して中国に生活の基盤を築いた中国残留婦人等は帰国することができませんでした。
 その後,昭和47年に中国と我が国との国交が正常化されるまでの間は,人の交流も文通もままならない時間が続きました。

(2)日中国交正常化以後の帰国

 昭和47年,中国と我が国との国交が正常化されたことにともない,多くの中国残留邦人から帰国希望が寄せられました。特に近年,終戦から50年という時を経て,中国残留邦人の年令も高くなり祖国である日本を想う気持ちが強まるとともに,配偶者との死別や子供の独立などこれまで永住帰国をためらわせていた中国での家庭基盤が弱まってきたことにより,永住帰国を希望する傾向が強まっています。また,永住帰国は望まないが日本での親族との再会や墓参のための一時帰国を希望する中国残留邦人もいます。